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【企業調査(概要)】チェンジHD(東証PR/3962)

 先日開催された2倍株研究会で取り上げてみたチェンジHDさん。2倍株研究会については、以下の雑感記事を挙げております。

 2倍株研究会に向けて、というより自分が会社を探す上で、特に今回意識したことの一つはグロース市場の復調です。ここ数年、グロース市場の会社の株価は漸減しています。東証がグロース市場上場の会社へのフォローアップを強めたり、機関投資家との接点支援みたいなことにいよいよ本腰を入れ始めていることからも、会社の再編も含めて、いい加減復調に向かわないかと思っています。もちろん、中小型の会社への投資をメインにしている自分のポジショントーク、期待というか切望、悲願っていったところでしょうか(笑)。
 一方マクロ環境を踏まえると、金利上昇がいよいよ具現化してくる2025年。そして、トランプ政権誕生など海外の資金の動きなどもより活発になってくる。そういう時にわざわざグロースに資金が向かうのか、いやむしろ益々ネームバリューがあって規模的にも超大型、還元姿勢も積極的で投資家にとって実入りがよいと思える会社へ資金は偏在し、より二極化が進んでいくのではないか。そうみるのが自然だと思いますし、個人投資家の方の挙動や発信に触れていても、強くそう感じます。
 時価総額100億円の会社が300億円、そして機関投資家に注目され1000億をめざす、みたいなプロセスに伴走したいと思っていても、実際にはそこにはその会社自体の成長持続という困難な壁もあれば、投資家側は金利や還元を意識して集まってくれるのかという壁もあって、マクロの状況をみると前途多難にみえるわけです。むしろ、時価総額が既に4桁億あって、兆を目指すみたいな所だったり、兆ある会社が更に伸長率にしたら地味でも着実に価値増大の期待を集めるような相場になるようにしか思えません。昨年のパフォーマンスを眺めていても、時価総額が一定大きい会社がより評価される色彩が強まっているような印象を持ちました。

 投資戦略としては、大きく飛躍を狙わないのであれば、グロースよりも実績と規模のある会社を選定した方がよい選択のように思えます。マクロ環境を意識すればなおさらです。ただ、それでも中小型のグロースで近い距離感を感じながら伴走することで得られる投資の面白味もあると思っていて、バランスをみながらやはりグロースにも期待を寄せ続けていたいなと思っています。

 さて、そんな中、チェンジHD。気が付いたらホールディングス化されていますが、かつてのグロースで高評価を得ていたスター銘柄のようないで立ちですが、今となってはバリュー株のような評価に成り下がろうとしています。(まぁPBRが高いですし、実際にはそれなりに評価はされている会社という側面もあるわけですが)

 ふるさと納税の制度依存の事業であることには留意が必要ですし、雨後の筍のように様々な運営会社が参画し、ポイント付与合戦になっています。しかしこれも2025年に目途がつきますね。一方で最近も金沢工芸大学との産学連携による返礼品の企画などのリリースがありましたが、同社はこの領域で真面目に事業をなされようとしている事が改めて確認できました。年始のリリースも明確な会社側からの「メッセージ」だと感じました。

 それから特徴のところに記載したのですが、この会社がホールディングス化した背景にもなりますが、目線が日本のマクロ的な構造変化による課題にきちんと光を灯そうとされている事が興味深いと感じました。各事業のドメインを眺めてみたときに、この想いを紡いで事業を育成されようとしているのがよいなと。

 投資戦略もメインはグロースの復調による評価の見直しです。その中で、成長をさせていく姿勢を明確に示そうとされ、中計の策定開示なども控えている中で一定の期待を寄せてよいのではないかと感じました。もちろん、この中計で成長できないような開示をされたら、投資するのが難しいという判断になってしまうと思いますけどね。株価推移は2倍株研究会での資料でもあり、こういった表記になっていますが、まぁ今年2倍になるかどうかはさておき、私としてはもう少し時間を要しても信頼と実績をスパイラルさせながら数年をかけて評価があがっていくといいなと思っています。

 頑張れ、チェンジHD!


 


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