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ゴスペラーズ30周年記念祭(2024/12/20)のだいぶ遅い感想

2024年12月20日の「ゴスペラーズ30周年記念祭」at日本武道館 を見に行きました。ので感想を書いたりします。たぶん「ごく普通のファンの感想」の域を出るものは書けないです。
基本的には30周年記念祭をご覧になった方向けです。ライブレポ的なものではありません。当日誰が何言ったとかこの曲でこんな仕草をしたとか、みなさんよく覚えてらっしゃるなあと思うんですけど(そしてそういうのを読めば思い出すんですけど)、基本的に記憶力があまりないので細かいことを思い出せないのです。細かいライブレポを書いてくださる方がいらっしゃることで自分自身の記憶も補強されて、忘れかけてたことをちゃんと覚えていられるのでたいへんありがたいですが、わたしのはそう言うお役には立てないです。

物販のこと。

最近まで、開場時間前のグッズ販売にはほぼ行ったことがありませんでした。早い時間には仕事や予定が入っていることもあったし、グッズが売り切れてるのを見たことがあまりなかったので。そうしましたらね……GOSMANIAファンの集い2023でアカペラ侍のアクキーが、わたしが行ったとき(そんなに開演ギリギリでもなかった)には売り切れてたんですよね……。結構ショックでした。
あのときは事後通販で結局買えたのですが、今回グッズ一覧を見てたらやっぱりランダム要素のあるものが複数ある。これは早く行かないとまずい気がする、と、早めに家を出ることにしました。仕事の都合で13時半の販売開始時間には間に合わず、15時ちょっと前ぐらいに到着。買い終えて物販会場を出るのに1時間ぐらいかかりました。
ただ、さすがに大きな会場でやる特別なライブというだけあって、今回は物量はものすごかったですね。マヌカハニーのど飴のダンボールの山を見たとき「ああこの量なら大丈夫だ」と思いました。絶対品切れにはさせまいという強い意志を感じた。

ガチャがあるというので、売り場がどうなってるのか、導線とか混乱してないといいなと思ったんですけど、スムーズで安心しました。ガチャあれくらいの台数で待ち行列もできずまわるものなのですね。そして横にガチャ用メダルだけ買える専用売り場があるのは戦略家だと思いました……まんまと追加で買いました(最初に5枚買って3枚追加した)。巾着が2種類とも出たのは嬉しかったけど缶バッジのオレンジが3枚ダブった。

そのゴスガチャですけどね……、回すの楽しかったんですけど、レア以外も種類が多すぎてコンプリートは現実的じゃないですよね。特定のグッズを狙うというよりは「欲しいものが出たらラッキー」ぐらいの気持ちで回すものなのでしょうが、それはそれとしてアカペラ侍のアクリルキーホルダーは普通に全種類(とまでは言わないけどせめて5人が揃う程度には)欲しいんですよ。
ランダム要素のあるものって、「ダブったらお友達同士でトレードしてね」ということなのだろうと思いますが、わたくしゴス友いませんの……(ライブは1回のツアーに一度だけオットがついてきます、あとはソロ参戦) SNSとかで交換を募集するのもちょっと(いやだいぶ)苦手で。
割高でもいいから全種セットとか出ると嬉しいなあー、と思ったりします、けど企画の趣旨に反しますものね……。

今回は過去イチ物販でお金を使いました。買わなかったものを挙げた方が早いくらいです。中でも、「マスコットキーホルダーセット」(ゴスぬい)は今までなら買わない商品でした。ぬいを連れ歩く習慣がないものですから(今も汚れちゃいそうで箱から出せない)。お着替えして楽しんだりもしないし。なのに、何で今回買ったかというと、KANちゃんなのです(突然の)。
KANちゃんはちょっと変わったツアーグッズを作ることがよくあって、「素数トランプ」とか「ダジャレかるた」は(面白がって)買ったんですけど、「エンジンさん」とか「ドキ土器かんしゃん」とかは手が出なかったんですよね(KANちゃんを知らないゴスマニの皆さんを置いていく文章ですみません、気になったら検索してみてください)。
なのですが、KANちゃんが次の星にお引っ越ししてから、SNSでゆかりのお店とかを巡ったりしてるファンの方がエンジンさんやはにわを連れて歩いてるのを見て、なんかちょっとうらやましくなったんですよね。ある種の依り代みたいに見えて。
もちろんゴスは全然これからも長生きするわけですが(言霊を信じるので敢えて断言しますが)、応援してる人の形をしたものを手元に常に持っているのはたぶんいいことなのだろうと、写真をアクスタにしたものもよいけれど、キャラクター化されてるぬいぐるみはそれとははまた別の意味を持つのだろうと(メンバーの姿「そのもの」ではない分、別の種類の「思い入れ」を載せることができるような気がします)、いや買うときにここまで理由を言語化したわけではないのですが、平たく言うと「あとで後悔するくらいなら買っておけ」と思ったわけです。

座席のこと。

今回は1階西E列でした。ステージサイド、下手側。武道館は客席の傾斜が急なのでステージは大変見やすく、端までメンバーが来てくれることも何度かあったので楽しみがある席でした。こちらを向いたモニターもあり、でも大きすぎないので「モニターばかり見てろくにステージを見ない」ということにもならず、モニターを通してメンバーの表情を見て肉眼でステージ全体を見て、どちらも楽しむことができました。
問題があったとすれば、何度かステージ端からのライトが直撃したことくらいでしょうか。まぶしくてステージが直視できないことがありました。ステージじゃなくて観客席を狙ったライトの演出上の意味がよく分からなかったんだけど(正面席だと違うものが見えたのでしょうか)。そんな長時間ではなかったし、たいしたことではないのですが珍しい経験だったので。

そういえば今回は音響ほぼ気にならなかったなあ、快適にライブを楽しむことができた気がします。武道館と言えば音響面ではあまり期待しない方がいいと言われてきましたが、単にスタンドだったからか(アリーナだと音が天井から複雑に反射したりしたのか)、それとも何かが改善されたか技術上のノウハウがたまって音質が改善されたのか。……と、思ったけどステージサイドの席でスピーカーが近かったから、が正解かもしれません。

そしてセトリ。

欲張りすぎです。
いや、最初にシングル曲~最新EP~シングル曲、と続いたときは「はーん今回はオールタイムベスト的な、シングル曲中心の構成なのね」と思ったんですけどぜんぜんそうではなかった。(ていうか今気がついたけど「靴は履いたまま」ってシングル曲じゃないですね、ニュースステーションの曲だったからなんかシングルのような気がしていた)
「G30」(アルバムの方の)出したばかりですから、シングルのカップリング曲がフィーチャーされるのは予想できることでしたが、いきなり「砂時計」から来るとは思いませんでした。ここでこの日1回目の「ひざから崩れ落ちる」をやりました。いえ……好きなんですよ……全カップリングの上位5曲には間違いなく入る。
そのあと「懐かしいあの頃へと」って言ったっけ、古い曲をメドレーで歌ってくれましたが、ここは「今日それやるんだ!」という意外な曲が多かった。あとからセットリスト見て気がついたんですが、1stから6thまでのアルバムから1曲ずつ並べたんですね。「まちがいさがし」「Slow Luv」でまた2回崩れ落ちました(笑)。

シアトリカルライブ総集編もびっくりしました。ゴスペラーズの歴史を語るときに欠かせないものではありますが。中村まことさんの出演も驚いたし嬉しかったです(何らかのサプライズはあるかな、と思ってたけどそうきたか、と)。大阪城ホールは田中聡元さんだったそうですね。それも見たかった。
ただここは、初見の方にはちょっとわかりづらかったかもしれないなあと。わたしは「アカペラ門」以降は見ているので(でもたぶん冒頭は「アカペラ人」ですよね?)急に場面転換があって話がつながってなくても「そういうもの」として受け入れられたんですけど、「なんかセリフが入ったぞ、えっでも全然話がつながってない、何これ」ってなった人もいたんじゃなかろうかと……。終わった後の説明もだいぶあっさりしてましたよね? 一応「名場面集」みたいなことはおっしゃってた記憶がありますが。お芝居と歌の融合ライブを過去に何度もやっていて、今日のはダイジェストなのでストーリーはつながってないです、みたいな、もうひとことふたことあってもよかったかなあ。
ゴスマニアでだいたいチケット売り切っちゃったから初見の人はあんまりいないという判断なのかもしれませんが。SNSで「初めて見ました!」っていう方もお見かけしたので、ちょっと気になってしまいました。

シアトリカル以外の過去のライブ演出も再現されていたのですが、思ったのは「SNSの反響とかちゃんとチェックしてるんだな」ということで、「Deja Vu」の椅子撫で回し(またの名を「椅子検品」)とか「それでも恋はやってくる」で二人一組でハート作ってくるのとか、当時SNSがざわついたあの演出この演出がまさかもう一度見られるとは。なんか、「おまえらこういうの好きなんでしょ?」って言われてる気がしました(笑)好きですけど(笑)
(でも「Deja Vu」のあれは毎回どんな顔して見ればいいかちょっと困っています、実は)

まあしかし、なんと言ってもラブマ様ですよね……。映像パートが始まってちょっと笑ったのもつかの間、「これが最後」と宣告され、「ええっ」となったまま曲そのものは普通に盛り上がって聴けたものの、曲終わりに爆散する映像を見せられ。
ちょっと……だいぶ……ダメージを負いまして……
だというのに、激しく動揺するわたし(たち)を置き去りに次の曲が始まってしまった。あそこだけは本当に気持ちがついて行きませんでした(Aメロのあいだに立て直しましたけど)。
あれはどう解釈すればよいのでしょうか。今回のは序章で、この後のG30ツアーで続きのストーリーが見られるのか。しれっと5年後に続きがあるのか。普通に考えれば、今までラブマ様は周年ツアーでお目見えしていたのだからG30ツアーで続編がありそうな気はします。しかしどこかで、「本当にこれで最後かもしれない」と考えてしまったのも事実で。「周年に必ず登場する」ということでサプライズ要素がなくなってしまったとか、マンネリになってきたとか、ネタが尽きたとか、そういうあれこれで「一区切りつけたい」とか、ひょっとしたら考えてやしないか、と。いやほんとうに、ラブマ様は究極的にはこの物語の創造主(イコール酒井さんなのかどうかわたしは知りませんが)のものではあるので、その人がここで終わらせたいというのならわたし(たち)が何を言えましょうか、という話ではあるのです。が。
すみませんたぶん考えすぎだと思います。ですが武道館の日から3日間ぐらいこのことをぐるぐる考えていたので、ちょっと吐き出してしまいました。
(これ、もしG30ツアーで続きやるなら「前回のあらすじ」は当然入るんですよね?)

「なりきりゴスペラーズ」は今回も「愛の歌」でしたね。今回は新しい要素を(EP「パール」の曲以外には)入れるライブではなかったのでここで新手はなかったのだと思います。が、このところ「愛の歌」が続いている気がするので、次のツアーでは新しいなりきりか既存曲で4つめのパートを入れるとかちょっと難しめのオプションを入れるとか(どんなだよ)、何か変化があると嬉しいです。
とはいえツアーはそれこそ初見さんもいらっしゃるしな……、あんまり難易度は上げられないかな……

それにしても、フリートークほぼなしの3時間越え、メドレーで短かった曲もあるとはいえ38曲はほんとに爆盛。武道館はこれを2日連続でやったっていうんだから体力お化けですよねえ。ゴスの皆さんふだんの体力作りとかどうしているのか(黒沢さんが水泳やったりしてるのぐらいしか知らない、そろそろそういう秘訣も語ってほしい、同年代なので参考に……ならない可能性が高いけど……)。バンドメンバーの皆様もほんとうにお疲れ様です(バンマス本間将人さんがゴス武道館2daysのあとにもう1日スキマスイッチで武道館に立ってたというのを聞いてびっくりした)。
しかしボリューム満点すぎて一度では飲み込みきれなかったのも事実ではありまして。21日のチケットもチャレンジするべきだったなとちょい後悔しました。まあそのへんはWOWOWの放送とか(でも放送時間2時間ないんですよね、だいぶカットなのかな)、きっと出ると信じている円盤に期待します。

小声で愚痴。
わたしの行くゴスライブではめったにないことなんですけど、今回はちょっと離れた斜め後ろあたりに座っていた数人の女性が曲が始まっているのにしゃべり続けていて(ちょっと離れてるのに聞こえるくらいだからそこそこ大声だった、擬音で言うなら「ギャハハハ」)、それだけはほんとうに勘弁してくれと思いました。野外ライブとかフェスとかだと今出てるアーティストに興味がない人がしゃべり出すのはあるあるで、それもやめてほしいけどまあしょうがないかなと諦めがつくのですが、全員がゴスペラーズを聴きに来ているライブでそれはあり得ない。初見さんではなくむしろ長年のゴスマニっぽい雰囲気だったから余計に残念でした。

あとね、銀テ。いやでっかい会場だからこっちに飛んでこないのなんてあたりまえでね、手に入れられた人はラッキーでよかったね、なのですけど、スタンドまでスタッフさんが配りに来てくれたというポストを複数見かけまして、なんかね、ちょーっとだけ、端っこの席すぎてそれも蚊帳の外だったわねえ、って、ほんのちょっとね。
(これを読んだゴスマニの方で手元に複数本あるからあげます!って言ってくださる方がもしいたら、ええっと、すみません、ちょっと寂しかっただけでどうしてもほしいというわけではないので大丈夫です)

まとめ(たぶんまとまらない)

そのうち「ゴスペラーズとわたくし(の出会い)」みたいな文章を書こうかと思ったりするのですが、1stアルバムが出た頃からのファンなので(ライブに行き始めたのは1999年ぐらいだったと記憶)ゴスマニ歴は1年短い29年、一緒にのぼってきたというよりここまでゴスに連れてきてもらった坂の上から、来た道を振り返るようなライブだったなと思います。となると自分の人生を一緒に振り返っちゃったりもしてしまうわけですが(そこは長大な自分語りになるので書かない)。
記念ライブをもりもりのてんこ盛りにしたゴスペラーズの皆さんのお気持ち、しかと受け取りました。坂の下を振り返ったあとは前を見て、「G30」ツアーで会える次のゴスペラーズを楽しみにしています。



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