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【企業調査(概要)】シマダヤ(東証ST/250A)

 ライトに企業を知ろうと続けているこのマガジン記事。
今回はシマダヤさん。
 昨年10月に、メルコからスピンアウト上場をしました。公募価格は1,880円でしたので、大きく下回って推移しています。全くいい所なく下落している状況ですね。

 シマダヤさんといえばスーパーで一度は見たことあるチルド麺を作っている会社です。ただ実は西日本ではあまりメジャーではないようで、地域差もあるかもしれませんね。

 早速サマリです。

 同社の扱うのは簡便性のあるチルド麺が主力で、流水麵シリーズをはじめ、うどん、そば、やきそばなど色々ありますね。業務用は冷凍用として全体の4割程度の売上規模のようです。海外展開はしていません。ここが他社比較で挙げた大手メーカーとの大きな違いですね。これらの会社の営業利益率が高いのは海外分の為替作用の押し上げもあるようですね。概ね国内で見ると同じくらいの状況です。

 バリュエーションをみるとPER10ですので大きな成長は期待されていない水準でしょう。ただ、同社では設備投資を強化していくことで、中計がEBITDAになっていたり、営利も30億を維持というようなトーンになっているので、EPS成長が止まるようにみえる(償却負担)になる事が想定され、それが許容されるのかどうかでしょうかね。IRでこの辺りはもう少し丁寧な資料作りをした方がいいと思いますけどね。いきなり中計だけEBITDAとしているのは意図があると思いますし、そうであれば、もう少しわかりやすくショックを抑制できるような発信方法もあるように思います。

 投資戦略としては、とはいえ、食品セクターとしてまだ未成熟である事が興味深いと思っています。リスクに記載の通り裏返しでもあるんですが、国内だけ、それも東日本に偏在しておりまだ西日本など未開拓エリアが大きいわけです。生産ラインがまだ足りないこともありますが、その補完を前提にすると業務用の更なる積み増しポテンシャルはもちろん、将来的に海外展開にも展望を持っています。まだ全然出来てないことが多いように思います。
 しかしながら、商品力には一定の存在感があります。流水麺とか、まぁおいしいかどうかって話はありますが、認知度は結構高いと思っています。エリアと商材の拡大が続く事で一定の堅調な業績が期待できます。特に原材料の小麦などは価格落ち着いていますね。その上、相対的にコメの価格が今年も大きく高騰することを考えた時に、相対的に生活防衛として麺類にも注目がいくのではないかなとも期待しています。
 とはいえ、株価皮算用に記載の通り、EPS成長は当面止まると思料されるため、そうなると株価上昇がなかなか評価されづらいのかなとは思います。そのため、配当と優待を楽しみにながら思考停止して保有し続けるのがいいのではないかなと思います。

 直近IPOの会社として割り引かれる部分もあると思いますが、せっかくコングロマリットの割引を解消するためにもスピンオフしたにもかかわらず、公募価格から大きく下がっていっている現状は気の毒だなと思っています。わかりやすいビジネスですし、成長性の期待が低い、実際にそうだと思いますが、とはいえ堅調な業績推移をしてくれるのではないかなと思っています。

 頑張れ、シマダヤ!

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