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知らない人んち:黄色編3話

【あらすじ】
施設で幼少期を過ごした4人。
1人だけ早く里子に出させる事が決まった、きいろを他の3人は暗室でいじめていた。そんな時、きいろの母を名乗る若い女性(佐藤菜月さん)が施設を尋ねてくる。その女性があまりに若く将来を案じた竹田は「あなたの子供はココに居ない」と手紙で嘘をついていた。しかし母は家中を探しまわり暗室できいろを見つけ、連れ出そうとする。
母に抱かれるきいろに嫉妬した子供のアク。きいろと母の2人を階段から突き飛ばす。きいろの母はそのまま入院し行方知れずになる。きいろは里子に出された。事実を知ったきいろ、アクに復讐をするためにジェミに相談する。その様子を中継して欲しいとYouTuberきりたんぽに依頼する。
 
○和室
きいろ「アクはどこまで?」
ジェミ「まだ気づいてないと思うけど」
きいろ「ちょっと、早かったな」
ジェミ「あのね、でもアクも可哀想な子だったと思うの」

きいろ、真顔

ジェミ「お母さんに抱かれたきいろが羨ましくて、それで」
きいろ「だから突き飛ばしたの?」

○アクの部屋
キャン「アク…きいろ、きっと全部覚えてる」
ア ク「このまま帰せなくなったな」

アクが考え込む。

(回想)○玄関外
きいろの母(佐藤菜月さん)が竹田からの手紙を持ち尋ねてくる。
インターフォンを鳴らすが誰も出てこない。
諦めて帰ろうとした時に、子供(アク)が扉を開ける。

ア ク「誰?」
きいろ母「坊や、ここに、まなかきいろって子いる?」

アク(子供)むすっとした表情で

ア ク「おねーさん、誰?」
きいろ母「きいろちゃんのお母さん」

アクが唖然とした顔。

(回想)○家の中
アクの目線(子供の目線)
きいろ母が「きいろ?どこなの?」と言いながら家を探し回る。

(回想)○暗室前
×がしてある扉。

きいろ母「きいろ?きいろ?ここにいるの?」
ア ク「そこは入っちゃダメ!」

きいろ母が扉に耳をつけると子供の泣き声。
きいろ母が扉を開けて暗室に入る。

きいろ母の声「きいろ!きいろ!」

アク、悔しそうに暗室を見る。

(回想)○2階廊下
きいろ母がきいろ(子供)を抱き暗室から出てくる。
アクを見ると笑顔。

きいろ母「坊や、家に入れてくれてありがとうね」

きいろを抱いたまま、しゃがみアクの頭を撫でる。
アクがその手を振りはらう。
手が乾燥してさかむけが出来ている。

きいろ母「あら、お手て痛いでしょう?」

アク、両手を後ろに隠す。
きいろ母、バックから小さなヴァセリンのポットを取り出す。

きいろ母「手洗いした後、これ塗ると治るから」

アクに手渡す。
きいろ、母に抱かれ安心したように寝ている。
アク、きいろを悔しそうに睨みつける。
きいろ母が立ち上がり階段から降りようとする。
その時後ろから2人をアクが突き飛ばす。

× × ×

救急車サイレンの音

× × ×

きいろの養子縁組の書類

× × ×

男性に手を引かれ、玄関を出ていくきいろ(子供)

× × ×

○アクの部屋
アク「絶対に帰せない」

○和室
きいろ「どんな理由だろうと私は許せない」

スマホにメールが届く

○スマホ画面
きりたんぽより
「君のことはまだ何も知らないけど、面白いと思った。コラボOKです」

○和室
きいろがガッツポーズ。

きいろ「よし、これでもっと話題になれる」
ジェミ「そんなに話題にならなくても、復讐さえ出来ればいいんでしょ?」

きいろが顔をふる。

きいろ「話題になったらお母さん見つかるかもと思って」
ジェミ「……」

○洗面所
アクが手を洗っている。
手のさかむけに気づく。
洗面台の棚からヴァセリンを取り出し手に塗る。
アク、寂し気な表情。

○アクの部屋
PC画面はきいろのチャンネル。
ページ更新をすると「関連動画」できりたんぽの動画が出てくる。

○YouTube画面
画面には「LIVE」の文字。

きりたんぽ「ぽ、ぽ、ぽ、ぽ、ぽ♪どーもきりたんぽでーす」

元気に挨拶。画面には「知らない人んち」の家の外観が映る。

きりたんぽ「今日はなんと生中継でコラボしちゃいます」

きりたんぽが玄関を尋ねる。
きいろが出迎える。

きいろ「どーも人生いっつも黄色信号。きいろでーす」
きりたんぽ「今日はきいろちゃんの企画を、私が生中継しちゃいまーす」
きいろ「どんなイベントが起こるか!こうご期待」

画面に笑顔を向けるきいろ

○アクの部屋
PCを食い入るように見るアクとキャン。

【終】

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