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酔いどれ彼女
◾︎フリー台本
◾︎女性1人男性2人
◾︎アドリブ歓迎
◾︎使用許可不要
【一人の女性が居酒屋で暴れている。そこに男性が近寄ってくる】
乃々華「だからぁ、なんで私が好きだって分からないのよぉ。サトシの鈍感野郎がぁ!!」
フジ「こんばんは、お姉さん。ご機嫌だね。」
乃々華「なによアンタ。ご機嫌に見えるのならアンタの目が腐ってて腐敗してて取れかけてると思うわ」
フジ「酷いなぁwでも、そんなにお酒を楽しんでるの見るとこっちまで楽しくなるんだよね」
乃々華「悪趣味ってやつよ。言っとくけど私、好きな人いるから!酔わせて変なことしたら私舌噛んで死ぬからね!やめときなさい!遺書だって書くわ!アンタの人生真っ黒にしてやるわ!」
フジ「いや、怖いな、、はは。大丈夫、女には困ってないから。誓うよ。何もしないって」
乃々華「メニュー表を聖書みたいにするところが良きよ。気に入ったわ」
フジ「ありがとう。では、ボクはフジ。お姉さんは?」
乃々華「私?私は乃々華。こー書いて、こー書いて難しい方の華。この名前説明するの難しいのよね。生まれてからずーっと。この前の保険の契約でも電話で説明してて大変だったんだから。」
フジ「その繰り返しの(乃)は漢字じゃないんだってさ、記号らしいよ?意外だよね。名前なのに漢字じゃなくて記号使えるって。」
乃々華「えーそうなの!?」
フジ「そうそう。だから僕に子供が出来たら(*'▽'*)←こんな名前にしたろかな?って思ったよw」
乃々華「何それ!ウケるー!絶対子供から一生恨まれるわ!」
フジ「子供に恨まれるなんて少年漫画みたいでかっこよくない?」
乃々華「バキとかね!」
フジ「なんで勇次郎知ってるの?wお姉さんギャップ萌えするわぁー」
乃々華「惚れるんじゃないわよ!私には好きな人いるんだから」
フジ「あーそれそれ、聞かせてよ。どんな人なの?」
乃々華「サトシの事?えへへ、サトシは幼なじみでずーっと同じ学校だったのね」
フジ「へー!少年漫画だなぁ、、もしかして双子だったりする?甲子園連れてってとか」
乃々華「タッチじゃないんよ。見てみろよ綺麗な顔してるだろ。じゃないんよ!w」
フジ「wうけるわーw」
乃々華「で、幼なじみで私はずーっと好きなのよ。なんだけど、私ももう24じゃない?」
フジ「まぁ、知らんけどな。初対面だし」
乃々華「あ!いくつに見えるチャンス逃した!」
フジ「あーめんどくさいやつね」
乃々華「でも24になるまで全く恋愛的な方向にいかないのよ」
フジ「ほぉ、、2人とも別の人と付き合ったりは?」
乃々華「する訳ないじゃない!私は!私は!サトシ一筋なの!!上腕二頭筋なの!」
フジ「筋肉の種類だとでも?」
乃々華「でもねー流石に24にもなると、焦るわけよ、純粋な乃々華ちゃんとしては!」
フジ「はいはい」
乃々華「純粋で天然で美人で処女で、、」
フジ「足すな足すなw」
乃々華「えーどお?良い女じゃない?見て見て?」
フジ「うん、見た目は綺麗なお姉さんだね」
乃々華「なによ、アンタに私の何が分かるのよ」
フジ「え?なんて理不尽な」
乃々華「サトシが昔、言ってくれたのよ。乃々華ちゃんはボクの嫁って」
フジ「あら、そーなんだ」
乃々華「えへへへへえぇ、、ボクの嫁って、、」
フジ「気持ち悪い笑い方するのねw」
乃々華「ぐびぐび、、、、でもね!!何も言ってこないのよ!今日だって観たい映画あるって言うから付き合ったのに映画観たらじゃーねーって!!なにそれ!?」
フジ「なるほど、、関係性が近過ぎるのかな」
乃々華「私だって映画観たあと、食事行って、素敵なBARで呑んで、あ、私酔ったかも、、とか言いたかったわー!抱きたかった!」
フジ「いや、欲望が凄いw」
乃々華「見てよこの勝負下着を!本気なのよ!私!ほら!」
フジ「見せてくるなってば!w面白いお姉さんだなぁ」
乃々華「もしかしてだけど、、、もしかして、、私の事は好きじゃないのかなぁ?」
フジ「んー」
乃々華「なんとなく、そんな気もする、、」
フジ「…あのさ、例えば他にも目を向けて見たら?」
乃々華「他?」
フジ「そうそう、乃々華はさ、もしかしたら視野が狭くなってるのかも。」
乃々華「そうかも、、」
フジ「乃々華面白いし、可愛いし、どう?僕とか」
乃々華「アンタ、さっき女に困ってないとか、メニュー表に誓ったりしたじゃない」
フジ「乃々華が隣にいてくれるなら、何もかも捨てるよ」
乃々華「え…」
フジ「乃々華」
乃々華「え、、え、、え、、」
フジ「疲れる苦しい恋より楽しい恋をしなよ」
乃々華「ダメよ、、、駄目!!私は!サトシが大好きなの!!サトシしかいないの!!」
フジ「ふ、、、、だってさ」
乃々華「え?」
【後ろからサトシ現れる】
乃々華「ええ、、え、、え!?さ、ささささ、サトシ!?」
フジ「多分、君、サトシ君だろ?そーゆう事だから、じゃーな」
乃々華「アンタ!騙したの!?」
フジ「んー?いや、最初からサトシ君は君の近くに居たよ。見てたらすぐ分かったよ。ずーっとお姉さんの事気遣ってたよ」
サトシ「ごめんね、乃々華ちゃん、乃々華ちゃんが酔って怒ってたから、、なかなか声掛け出来なくて」
乃々華「あの、、あの、、」
サトシ「そうだよね、不安になるよね」
【サトシ、乃々華をそっと抱き締める】
サトシ「乃々華ちゃんずっと大好きだよ。ごめんね、なかなか言えなくて」
乃々華「サトシー!うわーん!サトシー!」
サトシ「今度の司法試験受かったら必ず迎えに行くから待ってて欲しいんだ」
乃々華「うん。うん。待ってる」
サトシ「幸せになろうね」
乃々華「うん。なるー!!」
フジ「やれやれ。良かったなぁ。」
サトシ「あ、なんだか、ありがとうございました。きっかけをくれて」
フジ「どーいたしまして。で、どうなの?司法試験、受かりそうなの?」
サトシ「はい!合格確率2パーでした!去年から1パー上がったんです!!」
乃々華、フジ「え?」
おしまい