9日目 最初から優先席に座る人たち。
しかし、雨の日の杖はめんどくさい。
杖をついて傘を持つと両手が塞がる。風が吹いて傘が煽られると、ころびそうになる。水溜りにはまらないよう、そろりそろりと歩く。
駅構内に入って長い傘だと杖と同じ手では持ちにくいし、両手に持つと邪魔。床が濡れていて滑りそう。
傘を畳んだり開いたりの動作にモタモタする。
ああ、めんどくさい。
いつもより時間がかかりそうなので、早めに出て、始発の電車に乗った。
私が乗り込むと、優先席四隅の席はすでに若者で埋まっていて、朝からスマホに余念ない。
そういえば、普通の席も結構あいているのに、わざわざ優先席に座っている。端に座りたいんだろうけど、自分が健康だったら多分、普通席が空いていたらそちらに座るだろう。
だって、その方が気楽だもん(^○^)。優先席だと色々気を遣わなきゃならなそうだし。
と思って気がついた。
端の席がいい、と思って優先席に座る人は、やっぱり優先席かどうかってことを気にしていないんだなあ、と。気を使う気はないからこそ、最初から優先席に座れるんだろう。
なるほど、譲られないわけがちょっとわかった(^◇^;)。