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食と生命力

私の母も気が付けば今年喜寿(77歳)であります。平均寿命(女性は87歳)まではまだだいぶありますが、老いてなお壮健といいますか、息子同様にスジが通らない話はブルドーザーで耕すみたいなことを変わらずやってますんで、楽しそうに暮らしてるなぁと思って眺めています。なお本人は「スジが通らぬ面倒ごとを持ち込まれるのはストレスである」と言ってはばかりませんが、ストレスがある内は生活に緊張感があってよいのではないかと思い、愚痴を聞いてなだめております。
なお、本エントリ内容とタイトル写真は何も関係ありません。フリー素材をつけているだけです。

そんな母と連休の合間の法事の際に話していたのは「食べることと生命力」でした。生命力というと曖昧な印象ですが、つまるところその人から感じるエネルギーや雰囲気みたいなものです。
至った結論は「やはり何事にも積極的になれる人はしぶとく長生きするし、食べることが好きなのでは?」でした。別に自炊していなくてもいいのです。「凝ったものを作る」、「外食が好き」、「健康的な食事を心がけている」、何でもよいのですが、食に一定以上関心を払っている人は生命力を感じるねという話です。「○○は食べるべき」「××は食べてはいけない」みたいな価値観を他人に押し付ける人はちょっと関心の方向が違うので例外です。

体調を崩したら食べることが重要

お医者さんからも伺うことがありますが、やはり「口から栄養を取る」ということは生きる上でとても重要です。風邪をひいて体調を崩した時も、できるだけ何か食べたほうが免疫もよく働き、復帰が早くなります。たまに「体調を崩したら点滴を打ってもらう」という方がいらっしゃいますが、水分補給はともかく、栄養補給としては点滴一本ではおにぎり1つよりカロリーが低いので、食事に代わるほどの効果はありません。何かあればすぐ点滴という方をたまに見かけますが、ちょっと違うかなと思います。もしかしたら水分不足が解消しているのかも?
(点滴と一緒に投薬するケースもありますし、体調不良の際は医師の診断と指示に従ってください)

極端かもしれませんが、亡くなった両祖母を思い起こしても、やはり食が細くなり始めてからだんだんと体力や元気が無くなって、数年後にその時を迎えた様に思います。(両祖父は病没)
父も15年前に亡くなっていますが、ガンでの闘病生活の終盤、「食欲がない」と少食になってから一気に終末を迎えました。
また、私は最近人間の身体の構造と筋トレにかなり関心が寄っているのですが、プロのフィジーカーやボディービルダーも「プロテインなども補助として必要だが、やはり普通の食材を口から摂ることが前提」という趣旨のことを言っていて、素材を調理して食べて消化吸収するということは、単に「必要な成分をサプリメントで摂取すればよいのだ」では片付けられない重要性があるのだなぁと実感します。

お腹が満たされていることの精神的影響

以前信条としてこのnoteでも書きましたが、「お腹いっぱいの状態で怒り続けることができる人」は居ません。食べるということは精神衛生上も大切です。昔何かのドキュメンタリー番組で見ましたが、保護観察官の名物おばあちゃんは、訪ねてくる非行少年少女にいつでもご飯を食べさせてあげていて「お腹がすいてると悪さをしよるから、食べさせるのが更生の第一歩」みたいなことを仰ってました。
映画「サマーウォーズ」のお婆ちゃんの名言にもありますよね。
「いちばんいけないのはおなかがすいていることと、独りでいることだから」
「家族同士で手を離さぬように、人生に負けないように、もし、辛い時や苦しい時があっても、いつもと変わらず、家族みんな揃って、ご飯を食べること」
やはりポジティブでいるにはお腹がすいてたらダメです。サマーウォーズはやたらと食事してるシーンが多いw

やっぱいいよねサマーウォーズ

ポジティブと肥満の狭間で

人間やはりしっかり食べないと仕事や悩みに立ち向かったり、新しいことに取り組めない!というのは伝わったかと思いますが、食べることが精神衛生上プラスであるならば、ストレス発散から食べ過ぎることもまた自然といえば自然かもしれません。とはいえ肥満や高血圧は万病への道です。コロナの時にも死亡者に肥満の方が多かったのも事実です。
で、そうなると途端に「ダイエット」という話になるのですが、一部で見られる「極端に食べない方向に走る」というのは身体によくありません。量を極端に減らすのもNGですが、炭水化物を抜けば頭は回りませんし、たんぱく質を抜けば筋肉が落ちて新陳代謝が落ちてスタイル崩れますし、脂質を抜けば肌がカサカサになります。何事も程々がよろしい。

しかしそれ以前に、摂生の大原則を忘れてはいけません。それは

消費カロリー>摂取カロリー

これを守れば自然に痩せるということです。つまりドカ食いしてる人や間食ばっかりしている人は別にして、普通に3食食べてる人はこの原則に立ち返ればよく、私の様に座り仕事が多い人は消費カロリーが低くなってしまっているので、少しは身体動かしましょうねという事です。

もうお気づきでしょうか?ちゃんとバランスよく食べて、太らないように適度に運動するとどうなるか?そう!「嫌でも健康になってしまう」のです!健康食品など要らないのです!(以下前回の紅麹編をどうぞ)

食べることをもう一度考えてみる

話が逸れた感がありますが、食べ過ぎてしまうにしても、まずスタートとして食べることが好きでないと話は始まりません。美味しいものを食べることが好きか?と聞かれて嫌いな人はそうそう居ないでしょう。でもそこで「美味しい店にわざわざ足を運ぶ」「作り方を調べる」「誰かにも食べてもらいたいと思ってお土産にする」など、もう一歩食に積極的に動くような人は総じて前向きな人が多く、ストレスのコントロールにも長けている気がします。

詳しく研究論文を読んだことはありませんが、もしかするとこれはニワトリとタマゴの関係にあるかもしれません。つまり「食べる人が前向きなのか、前向きだからよく食べるのか」の因果関係がはっきりしないということです。しかし、もしそうであるならばそれはそれで物は考え様で、「引っ込み思案な人がいきなり何でも積極的になる」ことが難しくても「まず食べることを楽しんでみる」ことから始めたら「積極的になっていける」かもしれません。

野菜だらけの見るからに健康そうな食事をしましょうとかそんな難しいことではなく、食べるものは持ち帰り総菜とかでもよいのです。男女が食事に行って仲良くなれる。それぞれが忙しい家族でも食卓を共有すると会話が生まれる。時々自分の食べているものを見直して健康になれた気がする。今食べたいものを改めて考えてみると欲が出る。食べることそのものだけでなく、考えたり、食べることを通して体験することで精神にも肉体にも本当に色んな効果があると思うのです。

まー病気だ戦争だ天災だ異常気象だインフレだとストレスが多い時代ですから、食べることに少し頭の中を割いてみて、頑張って生き抜きたいですよね、という話をしたかったのです。
実はラジオを始めたのもこれを伝えたかったからというのが理由の一つです。

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