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本のおススメ 新高校生たちへ

中学から高校に進学すると、科目がガラリと変わって驚きますよね。新年度になって高校生になった、あるいはそろそろ大学受験の準備をしなければならない、そんな人たちに一冊おススメします。

ほぼ外国文学に近い古文という科目

源氏物語、枕草子、更級日記、古今和歌集、土佐日記、伊勢物語、まぁ名著と言われて古文の教科書に出てくるものは沢山ありますが、作り話は多いわ、生活習慣から風俗まで今と全く違うわ、文法も違うわで、初めて接する時には外国文学を現地語で読み下しさせられる気分ではないかと思います。文字が日本語なだけですね。「ハロー ハワユー アイムファイン センキュー」みたいなもんです。

文系の生徒にはこの古文と世界史というやつがとてつもなく厄介な科目なのでは無いでしょうか。ちなみに私はどちらも大好きでした。笑

何故好きだったんだろうと思い返してみたんですが、そういえば私は当時「夢枕獏原作 岡野玲子著 陰陽師」が大好きでした。「あさきゆめみし」は読んでませんw (下はAmazonで公開されている陰陽師の試し読みの抜粋です)

陰陽師

今連載されている「応天の門」も面白いのですが、生活の道具や建物、建具などが細かく描き込まれているのは陰陽師の方かなと思います。

しかし「陰陽師」の主人公である安倍晴明は古文においては今昔物語や宇治拾遺物語などかなり限られたところにしか登場しません。視覚的に平安時代を楽しむのにはいいのですけどね。

今回のおススメ本

そこで今回お勧めしたいのはこちら「平安女子は、みんな必死で恋してた イタリア人がハマッた日本の古典」です。

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この本は、日本の古典にドハマリしてしまったイタリア人の視点で書かれたエッセイの様なものです。和泉式部を「和泉ちゃん」と呼び、藤原道綱母を「みっちゃん」と呼び、とにかく現代風に軽快なタッチで表現され、「ああ、そういう解釈すればすんごい面白いよねこの作品」と膝を打ちたくなる一冊です。尚、ご本人もあとがきに書かれているが、学校の成績は上がらないのでその点は期待しない様に。

でも、ああ、そういう風なことを書きたかったのねということが想像できると、作品や古典の原風景が想像しやすくて、この世界に入りやすいと思います。

勉強を捗らせる最大の要因とは

これは「好奇心」以外無いと思います。興味さえ持てれば、存外宿題もテスト勉強も言うほど苦痛では無いものです。漫画なら一生懸命読むでしょ?そういうことです。その中で古文と世界史はなかなか興味を持ちにくい科目だと思います。私の場合は物理でした。笑

この本を読めば「なぁーんだ、紫式部もフツーの人間じゃん」ということが分かれば、ググッと古文が身近に感じられるのではないでしょうか。

勿論、はるか昔に古文なんて忘れてしまったわという大人の皆さんにも本書は面白おかしく読める一冊としてお勧めします。「紫式部日記」をつかまえて「給湯室ガールズトークの元祖」なんて言われたら読むしか無いやろ。笑

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