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【企業調査(概要)】トレジャー・ファクトリー(東証PR/3093)

 しがない投資家の私が適当に企業調査をしてみるという事で、この記事ではトレジャー・ファクトリさん。

 先にどんな会社なのかという事を1枚紙に雑に纏めています。

 私は関東圏在住なので、身近に店舗を感じる事が多いので、なんとなく全国どこにでもあるお店という認識だったのです。しかし、以下の資料を眺めていてちょっとびっくりしました。福島にかろうじて店舗がありますが基本的に東北以北は店舗ないんですね。そして西日本も福岡は辛うじて3店舗ありますが、岡山以西は四国も含めて基本的に店舗なしなのです。いやいや、知ってたわ、って感じかもしれませんが、改めてみてちょっとびっくりしました(笑)。未だ関東や関西の都市圏でも出店攻勢を進めていますが、まだエリア拡大型の成長余力が十分あるではないですか。

 特徴に記載した通り、一見すると総合リユースショップなのですが、細かい所で工夫や強みがあることがよくわかります。しかしそうはいってもリユースショップ。古典的なビジネスモデルではあります。ですので、投資戦略においても大きなカタリスト的なものもないですし、じわりと浸透してくる中で安定成長に寄り添う退屈な投資には打ってつけの会社だと思います(褒めています)。
 リスク要因も一般的な労働集約かつ箱ものビジネスであるが故によくあるものですね。取り立てて特記すべきものもないですかね。財務面からみるとまぁ有利子負債が多いかなという感じですが、まぁこれも小売り企業らしいですかね。

 この会社は処遇改善も積極的に進めている中で、業績推移からみるとだいぶ強い会社であることがわかりますし、その中でみると、PERもまぁ業種内で見れば相応の評価がついています。一方で同社のヒストリカルな推移をみると案外今は低い方の評価になっている気もします。出店来期未達による業績伸長の懸念を示している感じに見えますね。

マネックス証券さんの銘柄スカウターより借用

 株価の皮算用の部分ですが、中計を毎期ローリングする中で、来期は今期の出店未達を踏まえて横ばいとみるか、従前の成長持続を見るか悩ましいので、レンジでEPS120-130程度かなとみておきます。(今期見込みは116円)
 PER評価はかつてのように20倍に近傍することは瞬間風速ではなくはないかもしれませんが、業種を考えても15倍程度がいい所だと思います。このような目線でみると株価はの上値余地はそこまで高くないのかなという気がします。まぁ同社は刹那的に売買するというより、安定性を重視した投資先として凍死しておくのがいい感じにみえます。

 なお、本日3Q決算を開示しています。2Qに先行投資という名目で物流センターなどの立ち上げコストやベアを7%も実施し、なんとも見栄えが悪く見えたわけですが、きちんと3Qで復調を示した事は、まぁ説明通りだったとはいえ良かったと思います。未達懸念みたいなのも概ね後退し、想定通りに着地できるのではないでしょうか。

 個人的には以下のスライドが面白かったです。商材の好調さの濃淡が原価率と販管費率に作用するという仕組みはなるほどと思いました。

 中計の数値情報ですが、当期出店数30店は未達なので、当然来期の収益の伸長に影響します。今の株価推移は実質的に下方修正を織り込んで動きになっていると思います。実際にそうなるかもしれませんが、一方で出店の中には四季報にも記載がありましたが、大型店の展開もあり実際の店舗数の未達ほどは影響はないとは思いますが、まぁある程度は覚悟を持っておいた方がいいかもしれませんね。

 なんの拠り所もないといけないので、一応EPSとかPERとかを考えて、来期がどうなるか、みたいな皮算用をしてみますが、そもそもこんな事しても仕方ないような会社かもしれません。

 今後大局観で見たときには、今の仕組みが上手くコピペしていければよくて、そのための物件、人材、オペレーションが毀損させしなければ、年単位で見れば凹凸はあるかもしれませんが、より長い目線でみれば問題ないと思います。もちろん、投資家としてより高いリターン追求をしていくためには精査が必要だと思いますけどね。

 頑張れ、トレジャー・ファクトリー!

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