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わき汗おもいでぽろぽろ ❹ 【手術決意】



こんばんは。今週ついに手術の「溶ける系」が全てとれた まる三角です。ここまでおよそ2ヶ月。

このシリーズは、
30歳をむかえた女が 脇汗共存ライフとサヨナラするまでの18年間を独白するページでございます。

▼ 前回 異世界に行ってしまった浪人時代の話


もうちょっと先の未来かと思っていた


年齢が落ち着いてきたせいか、ボトックスで汗をかかないビジョンをもてたお陰なのか、デオドラント変えたからか、わからないけども 社会人になった頃から若干マシになってきた感があったんですよね。量も香りも。

けどね、もうめっっっっっちゃ汗かくときあるの。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド やってるとき!!!

退職した頃にちょうど任天堂から発売されて、半年間、昼も夜も引きこもってやりこんでた、ゼルダ!《どうぶつの森》《牧場物語》とか闘いをしない穏やかなゲームを選んできた半生なんだけども。「気にいるから!」ってゼルダファンの友人がプロモーションムービーとか毎夜送ってくるのよ。どんなに素晴らしいゲームなのか いかに子供時代のノスタルジアを彷彿させるのか、熱い小論文がLINEで送られてくるの。


そしたら買わざるを得ないじゃない?


で、飛び込んだ世界は敵だらけで、もうヘタッピなりに力みながら闘うんです。

おっかない敵とかもいるんです。

息を止めて血眼で闘うの。

脇にタオルはさんで(泣)


人は危機的状況になると脇汗がでる...もう岩窟からたれる水みたいに。タオルしなかったらポタポタポタっとたれてくる。


そういうこともあって、

1年に1回くらい「あ〜!!!!もうっ」と脇汗にサジを投げ、ネットで手術方法とか某お悩み掲示板で経験者の情報を仕入れていた。

「快適です」「堂々と歩けるようになりました」「脇毛もなくなって一石二鳥です」とかそういう文言を見るといつかは手術をしようとベッドの中で誓う。けど、気が遠くなるくらい怖いから具体的に実行に移すその一歩を踏み出すことができず。産まれて一度も手術したことないからビジョンを描けないんだよね。

そして出産を経て 子どもが生後10ヶ月近くまでは母乳をあげていたから、離れることもできなかった。抱っこもできなくなるしね。こんなんだからもう手術なんて遠い夢。その頃には「手術」っていう発想すら消えていたね。

しかし、その「出産」こそが手術決意の大きなきっかけになったんだ。


手術決意に大きく作用したことは4つ

※出産を経て恥らいが欠如した著者です。女性と出産にまつわる記述があります。デリケートな方はそっとページをお閉じくださいな。や、もう脇汗脇汗言ってる時点で恥じらいのなさ。

❶  産後の体質変化
赤ちゃん産んだ次の日、脇汗が自分史上最高にでた。産院の個室で真っ裸になりながら脇をタオルに挟んで赤子に乳あげた。この時にでた尋常じゃない汗、母乳が出るメカニズムと連動してるんじゃないかと思う。「母乳だしてよ〜」という脳からの乳房への指令がお隣の汗腺にも伝わって、勘違いして一緒に汗だしちゃう(笑)
母乳でてるときに汗もでてくるんだもん、きっとそうよ!

極め付けに 脇の下がアトピー のようになった。体質の変化か、自分の汗か、汗で流れたデオドラントに皮膚が負けているのかわからない。痒くて痒くて薄いカサブタのようになっている。産後からずっと皮膚科に通っていた。皮膚状態が悪いのに デオドラント塗るのはよくないだろう、と思いつつ 絶対手放せなかった。ためしにデオドラントを数日断つと、コレハワキガデスネという悲しい香りがするのだ。


❷ 陣痛よりも痛いものなんてこの世にないと悟った

そんなデオドラントとアトピーのジレンマに悩まされていたころ「もう限界っ」といった感じで夜な夜な手術を調べていた。「わたしは手術をするんだ」と以前よりずっと現実味を帯びた気持ちでリサーチをしていた。なぜなら手術内容を受け入れることができるようになったから。

陣痛はこの世のものではなかった。「ひどい下痢」「生理痛の特大版」と友人たちも母もそう言い、今まで知ってる痛みの乗算の解かと思っていた。けどわたしの場合下痢でも生理痛でもなかった。例えるなら

スペースマウンテンに乗りながら MacBook を腰にあてがわれ 益荒男が全力でトンカチで叩いているような。

あてがわれたものがナイフや薄い金属板なら腰は短時間でスパっと切れてあの世にいけるだろう。そうじゃない、なかなかリーチしてこない鈍い金属で6時間も強い衝撃を与えられている感じ。腹痛というより、とんでもない頭痛が腰にある感じに近い。

そしてわたしの股は裂け、そこを麻酔なしで縫われた。それに対して痛みは感じない。陣痛が圧倒的すぎたからだ。

わたしが目をつけていた手術「クワドラカット法」の痛みの最大値は麻酔の注射らしい。麻酔なしでデリケートな股を縫われたあの日と、麻酔の注射(しかも塗る麻酔を事前にする)だったら、後者とか蚊レベルじゃない?

そう思えた。


❸ 桜井野の花 さんのYoutube
脇のお悩みに応えている掲示板で「桜井野の花ちゃんもYoutube でワキガについてお話ししてますよ」という情報を得て、わたしはその知らない女性《桜井野の花》さんをググった。そして「カリスマ キャバ嬢が告白 。実は私、ワキガ でした。」という動画をみた。

これをシンパシーというのだろう。共感の嵐とその告白する勇気ったら!
これを見て、「わたしは手術をするんだ」から「手術する」に思いが変わった。
そして桜井野の花さんの他の Youtube も役に立つし面白すぎて、ワキガそっちのけて視聴したね。


❹ 与沢翼 氏に感化され

手術するということは決定したんだけど、目当ての術法は術後14日間は重いものを持てないという。この術法が良いという確固たる気持ちがあった。しかしわたしには1歳・10キロの息子がいて、祖父母は遠方だ。夫も14日も仕事を休めない。

手術は息子が幼稚園に入って、抱っこの補助なく安全に生活できる時期になったらしよう。と思っていたんだ。1歳半は歩行はできるが主には危険回避のために抱っこがない生活なんてあり得なかった。

と思っていたのに『ブチ抜く力』与沢翼/扶桑社 という本を読んでたら その圧倒的スピード感が憑依してしまった。読了もしていないのに、夫の前に立ちはだかったわたしは

「年末年始、余分に休める?」と言った。

「ん?」である。

そして自分が多汗だけでなく十中八九 ワキガ体質であること (彼は脇から汗がしたたることは知っている) このシリーズでずっと書き綴ってきたことと同じように学生時代の生々しい思い出も吐露しきった。もう話している最中に、自分のずっと目を向けられなかった傷に触れているのでわたしは泣いた。もう、夫に自分の大便を晒しているくらい思い切った行動だ。

話終わって、夫

「ぼくは まる三角のことをワキガじゃないと思っているけど、手術しよう。それで心が落ち着くなら、しよう。」と言ってくれた。そして費用を告げると苦笑していた。わたしも苦笑した。

夫ワキ無臭なんだよね。ワキに顔をうずめても1ミリもにおわない。こんな人もいるんだと。ならば香ってる自分はワキガ体質なんだろうと察したもんだよ。



▶︎ 次回は 「わき汗ぽろぽろ ❺ 【カウンセリング】」
ついにカウンセリング予約して飛行機に乗ってクリニックへ!



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