霊能者が語る 妻とのあの世日記 第83 回 「あの世から試験に介入できるのか?」
「あの世から裏工作はできんのかね」
「それやったらズルじゃない」
「ちょっと成績の良さそうな人が失敗するように細工をするとか」
「それ、失敗した人が可哀想よ」
「たとえば、今回我が子の受験があってるわけだけど。それに対して妻が「合格させるぜ!」と我が子より成績の良さそうな人達が全て成績が落ちるような細工をあの世からするとか無理なん?」
「それを本人が望むならできないことはないけど、それと同じように受験生はみんな神頼みしてるでしょう。その子達を応援するいろんな人達の霊的なものが邪魔するわよ」
「となると、ご先祖様とか神頼みして受験してる人たちが受験すると、会場では見えない世界でそれらが戦ってる感じになるんかね?
ここで描き間違いを起こす!とか手を下そうとすると、それを守るおじいさんとかが戦いに出てくるとか。スタンドバトルっぽいのになるとか」
「そんなに露骨に戦ったりしないわよ。霊体同士の意思疎通は普通にできるからお互いの「ためになる」方向で折り合いつけて終わりよ」
「となると、試験会場での霊的幻魔大戦的なものが繰り広げられるわけではなくて、ゼネコンの談合みたいに「今回はこちらが引きますから、次回はお願いします」的な感じでやってるのかね」
「そんなわかりやすくないわよ。
ただ、霊的な存在、死んだ人に試験なんとかしてくれとか、助けてくれと言われたら助けはするけど。
それが本人の未来につながる必要なことなら結果が出るのよ」
「本人の未来につながらない場合は結果が出ないと」
「そう」
「なら、神頼みしても、ご先祖お参りしても意味なし?」
「お参りしたおかげで、本来の未来につながる道に後押しされること多いから。やった方がいいものよ」
「神頼みは?」
「霊体の人間の話はわかるけど神とかになると会ったことないから」
「神との遭遇はないのかね?」
「いや、日本の神社とかにいそうな神様のイメージはないわよってこと。
菅原道真とか出てきたりはしないわ」
「その人の子孫とかだったら出てくることあるんじゃないの?それ実在の人物だし」
「そう言われるとそうかも。だったら須佐男とか天照とか健磐龍命とかそういうのは出てきたことないってこと」
「試験会場に、アマテラスを引き連れてきた奴がおる、とかそういうのはないってことね」
「実際あったら大変でしょう」
「見てみたい気はするけどね。ついてきても落ちてたりして」
「それは本人次第よね」
「結局、あの世の人が生きてる人の頑張りの後押しはできるけど、本人のためにならない場合は手を貸すことができない、って考えるといいのかね?」
「そうよ」
「じゃあ亡くなった身内にお願いして、それでも落ちた場合はそれが本来の道であったってことで諦めた方がいい感じか」
「その次にちゃんと新しい道が示されるはずよ。そこまで死んだ人たち薄情じゃないし」
「じゃあ、試験前にご先祖様にお願い、墓参り、などはしてた方がいいってことかね」
「しないよりは、してた方がいいことあるわよね」
「でも、こちらが望む結果になるわけではないと」