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とりあえず選挙の投票に行きましょう

以前にも書いていますが「誰に投票してもいいので投票だけはしましょう」という話です。

低い投票率

突然降ってわいた衆議院議員選挙が週末に投開票を迎えます。まぁ降ってわいたといっても来年の秋には任期切れだったのでいつやるかという問題ではあったのですが、とにかく急に決まった選挙です。

私は私で意思があり、社会に対しても思うところがありますので、そのあたりを反映してくれそうな人に投票しようと思っていますが、これは人それぞれであり、その思いを投票に託せばよい、つまり誰に投票しても良いし、それを聞く必要も話す必要もないと考えます。

ただ、毎回言われることですが、忙しかったり興味が無かったりで投票をしない人も相当数おり、仕方ない部分もありつつも、それは大変に残念なことです。
それでは実際はどれくらいが投票しているのか見てみましょう。データは前回(2021)の衆議院選挙の結果からです。

総務省HPより抜粋

こんな感じになっています。要点をまとめると、
1.全体の投票率は約55.9%
2.世代別投票率は高い方から
  60代約71% 50代約63% 70代以上約62% 40代約56%
  30代約47% 10代約42% 20代約37% (小数点第一位で四捨五入)

こうなります。世代ごとに有権者の総数は違いますし(例:団塊の世代は多い)、10代は18歳以上しか認められていませんので、そのあたりの偏りはありますが、有権者数に対して投票を実行したのはこれくらいの人たちというわけです。
勿論「70代以上の寝たきりの要介護者は投票が難しい」ですとか、「20代でも住民票をそのままに大学で下宿している人間は投票が難しい」などはあるかと思いますが、そういった点を考慮してもちょっと低いですし、どんどん下がってきているのがグラフから見て取れます。

投票せずに文句言うのもちょっと違うのでは?

政治は何をしてもすべての人の意見を満足させることはできません。例えば後期高齢者の健康保険を適用した診療費用が22年の10月から2割負担(以前は1割負担)になりましたが、当の高齢者からは「負担が増えた」という苦情が出たでしょうし、変わらず3割負担の世代からは「同じ医療を受けているなら同じ負担(3割)にしろ」という不満も出たでしょう。そういうものです。

SNSでも政治に不満(酷いと中傷)を述べる人はたくさん見かけますし、ご家庭ではTVを見ながら政治のお話をされることもあるでしょう。ただ、それも投票しないで文句だけ言うのはちょっと違うのではないかと個人的に思います。
「支持している候補が当選しなかった」「だから良くならないのだ」これなら分かります。しかし投票に行かないで「○○が悪い」というのは実にもったいない。それだけ意見を持っているのなら反映させに行けばよいのです。是非行くべきです。

候補者の主張を調べるのが面倒

選挙前になると各選挙区の候補者の政治主張がまとめられた公報紙が配られますが紙面の限りもあります。候補者のホームページには詳しく主張が懸れていますが、それをわざわざ見るのも手間であるのは事実です。しかし昨今は便利ですね。なんとか少ない手数で比較ができるようにこんなサイトまでできました。

主なテーマについて各候補者からアンケートをNHKが取り、有権者が関心事の優先順位とそれに対する意見を選択すると「あなたの選挙区で意見が近い候補者の順はこうです!」と示してくれます。
テーマは限られていますし、候補者に対するアンケートも選択制なので完全に候補者の主張を汲めているわけではありませんが、一つの目安にはなるでしょう。興味のある方は是非試してみてください。

アピールの無い者には振り返らない

「どうせ投票したってなにも変わらないでしょ」という声が聞こえてきそうですが、「投票しないとマジで変わりませんよ?」と私は言いたい。「最近の政治は高齢者のことばかりで子育て世代の声を聴かない」という批判はよくありますが、それはその通りです。先ほどのグラフを見てください。20代は3分の1、30代は半分以下です。政治家からすれば「この世代にアピールしても投票に行ってくれなさそうだな」としか見えません。そんな人の声を積極的に拾おうと思うでしょうか?まぁ無いですよね。
学生世代、子育て世代、親の介護が気になる世代、色々あり、それぞれに主張も異なりますが、まずはデカい声で叫ばないとこっちは振り向きません。職場でも学校でもまず「声のデカいやつ」の意見は全てではないにしても何がしか反映されませんか?それはその人が面倒だとか後が怖いとかではなく、会議の仕切りをしている人からすればよく見えるからです。

選挙の場合は投票数と比率です。安倍政権の後期、急に奨学金の話だのなんだのと出てきたのは、20代が就職しやすくなったことによって自民党に投票する傾向が出てきたのでそれを取り込みに行ったからです。データは物語っています。そして少なくとも与党はよくデータを見ています。ですから、何かを自分たちのためにして欲しかったらデータに反映させないとダメなのです。

そしてもう一つ、政治家は落選すればただの人です。当選せねばなりませんから足元の選挙区の声にはひときわ敏感です。読者のみなさんの選挙区の政治家のホームページを見て、事務所にメールを送って直訴するというのも良い手です。「隣の家とモメている」とかそんな個人的なことを訴えてもダメですが、公共性の高い問題なら連絡してみる価値はあるでしょう。
仕事柄時々国会議員、県議会議員の先生方と接しますが、彼らは当然の様に地元に役に立って次も投票してほしいと考えていますが、莫大な予算を引っ張って来るのは難しい。自分の権限の及ぶ範囲なら「何か調整役になるなど、出来る範囲のことはしたいが何をすべきか見えない」と感じることは多々あります。特に国会議員ともなると国会会期中はずっと東京ですから、地元のことはなかなか見えないのです。選挙範囲も広いですしね。
そこに分かりやすいメールが飛び込んでくれば彼らも喜んで対応してくれる可能性もあるのです。距離の近い存在にするというのは政治家の先生たちも、有権者も求めている所なのです。「こんなメールを送っても」と思わず、何かあれば是非送ってみてください。そこであんまりな塩対応をするようなら次から投票しなければよろしい。

投票という声を上げよう

長々と書きましたが、実現されなくても、無駄に見えてもまずは投票しましょうという事です。投票した人が居る、そのことがまず政治家がこちらを向くキッカケになります。居るのか居ないのか分からない人に配慮なんかしません。我々だって逆の立場ならそうしますよね。会議に欠席ばかりする人の話に耳なんか貸しません。投票に行かないというのはそういうことです。

そして、選んだ結果を見て文句を言いたいものです。山ほどあるんですけど。笑

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