広報チームのお取引先様こんにちは‼第一回
皆さんこんにちは!丸進青果広報チームの小原です!
今回は、私たち丸進青果に新鮮で美味しいほうれん草や、キャベツを納品してくださっている有限会社アグリ・サポート様へインタビューをしてまいりました。
有限会社アグリ・サポート様は、30名のスタッフを抱える愛知県で5本の指に入るほどの規模を誇る大規模農家さんです。お米や、ほうれん草、キャベツ、ミニトマト等季節を問わず沢山の野菜を栽培されています。栽培された野菜たちは私たちの丸進青果を通して皆様の食卓届けられています。
例えば、冷凍ほうれん草は愛知県内(名古屋市を除く)の学校給食にも使われていて、その量は年間約40トン。愛知県内にお住まいの方はお子様が給食でアグリ・サポート様が育てたほうれん草を食べているかもしれませんね。
これほど大きな規模を誇りながらも、野菜を栽培されるだけでなく、様々な取り組みをされているアグリ・サポート様の取り組みについてご紹介させていただきます。
それでは本編へ・・・
アグリサポート様profile
愛知県海部郡飛島村でお米を初めほうれん草やキャベツ、ミニトマト等季節を問わず様々な野菜を栽培。従業員数30名、延べ面積305ha(ディズニーランド約6個分)と愛知県内で有数の規模を誇る。野菜の栽培に加え、2010年には冷凍加工工場を建設し、冷凍のカットほうれん草の販売も手掛ける。他にも海外での農業コンサルタントと業務や、酒蔵との共同プロジェクトとして愛知県内で開発された酒米「夢吟香」を使った日本酒醸造にも取り組むなど、農業に関連した様々な分野で活躍。
※広報チーム=広、アグリサポート様=ア
アグリサポートスタッフ加藤様=加
愛知県で5本の指に入る生産規模
広:丸進青果広報チームとして初めて農家さんへ取材をさせていただくので、とてもワクワクしています!!
ここに着てまず驚いたのが見渡す限り広がるほうれん草畑、どれほどの規模で栽培をされているのでしょうか。
ア:お米や麦、キャベツ、そしてこのほうれん草を含め全体で300ヘクタールほどの面積になります。ほうれん草は15ヘクタール、生産量でいうと約150トンになります。そのうちの半分は冷凍加工して愛知県内で学校給食などにご利用頂いております。
広:近年冷凍食品も様々な種類のものが販売され、年々需要が高まっているように思いますがカットほうれん草の需要も伸びているのでしょうか。
ア:うれしいことに様々な所から引き合いがあり、今では需要が多く、こちらの生産が追いついていないほどです。需要に答えるべく海外からの農業実習生の力も借りつつ栽培量を増やしています。今後も需要は高まると思うので需要に答えられる量を栽培できればと思います。
広:冷凍のカットほうれん草だけでなく、ほうれん草を使った米粉の麺もオリジナル商品として開発されたと伺いましたが、どういった商品なのでしょうか。
ア:開発の経緯はちょっとした思いつきです笑 ある時菓子問屋の方と知り合い、飛島村の新たな特産品を作りたいという話をしたところ、米粉の麺の話が出ました。その中で私たちが力をいれて生産しているほうれん草を練りこんでみようと思い、ほうれん草の米粉麺が出来上がりました。ほうれん草はもちろん、米粉に使っているお米も私たちが生産したものを使った完全オリジナル商品です。最近増えているといわれる食品に対するアレルギーをお持ちのかたでも安心してお召し上がりいただけるアレルギーフリーの麺です。また米粉を使っているので、有名なスポーツ選手等が取り組んでいるグルテンフリーにも対応しています。そのため老若男女問わず色々な方にお召し上がりいただける商品です。今現在は村の産地直送コーナーにて販売していますが、今後はどんどん販路を拡大し自社で完全生産出来るようにしたいと考えています。
ドローン×農業
広:本当に様々な取り組みをされていて、お話ししていて凄く面白いです。そういえば、取材日程を調整しているときドローンの研修にいかれていると伺いましたが・・・
ア:商品の配送や、災害時での利用など多様な用途が検討されているドローンですが農業でもその波は来ています。実は、ドローンを農業でも利用できるようにライセンスを取得しました。一週間ほどで取れるのですが、飛行機のパイロットと同じで1機種1免許制なので自分が使う機種のライセンスを取得する必要があります。
広:ドローンのライセンスがあるとは全く知りませんでした(汗
差し支えなければドローンをどのように利用されるかお教えいただいてもよろしいでしょうか。
ア:いろんな用途への利用を考えていますが、例えば、圃場(畑のこと)の様子を俯瞰してみることで全体の生育状況が以前より容易に把握できます。田植え後の田んぼや広い圃場を歩いて回るのは時間もかかりますし大変です。こういった作業の負担を軽減できればと考えています。
驚くほど美味しい“甘い”キャベツ
広:キャベツの圃場もかなりの広さがあるように思いますが、どれくらいの広さなのでしょうか。
ア:キャベツは8ヘクタールほどになりますね、毎週20トン位収穫できます。丸進さんにも5~6トンほど出荷しています。
広:毎週20トン・・・本当に凄い量ですね。そういえば1つ気づいたことがあるのですがアグリ・サポート様のキャベツの圃場は1株毎の間隔が広いようですが何かこだわりがあるのでしょうか。
ア:株の間を広く取ることで病気にもなりにくくなりますし、1株ずつの大きさもより大きくなります。もちろん間隔を狭めた方が収穫量は増えますが、そこは広い圃場を持つ私たちの特徴を生かして栽培面積を増やすことで対応しています。うれしいことに私たちの栽培したキャベツは甘くて美味しいとすごく評判なんです。
広:えっ甘いんですか?以前弊社のキャベツを担当が本当に美味しいキャベツは、食べたら"甘い‼”と言っていたのを聞いたことがあるのですが、全く想像がつかなくて・・・試食させていただいても・・・
ア:いいですよ笑
広:ありがとうございます‼(笑
おおっ本当に甘い。特に芯の部分がとっても甘いですね。少し甘いという程度ではなく、しっかりとした甘さを感じますし、その甘さがキャベツのおいしさをより際立たせているように感じます。アグリサポート様がこだわって栽培されているのが本当によく伝わってくる味ですね。
スタッフ加藤さんへインタビュー
広:収穫作業中なのにご協力ありがとうございます。(汗
以前キャベツの収穫を手伝ったことがあるので多少わかるのですが皆さんの収穫スピードとてつもなく早いですね。動きの俊敏さに感動しました!
加:ありがとうございます(笑
広:青果物を扱う丸進青果の広報として私たちに欠かせない取引先様である農家の皆さんのことを伝えていきたいと考えているのですが、農業をご自身のお仕事として選ばれた理由を教えていただけますか。
加:実家が兼業農家でお米を栽培していて、親がお米を栽培している姿をよく見ていました。そのため農業という仕事が身近にあってやってみようかなとなりました。高校でも農業高校に行き農業について学び農業をやりたいという想いを実現できました。
広:学生時代から夢をもってぶれずに取り組まれてきたんですね。ぶれのない思いが先ほどいただいたような美味しいキャベツを生み出す秘訣かもしれませんね!次に実際にお仕事として農業をされる楽しみややりがいについて教えていただけますでしょうか。
加:自分が担当していた圃場で作った作物のほとんど出荷できるとすごくうれしいですね。1つ1つ大切に様子を見ながら育てているので、その1つ1つが無駄にならず作ったら作った分出荷できたときはたまらなくうれしいです。
逆に取り遅れとかで大きくなりすぎて出荷出来なかったときは、ちょっと悲しいですね。
広:取り遅れなど出荷できないものがあるということですが、圃場を管理することで難しいことは何でしょうか。
加:栽培する品種によって使う肥料や量が変わってくることですね。
また、今までと違った品種を植えたとき、過去の類似品種を元に量を決めるのですが実際に肥料を与えてみると類似品種とはちょっと違った結果になります。毎年、毎年変化を敏感に感じながら、何度か実際に圃場で試行錯誤する中で品種にとってベストの量を探るのがとても難しいです。ただ、その難しさがある分上手くできて、出荷できた時はやっぱりうれしいです!
広:お忙しい中ありがとうございました!
本場韓国のキムチ専用白菜
広:取材に伺う前にアグリ・サポート様のことを調べていて、キムチ体験をされているのを拝見したのですがどういったものなのでしょうか。
ア:大人から子供まで楽しめるようなキムジャンという韓国キムチ作りの体験を行っています。韓国産キムチに使われる白菜を栽培しキムチメーカーさん向けに出荷し始めたことがキムジャンを始めるきっかけとなりました。栽培をする中でせっかく本場の白菜を作るなら、本場の体験をやったら面白いよね!ということから始まりました。
広:どういった経緯で韓国の白菜を栽培するようになったのでしょうか。
ア:本場韓国の白菜の方がより美味しいキムチを作れるらしく、栽培できるのであれば、ぜひほしいということを聞き、それならば栽培してみようということになりました。韓国産のものなので日本には種がなく、韓国の農協のような所から輸入して栽培しています。
広:本場の白菜の方が美味しいキムチが作れるということですが何か特徴に違いはあるのでしょうか。
ア:大きく分けて2つ違いがあります。まず一つが日本のものと比べ水分が少ないということです。水分が少ないと、漬けこむ際に白菜から余分な水分が出ないのでしっかりと漬かります。もう一つの特徴がパリッとした触感です。韓国の白菜であれば、キムチになってもシャキシャキ感が残るので歯ごたえのあるおいしいキムチに仕上がります。
広:韓国人の友人がいるのですが、彼からもらったキムチは確かに日本のモノよりシャキシャキ感があったのを覚えています。その秘訣は白菜にあったとは・・・今後アグリ・サポート様の白菜を使ったキムチが一層増え、日本でもおいしい本場のキムチが広がるのを楽しみにしています。
地元酒蔵とのコラボ
広:他にも酒蔵さんとコラボして面白い企画をされているとも伺いましたが、ぜひ教えていただきたいです。
ア:実は水谷酒造という酒蔵さんとコラボして愛知初のオール愛知県産の地酒「千瓢 奏」を作っています。ご存じの方も多いとは思いますが、今日本酒業界では山田錦という酒米がメジャーで多くの日本酒に使われています。
ただ、実は愛知にも独自の「夢吟香」という酒米があります。それならばと私たちは「夢吟香」を山田錦に負けない酒米として広げていこうと思いこのプロジェクトに取り組みました。
広:オール愛知の地酒、愛知県民としてオール愛知の地酒はとても魅力的で良いですね。イベントに参加された方も、その楽しかった様子をブログで発信されたりしていて非常に楽しいイベントだったことが凄く伝わってきました。
ア:えっ本当ですか!それはうれしいですね。これからどんどん「千瓢 奏」を広めていくためにもアピールの一環として、2014年から酒造りや田植えの体験を毎年実施しているんです。チラシや水谷酒造のホームページ等で発信すると一回のイベントで20人ほど集まりました。体験の内容としては、田植えをする6月から2月の新酒ができるまで半年ほどを通して行います。
田植え体験では、昔と今の違いを実際に体験してもらいたいという想いがあるので、裸足で田んぼに入ってもらって手で植えてもらっています。そのあと田植え機で今はこんな風にやっているというのを体験してもらっています。他にも収穫は鎌で収穫してもらい、そのあと稲刈りのコンバインに載ってもらい今の方法を体験してもらっています。
アグリ・サポート様が皆様へ届けたい想い
広:最後にアグリ・サポート様の農業に対する想いをお聞かせいただけますでしょうか。
ア:今日本農業は生産現場と消費者があまりにもかけ離れていると感じています。昔とは比べ物にならないくらい様々なモノが輸入されており、モノがあふれている、食べ残しが当たり前になってしまっているのもそういったことの延長線上にあると思います。私たちはこの状況は生産者、消費者お互いの関係性として良くないと感じておりだからこそ、今の日本の農業を知ってもらいたいという想いをもとに農業に取り組んでいます。そのための活動として先ほどお伝えしたようなイベントを通して今の農業を体験してもらっています。他にも最近ではより多くの人に知っていただけるようSNSでの発信やyoutubeチャンネルも始めましたのでぜひご覧いただけると幸いです。
広:今回はお忙しい中お時間をいただきありがとうございました。