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ヘップってなんなん?【作業工程-裁断】 Vol.14
ヘップってなんなん?
ヘップの名称の語源として1954年、映画「ローマの休日」でオードリーヘップバーンが履いていたフロントオープンバックレスサンダルを親しみ込めてヘップサンダルと呼ばれた事だと業界では言い伝えられています。そのヘップサンダルを通称ヘップと業界で呼んでいます。
著作権の問題があるかもしれないので画像は載せることが出来ませんが、アン王女(オードリーヘップバーン)が街にくり出すシーンの中で、露店で履物を買って履き替えるシーンがありますよね。そのシーンの履物がヘップの語源と言われてます。興味のある人は休日に映画観てみて「ローマの休日」だけに笑
今回から4作は、ヘップの工程について話していこうと思います。
今回は、【裁断工程】
まずヘップの工程は、上図に示す通り、事業主、下請け、内職に分かれた分業制を取っている。
裁断工程で使用する機械を弊社は2種類使用している。
直断式•歯車式裁断機(以後裁断機)とクリッカー。
ヘップをメインしている工場はこのタイプ(上図)の裁断機を使用している。そして裁断するための金型は、大体が5cmの高さ(メーカーにより3cmを使うメーカーも)を使用する。
皮革を使用する工場はこのクリッカー(上図)を使い皮革を裁断する。そして金型は、だいたが2cmの高さ(裁断する材料によっては3cmを使用)の金型を使って裁断する。
金型の種類も火造り刃型とスェーデン鋼型と呼ばれる2種類を弊社は使用している。
火造り刃型は、硬い材料•厚い材料を裁断する時によく使う。例えば、ボールと言われる紙を圧縮したインソールの下にある材料やEVAと言われる底材などです。
スェーデン鋼型は、アッパー部分の皮革や、合成皮革•ビニールなど柔らかい材料を裁断する時によく使う。
クリッカーではほぼスェーデン鋼型を使用する。そして、上下に刃が付いた両刃と言われる金型を使用することもある。
履物には左右がある。
裁断機を使用する場合は材料を重ねて裁断することで左右を作り。
クリッカーを使用する場合は両刃の金型を使って左右を作る。
皮革などは傷などを確認しながら裁断するので、必ずオモテ面を上にして裁断しなければならない。
両刃だと表から裁断して左右作ることができる。
裁断の機械にも各々の役割がある。
また、裁断工程は多くのメーカーは事業主が、行っている。理由としては、取れ数が原価に直結するから。裁断が雑になるとどうなるか。
材料が足らなくなり、少数で材料発注するとカット賃などプラスとなり割高になる。これだけでも原価UPとなる。
そして、ゴミが増えると当然重量も重くなる。裁断屑は、産業廃棄物なので焼却場へ持ち込む。
重量によって金額が決まってる為、ここでも余計に経費がかかる。
それらをカバーするために大体の工場は裁断工程を自社工場で生産するようにしている。
工程の中でも最初が肝心。そこでミスしたまま、工程が進んでしまうと、最後まで気が付かないことがある。
すると、最終的には、それまでの工程が無駄となってします。
その為、裁断後は、裁断部品のチェックを行った後、次の縫製場や内職場へと、部品が運ばれて行く。
次回は縫製編。
ヘップ親父渾身の•••(買ってください笑)
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