2倍株研究会に参加して
毎年新年に個人投資家が参加する「2倍株研究会」という勉強会があります。この勉強会に参加しましたので、その雑感とか、実際に自分がアウトプットした内容を共有したいと思います。
この勉強会は、湘南投資勉強会と神戸投資研究会の共催?で2025年に株価が2倍になる会社探しをするという企画です。参加する個人投資家が様々な投資アイデアを持ち寄り、それを披露しあうという内容です。年末の日経平均予想や投資家界隈で起こるエピソードなども点数化して個人のポイントを競うというゲームです。実際にはポイントで優勝すっぞ!みたいな気合に満ちているというより、投資先企業だったり、投資アイデアに触れるきっかけに活かしたいという気軽に参加できる内容です。20歳代の若い方から人生のベテランの方まで様々な方がいらっしゃいますし、投資遍歴も最近はじめましたという方もいれば、この道うん十年ですっみたいな方もおります。いずれにせよ、門戸は広く運営されているので、人とお話をするのが苦手で、しがない投資家遍歴しかない自分でも温かく迎え入れてくれる環境です。
まずもって、このような勉強会を企画運営してくださっているkenmoさんとキリンさんには感謝ですね。
そもそも、私の投資スタンスは1年で2倍になるような投資先選定を行っていないので、この企画との趣向性は異なります。ですが、せっかく多くの投資家の知見に触れられる、1年に1回のお祭り的なものに忌避感をもってしまうのももったいないかなと思って参加させてもらっています。実際に普段触れることのない志向や会社選定の目線のヒントを頂くこともありますしね。それが自分の投資行動をどう変えるかはまた別の話なのかもしれませんが、インプットの一つとしていい機会だなと思っています。
この勉強会では事前に2倍化すると思う会社を1人最大7社までエントリーします。そのうちの1社を勉強会のグループ内で発表し合って、様々な投資家さんからコメントを頂くという流れで運営されます。当然アンテナの高い投資家さんは深い知見と共に示唆を与えて下さいますし、最近始めた方はPERとかEPSという言葉もまだ曖昧という方もおります。ですが、皆さん親切丁寧に情報をシェアしてくださるので、とても居心地のいい場所だと思っています(もちろん、当日一緒のグループになった方によって違いはあるかもしれませんが、私はいつも親切に接して頂いています)。ただ難をいえば、会場には200人程度の人が集いますので(湘南投資勉強会での参加)、人に圧倒されるということです。陽キャの人にはいいのかもしれませんし、既に投資家さん同市でインフルエンサーの方をコアとしてコミュニティがある程度出来上がっているので、そういうものがない自分にとっては少々肩身の狭い思いをするのも事実です。ですが、ここも案外おひとり様でお初参加という方もそれなりの人数おりますので、ひょんと参加しても逆に人数も多いこともあって別に浮くようなこともありません。もし躊躇している方がいれば一歩踏み出してみるのもいいかもしれませんね(実際に嫌な思いをされる可能性もあるでしょうから自己判断ではありますけどね)。
勉強会では、冒頭昨年の優秀者の表彰があり、どういう投資生活を送ってきたかなど勝者の弁を拝聴します。完全凍死家の自分にとっては、はぁーそんな感じなのかとまるで違う世界の話のようで、ただただその敏感な情報アンテナや機動性などに感心するばかりです。本当は自分事として、そういう方の手法を盗むぞ、というくらいの気概をもって望まないといけないのかもしれません。ただ、それもまた一長一短だとも思っています。最初この手の投資勉強会や交流会に参加することが怖かったのは、一目惚れしやすい自分の性格から、その時々で出会った方からの影響量に右往左往してしまい自分を見失うことでした。しかし、幸いにしてか不幸にしてか、自分の投資スタンスをある程度腰を据えて覚悟を決められたということもあり、そのリスクが後退したことから参加し始めているということもあります。ですので、こういうインプットを緩く自分に取り込める範囲で取り込める、くらいがちょうどよいのだと思っています。他人ができる芸当を、自分が出来てしまうかも、みたいなことを大前提にしない方がいいですし、そこに必要な努力なのか才能なのかわかりませんが、そういうものが手に入る、なんて自惚れない方がいいと自分の器量を踏まえて思うわけです。もちろん、そういう気概がある方が、積極的に自分を高めていかれるのは素敵なことだとは思います。ただ自分には限界があるということですね。
主催者のkenmoさんが基調講演的なお話をしてくださいます。詳細はここで述べるものではないと思うので割愛しますが、株価の判断をする上で、PER×EPSという基本構造のお話だったと思います。期待をどう捉えてPERを想定するか、企業の事業変化を踏まえてどう収益向上が見据えられEPS向上がみられるか、という積算ということですね。とても分かりやすい内容ですよね。実際には企業の定性的な部分だったり、社会的価値など様々な面で企業を評価していくべきではあるんですが、それもすべて包含する形でPERとEPSに定量化されるということではありますからね。
ですので、私もこの手の価値を概算で把握する際には、PERとEPSを想定し、自分の発表には皮算用ではありますが、全てのエントリーに想定EPSと想定PERを入れていました。
この後、各グループ(6人)で各自発表とコメントで1人当たり15分程度の時間をかけて交流を図っていくという流れです。その後、グループの席替えを行い、再度同じ流れです。その後は懇親会に移ります。私は元々懇親会は欠席予定ですのでここで現地を後にしました。この後は会場から華やかな銀座の夜を少し歩き、MUJI銀座に初来店しました。感動しましたね~。
さて、通常グループで発表する時には、特に資料も用意されず、株探や銘柄スカウターを駆使しながら流暢にお話をされます。一方で私は頭の悪さもあって手元のあんちょこがないと、緊張もあってうまく話せる自信がなかったので、エントリーした7社のうち5社について手元のメモを用意して臨みました。この資料はあくまで手元用なので、当日も皆さんには特に披露もせずです。ですが、せっかく作りましたし、来年の年末に笑いネタとして(そうならずに株価が評価されるといいのですが)、ここに証跡として残しておこうと思います。もしお気づきの点などツッコミどころがあればぜひツッコミ頂けると嬉しいです。
■チェンジホールディングス(東証PR/3962)
他の方と被りのない会社。かつて脚光を浴びた会社。
■スターツ出版(東証ST/7849)
まさか他の方との被りありの会社。出版という斜陽の中の星?
■イメージ・マジック(東証グロース/7793)
被りあるかなと思ってたら案の定被りあり。業界の革命児になれるか。
■AZ-COM丸和HD(東証PR/9090)
自分の縁故採用。もちろん被りはない。流石に無理があるか・・・
■PR TIMES(東証PR/3922)
縁故採用その2。まさかの被りあり。見放されてるけど頑張って欲しい。
■S&J(東証グロース/5599) ※スライド準備なし
(概要)
IPO1年経過後からの反発期待。サイバーセキュリティ関連で2025年投資テーマのひとつ。サイバーセキュリティ対策関連としてのテーマ性と、サイバーセキュリティ対応を掲げる会社内では相対的に割安に映る。サービス提供型のビジネスモデル上の安定性や、意欲的な中計開示、JBSとの提携効果発現による知名度向上にも期待。【EPS70*PER30】
■ハークスレイ(東証ST/7561)※スライド準備なし
(概要)
シュウマイバブルが来る(笑)。25/3期から適用される新還元方針。減配しない、機動的な自己株買いが本格始動。シュウマイのMA通期寄与と不動産、食品共に好調持続。物価高による生活防衛や中食の拡大基調は継続する目線。店舗・不動産の好調持続もあり見直し機運を期待。大阪万博関連。【EPS130*PER12】
個別のエントリーは以上です。
ちなみに私の日経平均予想は35,300円です。弱気かよ、って思われるかもしれません、基本的な目線として加重平均日経EPSは予想ベースでざっくり2470円くらいでPER16倍。これで株価は39,500円くらいで現状ですね。
最終的に25/3期で同EPSは2,700円超くらいまで膨れるとみています(為替作用等)。同PER16倍を維持すると高値としては43,500円くらい。瞬間風速ではもう少し上で45,000円くらいかなと思います。もちろんこれが年末まで維持してくれればいいのですが、実際にはトランプ政権の政策などによりまず同EPSは下がるとみています(為替や外需産業の影響)。論拠はありませんが、2,520円くらい。当然期待も落ちて日経PERは14倍。これで35,000円です。若干上をみての予想です。ただ、配当利回り面からみると、流石にここまで下がるかなという見方もありますね。ですので、実際にはもう少し強気で見てもいいのかもしれませんがこの予想にしました。
最後に、この勉強会に参加して素晴らしいと思ったのは、皆さんが協力的であるということです。参加している方が会場の設営や、受付業務など皆さんて手分けをして運営されています。自然とこういう形で助け合って運営できているのはいい交流の機会だなと感じました。