世界の中で日本は経済的に豊かなのか?
世界と比べて日本が経済的に豊かなのかを、GDPランキングや経済成長率の数値で世界と比較してみます。
そもそも、経済とは?
簡単にいうと、【家計】【企業】【政府】に「お金」「モノ」「サービス」の『価値』が流れているイメージです。
GDPとは?
「国内総生産」のことで、国の経済規模や強さを表す一つの指標になります。
おにぎりを例にすると、国内で生産されたものだけがGDPとなるため、外国産のしゃけはカウントされません。
世界のGDPランキング(2021)
アメリカ:約2,619兆円(24.4%)
中国 :約1,933兆円(17.9%)
日本 :約583兆円(5.4%)
ドイツ :約480兆円(4.5%)
イギリス:約354兆円(3.3%)
インド :約331兆円(3.1%)
フランス:約331兆円(3.1%)
イタリア:約240兆円(2.3%)
カナダ :約228兆円(2.1%)
韓国 :約205兆円(1.9%)
※1USD=114円。
※()は世界GDPの占める割合
2021年の世界経済におけるGDPトップ10で、日本は3位になります。日本、なかなか、すごくないですか。ちなみに上位4カ国で、200カ国弱ある世界の半分の割合を占めていて、GDPは非常に偏っている状態です。
世界のGDPランキング(1990〜2020)
1990年、日本とアメリカの差は2倍ほどでしたが、2020年は4倍の差があります。2010年、日本と中国の差は僅差でしたが、2020年は3倍近くの差があります。
上位2カ国と比べて、日本経済は30年ほど停滞してるのがわかります。よく聞く「失われた30年」というやつですね。
世界のGDPランキング(2030〜2050:予測)
2030年にはインドに抜かれて日本は4位、2050年には8位と予測されています。また世界の経済は先進国ではなく、新興国が牽引していくと見られています。
補足ですが、2050年には中国が世界のGDPの20%を占め、EU加盟27ヵ国のGDPはインドよりも小さいと言われてます。人口の力がすごいです。
1人当たりのGDPランキング(2020)
1人当たりのGDPですが、日本は24位。アメリカは5位です。「大丈夫か、日本!」という感じになりました。
1人当たりGDP =国内総生産÷人口
なので、国のGDPで言うと人口が多い国が強いのですが、1人当たりのGDPだと、かなり変わってきます。ちなみに中国は64位、インドは150位。
2位のスイスは高級時計で有名です。高級時計を作るには小さな部品から精密機械で腕時計を作るため、空気が澄んでいて洗浄に使用する水が綺麗である条件が求められます。スイスはまさに高級時計に最適な環境が整っており、付加価値の高いモノづくりをしてる国だと言えます。
経済成長率とは?
GDPの増加率になります。一定期間で国がどれだけ経済規模が増えたかを示す割合になります。
G20の経済成長率ランキング(2015〜2019年平均)
G7という主要7ヵ国+新興国を加えたグループをG20と言います。その中でも日本は17位と低い状況です。
世界全体の経済成長率と比べても、日本の成長率は低い状況です。いやはや、想像の低さでした。
日本の経済成長率(1956〜2020)
そもそも日本はいつから成長が低くなったのか?
1956〜73年、高度経済成長期として10%近い成長をしてました。
1974〜90年、オイルショックからバブルの時代までは5%近い成長がありました。
1991年〜2020年、失われた30年と呼ばれてる時代は1%前後を繰り返している状況です。
「長引く不景気」ではなく「低成長期」に入ったという現実を受け入れて、それでもプラスに成長するにはどうしたらいいかを考えないといけない状況です。
時価総額の推移(1989〜2019)
平成元年のバブル期、イケイケだった日本は世界時価総額ランキングのトップ10に、8社もランキングされてました。しかし、30年後にはトップ10に1つも日本の企業はありません(43位にトヨタ自動車が入ってました)。
30年で時価総額ランキングの国や業種も随分と変化しています。
まとめ
世界のGDPランキングは3位
1人あたりのGDPランキングは24位
経済成長率は低く、ここ30年は低成長期に入ってる
世界のGDPランキングは3位と高いですが、1人あたりのGDPランキングは24位と低く、30年近く成長が変わらない日本。このまま「変わらない」と「代わられる」ことになりそうです。
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