【外国人支援】外国人に選ばれる日本を目指すために

化学品メーカー勤務、営業マーケティング一筋25年、齢49歳、男子2人の子を持つサラリーマン秋山です。

宅地建物取引士、外国人宿舎管理アドバイザー、空き家再生診断士、SDGsハウジング・プランナーとしても活動しており、外国人の住宅事情について執筆してみました。

―――NBC日本橋ビジネス資格教育センター ニュース・豆知識-----

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VOL.114  発行日:2024.9.30

 日本は深刻な労働力不足に直面しており、外国人労働者の受け入れが重要な課題です。経済財政白書によると、外国人労働者の賃金は日本人と比べて大幅に低く、格差は28%に達しています。特に、これまでの制度における外国人労働者の賃金は著しく低く、職場を変えた際に以前の経験やスキルが評価されない「スキルの移転制約」も指摘されていました。こうした不平等な待遇や制約は、外国人労働者が日本を選ぶ上で大きな障壁となっています。

===育成就労制度===

 新たな「育成就労制度」は、外国人労働者のキャリアを積み上げるための重要なステップとなることが期待されています。新制度では、外国人が職業訓練や技術習得をしながら就労できる環境が提供されます。労働力の確保と、スキルアップとキャリア形成の支援が目的です。制度の適切な運用と環境の改善が、外国人労働者にとって、日本を魅力的な選択肢にするでしょう。

===外国人に選ばれる成功事例===

 そのなかで外国人労働者を積極的に受け入れ、能力を適切に評価し、活躍の場を広げている企業があります。建設業界のケイアイクラフト株式会社は、外国人労働者の育成に力を注ぎ、重要な役割を担う仕組みを構築しています。注目すべきは、外国人の比率が56%を超えている点です。さらに、日本人と同様に公平に評価され、役職者として多く登用されています。平等な評価と処遇は、働き続けるための大きな動機づけとなり、一つの成功例といえるでしょう。

===課題を克服するための対策===

 外国人が長期的に働き続けるためには、賃金の公平性とスキルや経験の正当な評価が不可欠です。「育成就労制度」を活用することで、職場を変えても、スキルの移転がスムーズに行われ、キャリアを積むための明確な道筋を提供することが重要です。
 加えて、安心できる生活のために、異文化理解を深め、地域との共生を促進する支援体制も欠かせません。生活環境の整備、地域住民との交流を促進する取り組みと、雇用の安定性や昇進機会の確保で、外国人労働者が長期的に日本で働き、成長できる環境を整えたいものです。
 外国人労働者が公平に評価され、役職者としても活躍できる企業は、労働市場における多様性と競争力を高めるモデルケースとなります。このような取り組みがさらに広がり、外国人労働者が、安定したキャリアを築ける社会を作り上げることは、日本の国際競争力を高め、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となります。

執筆:日本住宅性能検査協会 研究員 秋山将人

発行:NBC日本橋ビジネス資格教育センター
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