脱マウスによる時短解説本が具体的でよかった
パソコンを使って仕事をすることが多い。
そんな私にぴったりな本を読んだ。
マウスを使わずにキーボードのみを使うと時短になるらしい。
パソコンで時短と言ったらすぐに思い浮かぶのは Ctrl+C=コピーのようなショートカットキーだ。本書でもショートカットキーがふんだんに解説されている。単なるショートカットキー集ならネット検索すればすぐに手に入るので、本書は「暗記に頼らずにキーボードの意味を理解して、4つのステップで脱マウスを実現する」というコンセプトを貫いている。
4つのステップと本書の良いところと悪いところを紹介したい。
STEP1 ボタン1つで操作できるコマンドを覚える
カタカナに1発で変換できる「無変換」や
F12で名前を付けて保存ができる・・・など
最も手ごろに覚えられるところから本書は始まる。
STEP12 ボタンの意味を理解する
ショートカットでよく使うCtrl, Shitt, Windowsなどのキーの役割を説明する。これによりこの後の章で出てくるショートカットを丸暗記せずに理解して体得することを目指す。
例えばSHIFTキーには ↑ のマークがついていて、
Tabキーには ←→ のマークがついているが、何を意味しているのか。
これがわかると今後の理解が早い。
STEP3 左手だけで操作できるショートカット紹介(まだマウスを使う前提)
Alt+Tabで開いている全ウィンドウを自由に行き来できる、といったような
左手だけで可能な操作を紹介する。ここではまだ右手はマウスを握っているという前提で話を進める。
STEP4 右手をマウスからキーボードに移して使うショートカット紹介
最終章で完全にマウスを使わずに右手も使ったショートカットを紹介している。
本書の良いところは、少しずつマウス率を下げる手順をフルカラーで見やすく解説しているところ。ウェブ検索してショートカットキーの多さにビビッて「こんなに覚えられないなあ」となってしまったことがある。この本なら暗記一辺倒ではないので、無理せずに一定レベルまで行けると思う。あとは足りないところを個々のニーズに応じてネット検索して覚えればいい。
悪いこととしては書籍なので仕方ないが、網羅性はよくない。絶対覚えたほうが良いキーも省かれている。
例えば本書ではエクセルのフィルターを開く Alt+↓ を紹介しているが、その前段階である、フィルターを設定する Shift+Ctrl+Lは載せていない。この本だけで勉強した人はフィルター設定はマウスでやって、フィルターを開くところだけをショートカットでやってしまうかもしれない。
この本だけで勉強すればよいのではなく、あくまでも読後に個々人で足りないとこを補う前提で書かれていると思う。