IBD患者の今宵の食卓 第三十三卓
ちらし寿司を食べたくなって作ってみました。
ちらし寿司は年中美味しいものですが、夏祭りとか花火とか蚊取り線香とか麦茶とか団扇などとなぜか絵柄がマッチするような気がします。
お品書き 8月7日(夕)
・ちらし寿司
・酢もずく
・生ミニトマト
・玉子豆腐
・しじみ味噌汁
今回使った海産物は目板鰈、鯵、鱚の夏魚三種です。
目板鰈はそのまま生身を使いましたが、鯵は立塩酢洗い、鱚は一夜干しを炙ってほぐし身にしています。
以前も書いたことがありますが、立塩酢洗いという技法は本当に秘法とも言っていい位重宝なものです。
海水3%かそれよりやや濃いめの塩水に20分~30分程度漬けたあと、素材に付いている塩水を真水ではなく酢で洗って濯ぎ、それを布巾やペーパータオルで拭います。
この処理をすることで素材の水っぽさが抜け、細い小骨や筋が口に触らなくなり味の深みも増します。酢〆との違いは食べて酸味をほとんど感じないことと、生(ナマ)感がそのまま残っていることでしょうか?見た目も透明なままです。
玉子焼きや魚の下にはいろいろな素材が埋もれています。上の写真は左上からみょうが、青じそ、たくわん、かんぴょう、干椎茸、きゅうりです。
中でも一番手間のかかるのはかんぴょうですが、地味ながらもちらし寿司には欠かせない種なので(というか、ちらし寿司が美味しいちらし寿司として成立するかどうかはこれの有り無し味付けにかかっていると思います)労を惜しまずこれだけは自分で味付けして作りたい一品です。
いろんなものの物価が上がっていますが、その中で今年はしじみの値段が安定しているように思います。真夏はあさりの味の落ちる時期ですが代わってしじみが美味しくなります。
こどもの頃は岡山市の街中に住んでいましたが、一日に一度か二度あさり、しじみの引き売りが「あさ~りぃ、しじみっ」と売り声を上げて家の前を通っていました。が、盛夏の頃だけは「しじ~みぃ、しじみっ」とセリフが違っているのです。私が食べ物の旬に敏感なのもこういう幼児の頃からの体験があったからかもしれません。
しじみは赤味噌か濃いめの中味噌、あさりは白に近い中味噌か澄ましが美味しいように思います。
そうそう、今食べているお米ですが青森県産の「青天の霹靂」です。例によって株主優待でいただいたものです。
それにしても『霹靂』っていう字、書ける字の組み合わせなのに、急に書けと言われるとまず書けないように思います。いやそれだけでなく「せいてん」の方も『晴天』と書きそうな気がします。『青天』なのですね・・・