高校生活
高校生活は暗黒時代。漆黒である。
入学前に姉にタロットカードで占ってもらうと、未来を暗示する場所に、まさかの死神が出現。
「あんた絶対高校に行かんほうがいいよ。」
そんな事言われても、どうせ占いやし。
春休みにボウリングに行った帰りにカツアゲに遭遇。
「俺○○高校のもんやけど、お前とこの高校とこっちの学校と、全面戦争になりたくなかったら金を渡せ。」
いやまだ入学もしとらんし、どこの誰でどんな代表様なん。あんた。今ならなんでも言える。
書き出してもどうしよもないハッタリだが、当時の繊細な僕には恐怖でしかなかった。2対2の場面だが横にいた宮田くんもびびって一切目を合わさない。
何故か僕だけ5〜6発顔を殴られ、財布から1000円奪われた。どうしよもない悲しみにつつまれた。
これが死神か?
宮田くんと無言で夜道を帰った。
4月に入り入学式が始まる。
ひと学年14クラスある金沢で1番最低な学力の私立高校。3学年あわせて1500人いる。
とにかく各中学校で悪だったやつが山程いる。石川で誰が1番強いか高校大会が始まったみたいなもん。
漫画クローズやビーバップハイスクールのリアル番だ。スポーツ大会でシュート決めたら○すぞと脅されたり、まあ最悪だ。
札付きの不良達は同じ周波数を出しあってるのか、自然と集まる。その集団の中にヤツがいる。
僕から金を奪った糞野郎が。
また未来の死神が現れた。
しかしコの字型である校舎で、就職コースと進学コースでクラスが離れていたので、不幸中の幸い
であまり遭遇する機会がなかった。
学校生活が半年すぎる頃には、不良達はひとり辞め、ふたり辞め、そいつも含めだいたい居なくなった。
未来の死神は去ったんだろうか、しかし高校時代の苦悩と暗黒はまだまだ続く。