恋愛失敗-高校生編- vol.2(カンナ)
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スクールカーストを実感した入学式
「高校デビュー」
それは、筆者があこがれてやまなかったもの。
あまりにもイケてなかった中学時代、「高校生になったらお洒落に目覚めて陽気な友人にも恵まれた素敵な青春ライフを送るんだ!!」と意気込んでいました。
無事第一志望の高校に入学した筆者は、ワクワクとドキドキが入り混じった気持ちで入学式に臨みました。
友人の作り方が分からなかった筆者は、ひとまず教室に入室したあと話しかけられるのを待っていました。しかし、そこは高校生。弱肉強食の世界が待ち受けていました。
中学生までは、なんだかんだスクールカーストに関わらずみんな、クラスメイト全員に興味を持っている環境でした。いじめももちろんありましたが、それも大きな枠で言うと「興味を持っている」状態ですよね。
高校では一変しました。。
「自分に近いスクールカースト以外に興味を持たない」
このように筆者の目には映りました。
と、この感覚が確固たるものになるのは入学後しばらくしてからですが、入学式の日はその片鱗を感じたのでした。
緊張の入学式
入学式前の教室は、期待と緊張で張り詰めた状態でした。
教室に先生が入ってきます。
「みんなおはよう!」元気で小柄なスポーツマンタイプの女性でした。
さわやかそうな人だな、と思いました。
「さあ、廊下に並びましょう!もうすぐ式ですよ」
廊下に並べられました。
そこに突然声が響き渡ります。
「せんせえ!!式の後はなにやるんですかー??」
ふと前の方に目をやると、かわいくて五月蠅そうな感じの女子が声を出していました。
パッと見、ハーマイオニーに似てました。
「まんまハーマイオニーやん」と筆者は思いました。
ハーマイオニー
入学式は厳かな感じで行われました。筆者が入学したのは100年以上の歴史を誇る伝統校。多数の来賓が祝福してくれたのと、入学式後は部活のパフォーマンスもあり、各部活がアピール合戦を繰り広げていました。
「やっぱ伝統校だけあって、文武両道な感じでかっこいいな」と筆者は思いました。
教室に戻りました。
今度は親も後ろのほうにずらりと並びます。
ふと、さっきのハーマイオニーが自分の左隣に座っているのに気が付きました。その隣にはショートカットが似合うかわいい子がいます。
その子たちは早速、意気投合したようでぺちゃくちゃ喋っています。
ハーマイオニーはふと周りを見渡してキョロキョロし出しました。
隣のかわいい子もキョロキョロしています。
それをみて筆者は「二人ともかわいいな・・・」と思いながらちんまりしていました。
さっきのスポーツウマン先生がはいってきました。
「改めて入学おめでとうございます、担任の山中です。よろしくね。」
その先生は山中先生という先生のようでした。
「かわいい(笑)」とハーマイオニーとその隣のかわいい子がもてはやしています。そう、女子が何に対しても「かわいい」というアレです。
筆者の目には、どうみてもかわいくは映りませんでしたが。。
(いや、君たちのほうがかわいいし、それたぶん自覚してるよね???)と心の中でツッコミを入れるのでした。
先生が一人ずつ名前を読み上げます。
「豊島カンナさん」
そのハーマイオニーはカンナという名前でした。
ハーマイオニーことカンナは元気に「はい!!!」と返事します。
さあ、そのカンナとどんな日常が待っているのでしょうか。
詳細はvol.3に続きます。
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