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【初期L'Arc~en~Ciel】繊細で無力な儚く美しすぎる曲たち


◆ラルク偉大過ぎて紹介するにも困る

今回はご存じL'Arc~en~Cielです。
バンドとしての実績が凄すぎるので
特に好きでなくても、曲をご存じの方も多いと思います。

なので、今回は有名になる前の、
繊細でセンチメンタルで自信なさげでアンニュイで
祈ってばかりの儚く美しすぎる曲たち
にフォーカスして
ご紹介させていただければと思います。

上記の「有名になる」ってのが雑な線引きになっちゃうんですけど
線引きとしては、旧ロゴ使っている時代までで考えています。

バンド詳細はWikipediaをご覧ください。情報量がすごいから。

あと、公式からアルバム音源が上がってないので
苦渋の判断としてファンの方の上げた動画を引用させていただきます。
申し訳ありませんが、ご了承ください。

公式から上がっているものは全て、公式引用といたします。
公式からアルバム曲上がったら動画全部差替えますね。ご容赦ください。


◆初期ラルクで1曲選ぶなら

この記事開いたなら、これだけ聴いて帰ってください。お願いします。
ラルク好きじゃなくても興味なくても、これ一曲だけ聴いて帰ってください。

I’m so happy

たった今 君たちに映る俺は
とても苦しそうに見えるかもしれない
それでもどうか殺さないでくれ
本当に目を閉じてしまうまで

どうやら つけが廻ってきたようだ
あるもの全て好きにすればいい
それでもあぁ どうか悲しまないでほしい
どんなに狂って見えても 笑われても

花に 水に 光 流されてゆく
言葉 途切れ 眠り
月に 海に 痛み 何よりもあぁ
あなたに会いたい

Kiss me deadly '96 REVENGEツアーの今は亡き東京ベイNKホールでのこの曲の演奏がWOWOWで放送されて、録画を当時死ぬほど見たんですが、その映像が一生忘れられなくてもう29年生きています。
悪魔に魂を売ってもいいから、あの日のあの会場で、この曲が聴けたら死んでいいやというところまであります。
こんな美しい曲ないです。この世に。


◆聴いてほしい名曲

Voice

目の前の扉は開らかれて 少しの未来を見せている
空よ 全てうけ入れてそのままで 包んでいて

人生すぎる一曲。個人的には大学受験前夜に祈る気持ちで聴いてました。
祈ることしかできない状況って、人生時々ありますが、その時毎回これです。
この曲が、私の人生にあって良かった。本当に。


Brilliant Years

その扉をあけて駆けぬけてく木もれびの中
通りなれた海沿いの道はやがてあの場所へと

君の好きだった歌声は
今も色あせずに流れているのに

陽炎の果てへとつづく 想いはどこへゆくのか
君の足跡は消えた 届くはずもない
again I want to see you …かなわなくても
I wanna hear you I want to see you

数あるラルク曲の中でも、これです。めちゃくちゃ名曲。
日差しの強い海の見える夏の景色の記憶に重ねた祈りというか後悔というか
手の届かなくなってしまったものへの切望の曲として、本当に綺麗。

「駆け抜けてく」とあるので、子供時代の記憶かもしれないですね。永遠の景色。


◆美しすぎるhydeさん

初期ラルクを語る上で、この点、触れずに通れないので、
どう触れようか悩んだんですけど、直球で行きます。

この時代のラルク、hydeさんが神懸かり的に美しいんですが
絶対的に美しい人が、絶対的に美しくて儚い情景を、曲を通して描くという
奇跡みたいなことが起きていたのが、初期ラルクだと個人的に思っていて。
奇跡みたいだった、本当に。

儚いままだと、現在のラルクへ至れていないとも思うので、
この時代があったこと、
様々なことを乗り越えた強く偉大なバンドになったこと
どちらも本当に尊くて特別なことだと思います。存在してくれて感謝。


風にきえないで

あぁ 何もかも全て置いておいで 深い眠りの向こう側へ 今のうちに

雨上がりの空に 夏の鼓動が聞こえている
「もう 怖がらないでいいよ」 僕はノックしつづけている
あぁ 何もかもただの時計仕掛 歯車の欠けた未来さえ 楽しめるよ
lookin' for you 何処までも続く世界から 連れ出せたなら
kissin' your mind 淡く揺られ 空の果てまで たどり着けそう

夏の憂鬱

It's just the time to say good-bye
ah ah time to say good-bye
ゆらめく季節へ告げた
忘れかけてた優しさ連れて 明日へひとり歩いてゆくよ

夏の憂鬱は君を見失った 僕に降りつもる……

イントロからこの湿度の高い音!
過ぎ去った日(夏)の幻を追いかけているので服は冬です。
失ったことをただ嘆く無力さが本当に美しいですね。


flower

いくつもの種をあの丘へ浮かべて
きれいな花を敷きつめてあげる
早く 見つけて 見つけて ここにいるから
起こされるのを待ってるのに
いつでも君の笑顔に揺れて
太陽のように強く咲いていたい
胸が 痛くて 痛くて 壊れそうだから
かなわぬ想いなら せめて枯れたい!

このあたりから知ってる人も多いと思います。
花を敷きつめて、見つけてもらうのをただ待ってる
っていう待ちの姿勢です。最高。枯れるな。


Lies and Truth

君が見えなくて 見えなくて 何度も呼びかけるよ
こんなにそばにいるのに 会いたくて…止められなくて
壊れそうなほど抱きしめていても 君が届かない

Lies and Truth 墜ちてゆく 真実を探せない
誰より大切なのに 信じてる気持ち揺れてる
壊れそうなほど抱きしめていても 君が届かない

MVの謎めいた洋館、ロケ地は入間市の旧石川組製糸西洋館です。
時々一般公開しているので、興味のある方はぜひ。美しい場所です。


◆アルバム『DUNE』から

Shutting from the sky

Shutting from the sky I fallen in to Claustrophobia
道びく白い手がもう…見えない様な気がして
穏やかな声がもう…聞こえない様な気がして

狭い室内を思わせるチキチキした刻みと、
広い空間を思わせる響きのギターの重なりとシンバル、そこからの展開で
イントロがもう神秘的で神がかってて完璧です。奇跡か。
ライブで一度、聴きたい曲本命候補のひとつ。
それにしてもギターが好きすぎる。Ken様~!


As if in a dream

光の点滅が尾を引いて うしろへ流れては消えてゆき
あなたの所から少しずつ遠のいているのを教える
…虚ろな窓には 何も出来ない私がそこにいた

まどろみの午後いつものように そばに居て笑うあなたの夢を見た
窓の外を眺める私に微笑む あなたの夢を…

これは、夜の高速道移動の曲だったはず。
今も夜行バスに乗るたびに、思い出します。
何もできないまま遠のいている無力さ。センチメンタルで本当に好き。


◆アルバム『Tierra』から

全曲紹介したいんですけど、断腸の思いで選びます

In the Air

目を閉じた君は 背に刺さったナイフを羽に似せ
今、大地を蹴る
空は果てしなく澄みきった青をたたえる
果てしなく…果てしなく

空へ落ちてゆく 底無しの空へと深く落ちてゆく
そして雲を君は掴む…つかむ!

You fly over the earth それをただ見つめてる
You fly over the earth Can't you see I am tied to the ground
You fly over the earth やがて空に溶けてく
You're floating in the air

飛び降り自〇の歌なんですけども。
「こんなに綺麗な飛び乗りの曲はない」とは友人の弁。


All dead

It's time to fall It's time to say goodbye
I wish you're gone I wish you're all dead

同じ傷痕をつけ同じ苦痛を 彼にも与えてあげたい
脱け出せない悪夢を今すぐ 彼にも与えてあげたい
くるいそうな恐怖を何度も 叶わぬ願い
Say so long!

この涼しげで澄んだ冷たい水みたいな音像を背景にした
怒りと憎しみプライスレスです。最高。
何て素直な歌詞で、美しい曲なんだ。


Blame

君を今も想う日々が 僕の全てだとしても
いつか時が膝を抱えた 僕を連れてゆくよ

胸の奥に突き刺さったままの 情景が抜けない
息が出来ず いくらもがいてみても Please don't Blame it on me

終始透明感のある硬質な音像に、上記の歌詞で本当に最高。


Wind of Gold

見慣れた街並み 黄昏輝く 口笛風に乗せて届けよ貴方のもとへ
遠くで黒く高く煙を上げていた炎は燃えつき 太陽が貴方を連れてくる

遥かな家路も ゆられて高鳴る胸
Wind of gold 頬を撫でて 早く明日になれ

夕陽に照らされて影はとても長く いくつも重なり 夜は訪れる
時計を早めたい 貴方に会えるまで 大地よまわれ少しでも早く

エキゾチックなパーカッションMIXのほうが好きです。
空気の乾いている赤い土の外国の景色が幻視されます。どこだろう。
私はこの曲でラルクの音世界のイメージが大きく変わりました。


風の行方

あなたといた鮮やかな記憶が蘇る 次の風を待つこの窓辺に

行かないで そばにいてほしい 震えた声がこの身体に響いて
息が出来なくなる その涙に終りはないの?

Siestaというオリジナルビデオ作品の撮影で行ったモロッコ撮影のMVです。
要所で重ねられるアコースティックギターがとても良い。
初期ラルクの素晴らしいところに、
「どこか外国の情景が音像を通して見える」というのがありますが
Wind of Goldと並んで、風の行方もその特色が強い曲だと思います。


White Feathers

白い羽根が舞いおちる部屋の中で彼は絵を画く
眺めの良い窓は閉ざしたまま 鳥の絵を
部屋のすみには足をつながれた鳥が 必死に羽ばたき
彼はそれを哀しげに見つめては 彼女に想いをはせて

Will you please tell me the way to the sky
すぐそばに今 居るのに
Will you please tell me the way to the sky
遠のいて行く とどかないもっと高く

Tierra期のライブの最後に、会場内に白い羽が降る曲として
ライブに行けない中学生は、大層憧れた曲でした。

羽が広がらず落ちて行った後の、音像が一気に広がって
光に包まれる感じ、本当に美しい。外国の古い映画みたい。


◆アルバム『heavenly』から

ガラス玉

バランス失くした魚のように 僕はらせんを描く
水面に揺らめくキレイな月が 泳ぎ疲れた肌をそっと照らして

こぼれてゆく吐息はガラス玉 たくさんの光り集め舞い上がってく
words into the silence 月はそっと波を揺らすけれど

とめどなく流れ出した 記憶は胸をしめつけて
あのやさしさもあのときめきも持ってくよ
時に抱かれてinto the silence…もう僕はこれ以上泳げないから

溺れる曲です。
「とめどなく流れ出した」の箇所の、光のような広がりと強さ。
たゆたい続ける水面のようなギターが本当に美しい。
ギターソロも珠玉。鼓動のようなドラムも素晴らしい。


Cureless

愛し方を知らない僕はあなたさえも失くしそう
夢遊病のように時を刻む針を探しても 見つからない

触れてしまえば途切れそうなあなたは切なくて
落とした雫拾い集めてみても愛にはならない

長年聴きたかった曲なので、2024年のUNDERGROUNDツアーでやっと聴けて
この世への未練が一つ消えたという感じです。ありがとうございました。


静かの海で

一人残されて静かの海にいる
君は帰ってしまったけれど 夜空がなぐさめてくれる

やがて夜が明けて ふれてゆく光へ
ふれて ふれて ふれてゆく…
青く浮かび上がる君のいる場所 余りにもきれいで言葉にならない
feel heavenly, feel heavenly…
you would dance…I feel heavenly
君が笑うだけで僕はうれしくて いつまでも僕はここにいるよ

個人的に、ラルクの中で、一番特別なのはこの曲です。
heavenlyツアーファイナルの武道館ライブ映像の中のこの曲が
武道館を真っ青に染めて、ミラーボールで散り散りに舞う光の粒と
「あまりにもきれいで 言葉にならない」とされる情景が現出していて
その永遠みたいな景色が、私のラルクを信じる根っこにあります。
今、久しぶりに聴いて、ちょっと感動してしまって涙ぐむくらいには。


◆アルバム『True』から

Farewell

あぁ…空を駆け巡る あの鳥のように強かったなら
貴方はいつまでも この僕のこと 愛してくれたのかな…

純度高い綺麗な曲と言ったらこれかなと思います。
曲最高です。美しい。ギターソロも美しい。


I wish

君は誰よりも 大切な人だから
どんなに 歳月が流れても 笑っていて欲しい
祈ってる 僕なんかどうなっても
君がいつまでもいつまでも 幸せでありますように

ラルクのクリスマスソングは、個人的にずっとこれです。


Dearest Love

終りが来るのなんて 思わないで駆け抜けたね
dearest love 空高く何もかもが 燃えてゆく

切ないほど 傷つくまで傷つけてく もう何も分からない
あなたの笑顔が見たくて 包み込んだこの愛は 灰になる

あぁ どうして 愛するほど 心は壊れてゆく

神々しいくらい美しい曲のイメージだったんですけど
歌詞を読んだら、こんな歌だったんだなあと改めて。
それにしてもギターが神がかっています。
あと、特筆すべきは、サビが全部裏声です。すごいので聴いてください。


◆公式サイトなど


今回紹介した初期を含む過去アルバムがリマスターされて
完全生産限定でリリースされているので、
よろしければ。


ラルクの儚く美しい一面を知っていただく一助となれれば本望です。
知らなかった人は今から聴いてみてください。

Heart以降の曲まとめもそのうち作りたいと思っています。
本当に公式チャンネルから音源あげて欲しい一心。


◆その他

30周年ライブのライブレポートを
映像化するとも思わず、本気出して書いてるので
良ければこちらもご覧ください。


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