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【決算メモ】スターツ出版(東証ST/7849)_24/12期Q4

 自分が投資している会社や思い入れのある会社など、気になった決算を緩く記事として残していくことにしたこのマガジン。

 本日はスターツ出版さん。意識が朦朧としながら書いた以下の記事。そして本決算ですね。

 本決算に合わせて、新中計、配当方針変更、株主優待変更と色々な開示が一挙に出ています。総じてみると想定した通りの内容だったと思います。株主優待の変更だけは予見出来ていませんでしたが、内容をみてみると、あ、それはそうするよね、という内容に感じました。

 その中でも注目は、新中計の内容でしょう。ここは丁寧なスライドが用意されていますので、きちんとみておきたいですね。

 で、軽いものから先に片付けたいと思います。まずは本決算の内容です。定量結果からみると、PL数値については、ほぼ会社のガイダンス通りでしたね。同社の開示の傾向からすると、毎回上方修正をなされるので、四季報予想もやや強気の予想を出されていました。しかし実際には今回の着地はごく軽微ですが、各段階利益は若干ショートしていますね(逆に売上は若干ですが超過しています)。

マネックス証券の銘柄スカウターより抜粋

 一応、決算短信など目を通してみたのですが、特段利益が下振れした要因は見当たりませんでした。まぁごく軽微な数値ですからね。一応今後の成長のための人材投資という文言がありましたが、人数や入社時期などによっても変わるでしょうからね。あまり大きな問題はないかなと思います。

 次に優待変更ですね。
 従来は同社の書籍3冊もしくは5冊進呈でしたね。かつてアルファポリスさんの優待で選択して書籍を頂ける優待で頂いたことがあるのですが、ちょっとおじさんだと恥ずかしくなるような作品が多かったですね(笑)。まぁこんな感じでしょうか。
 そして今回の変更はOZの電子クーポンです。OZモールはレストランや宿泊、各種体験などを楽しめるサイトですね。主に女性向けですが、まぁ私もアフタヌーンティーの予約で使ったことがあります。これはいいんじゃないですかね。特に女性投資家には魅力的ではないですかね。美容関連も多いですもんね。まぁこの額面だと…というのもあるかもしれませんけどね。

 そして配当政策の変更です。中計の説明スライドの中でも以下のスライドで言及がありますね。
 大幅増配ですが、これはある程度予見されていたでしょう。私も前述の記事内でも容易に想像しましたしね。社長自身も意欲を示されていたように思います。ですので規定路線という感じでしょうか。

 というわけで、足元の決算そして配当政策、優待も含めて魅力的になったものの、まぁある程度想定の範囲内ということでしょう。株価の反応は直近でやや期待が乗っていたこともあり、陰線でしたね。まぁそんなものでしょう。

 さて中計ですね。元々、より魅力を感じてもらえるような策定を進めている様子が社長の言葉にもあったと記憶しています。

 基本方針です。 

 現状の市場縮減に抗うとありますね。そもそも感動とかイノベーションとかが冒頭に謳われていますが、さすがリクルート文化なのかなとも感じますね。
 そしてIP展開を展望しているのが特徴です。やはりアルファポリスに近い感じがします。あちらはとにかくバリュエーションも高いですけどね。そしてレーベル創刊により穴を埋めていくような展望も持たれています。あくまで女性メインのようですけどね。そして生成AI活用もありますね。ここは悩ましいところで、事務の効率化はいいとして、作家さんが活用という文脈でみると、これが本当に価値創造になるのかなということは思い悩んでいます。いや、生成AIで紡ぐお話もとても素敵なんですけどね…。

 そして数値目標が冒頭に来ているのがいいですね。通常色々あって最後の方にきがちですからね。そして興味深いのは、最後の年を尻上りにして夢を感じさせる手法?が一般的ですが、26/12期での伸びが大きくなる一方で27/12期では伸びが抑制されるような計画になっています。
 普通最後をもう少し盛って伸長を落とさないようにするか、来期の伸びをもう少し平準化させるようなことをしそうなものですけどね。天然でやっているのか、きちんと予算を積み上げてこうなっているのかわかりませんが、後者だとすると、まぁ実際作品の当たり外れでぶれることはあるでしょうけど、真面目に作った計画なのかなとなりますね。どうでしょうか。

 こんなことを思いながら読み進めていくと、以下のような計画が出てきます。26年の映画化決定の数が凄いですね。まぁ映画化したからといって、そのヒット如何で大きく変わりますけどね。

 そして方針にもあったレーベル創刊についても隙間を埋めていく感じですね。かなり細かいレーベルになっていきますね。本屋さんに行くと、大手出版社がいい棚を取っている中で、まだまだ同社の棚はそこまでではないですが、それでも存在は必ずしていますし、書籍店舗においても特集されることもあるようですからね。今後レーベルが複層化していくのはいいですね。

 生成AIの件は以下のスライド。これをみると、あくまで社内の事務に係る生産性向上への活用という文脈ですね。書籍コンテンツ事業で要約補助、タイトルやあらすじ候補のAI生成はどこまでクリエイティブさと効率化をバランスさせるかというのが気になるところです。

 人材が大事ということで、その方面の施策。坐禅研修とか、飛び込み営業研修とか、おう、ってなりますね(笑)。一応OpenWorkの口コミなどをみてもまぁ中の上という感じの印象でまぁ大きな疑義はないかなと思います。

 なんか写真も映えてますね(笑)。若い方も多く女性が活躍してそうな感じですね。

 というわけで、さらっと目を通してみた感じですが、自分の投資前提となるシナリオ通りに推移しているかなと感じました。株価推移がちょっとどうなるかはよくわかりませんし、何なら私も保有しているうえに、某勉強会の2倍株候補として提示した企業さんのひとつでもあり、フラグを立ててしまっていますからねぇ…(お察し)。
 新中計に沿って、まぁ作品の受けの良し悪しは色々ありそうですし、それによって一定の業績ボラもありそうですが、それでもいい作品を世に出して、私にはあまりなじみのない層ではありますが、その方々が感動できる活動を続けてもらいたいなと思います。
 それからあまり語られていませんし、利益貢献度合いは小さいですが、OZのメディアソリューション事業も頑張ってもらいたいですね。うまくメリハリをつけた運用をしながら、魅力的な情報プラットフォームに育ってくれるといいなと思っています。
 頑張れ、スターツ出版!

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