豆ハラで御免候。
12月上旬からの一ヶ月限定一人暮らし。2021-22年の年越しは家の都合で、実家で1人で迎えた。
普段は母君が料理を担当してくれているが、元来料理は好き。なのでここぞとばかりに…とはいえ仕事がそれなりに忙しいので、そこそこ料理をする一ヶ月。
料理中は仕事脳を一旦フリーズさせ、無心で美しい段取りと、ありものを最大限生かして美味しいものを作り上げることに集中する。下手すると原稿悩んでいる時よりも集中している気がしなくもなくもなくもなくなく。めちゃ爽快で楽しい。
しかも、時は年の暮れ。まとまった時間だからこその料理とこの時期ならではの料理にむくむくと湧き上がる好奇心。毎日家族のために料理をしているパパママさんたちには申し訳ないが、料理は私にとって好奇心を満たしてくれるエンターテイメント的存在だ。
ターゲットは3品。「黒豆」「あんこ」「のっぺ」だ。
ひたすらじっくり、煮たい。
難しそうだからこそクリアしたい。綺麗に炊き上がった豆にニヤニヤしたい。
知り合いにあんこに向いている砂糖を聞き、ネットで炊き方を選び、火の番をしながらクツクツクツクツ。なんか段取りちょっと間違った気もするけど、無問題。
同時に作るは新潟の正月料理「のっぺ」。煮物だと思ってもらってOK。ちなみに今回の品々を作り始めたのは、時間がなさすぎて元旦夜。すでに世の中は正月だ。私にとってはまだ2021年3月32日夜ということでOK。
材料刻みまくり、家中探して見つけ出した貝柱で出汁を取りまくり…あ、鮭がないじゃん。鮭がなくてはのっぺは始まらない(※地域による)。これではただの煮物だ。
しかしもう21時もすぎていたので、とりあえずブリ丼作って食べながらひたすら豆を煮る。
1月2日の朝、24時間やっているスーパーへ鮭を買いに走る。ありがたいよ原信!
作りたかったものが全て完成したのは1月2日のお昼時。豆関係も初心者にしては美しい仕上がり(自画自賛)を達成し、ご満悦の正月ミール。俺天才!
※あんこは正直、火を入れすぎて水分不足気味(汗)
…レシピ通りに作ると豆は、大量に出来上がる。
…この美味しさ、誰かと分かち合わせてほしい。
…この子たちの美味しさを知ってほしい。
そんなわけで急遽、三が日明けのイベントで会う友達や仲の良い子のところへ、デリバリー豆を決行。
「自分で作ったのお裾分け」と言われて「まずい」と言う人はそういない(笑)。みんなおいしかったよ、と感想をくれた。そう、「おいしかったよ」を強要するこれは「豆ハラ」。ごめん、でも嬉しい。
メニューを考えること、作ること、誰かに喜んでもらうこと。
グッとアドレナリンが出るワクワク。
若干ハラスメントまがいだったかもだけど、豆ハラ、また、いつか。