見出し画像

よそゆき

1ヶ月に1回は家族で訪れる、とあるチェーン店の食事処がある。

「なんか今日の店内、綺麗だよね?!」我々は何となく気づいて、どうしてなのか互いに探って意見を交わしていた。結論としては、なんてことはない "上の人が来ている" であった。つまり、本部やマネジメント層の方が、いつものスタッフと一緒にサービスをしている雰囲気があったのである。直接聞いたわけではないけれど、ほぼ確信に近いものを感じて、その理由としては1人だけサービスに自己表現が加味されており、かつ "抜け" のある雰囲氣なのである。サロン(腰で着けるエプロンで丈の長いやつ)の着け方も、なんかカッコいい。

いつも来ているから感じなかっただけなのだ。この、いつもよりきれいな整った店内で、これからも食事ができたらいいなと感じてしまう、この後ろめたさは何だろう。なぜ、後ろめたくなるのか?

私個人に置き換えるとすると、子どもの友達が遊びに来たり、両親が訪ねてきたり、家を猛烈な速さで片付けはじめる行動と似ているはず。来客によって本来あってほしいと認識している"いい状態"を目の前に整えている滑稽さよ。

よそゆきの店内は心地よかったんだけど、次に訪れたときは、いつもの店内に戻ってるのかな・・・。