検査入院のこと
体調が落ち着いてきたので、今のうちに詳しい検査をしましょうと先生。
今までも風邪をひく度に喀痰検査をしてきたけど、
めぼしい菌やウィルスは出ず。気管支鏡検査を勧められる。
外来でちょちょいと終わるのかなと思いきや、
一泊入院が必要と言われてびっくり。
検査自体は30分くらいで終わるけど、麻酔をするので
その後にフラフラするから入院でないとダメとのこと。
まだ軽症なので、今すぐでなくてもいいと言われ、
仕事の調整をするために夏休み期間にすることにした。
午前中に入院して検査は午後から。
内視鏡検査室へ行くと、先生が待っていて早速喉の麻酔から。
先生が何度かスプレー状の麻酔を私の喉に向かってシューシュー。
すっごい苦い。でもちゃんと効かないと、おえーってなりそうで怖いから
しっかり薬を飲み込む。
それからベットに寝て検査開始。
麻酔と点滴の鎮痛が効いていて、特に苦しいこともなくあっと言う間に終了。
ぼやーっとしているのでベットのまま病室へ運んでもらう。
検査も終わったし、昼寝でもしようとのんびりしていたら、
優しくお世話をしてくれていた看護師さんが防護服を着て
物々しい感じでやって来て、個室に移るように言われる。
検査で人へ感染する恐れのある菌が見つかったとのこと。
詳しいことは言葉を濁し、産科のある病棟だったので
念のため隔離する必要があると。
めちゃくちゃ不安になりながら部屋を移動。
夕方、副担当の先生がやってきて事情を説明してくれたところ、
隔離されたのは結核菌の可能性もあること。もし結核だと人に感染するし、
保健所に届け出て治るまで隔離病棟(しかも転院)で入院しなくちゃならないと
恐ろしいことを言う。
でももしそうだったら、周りの人がどんどん結核になってるはずだよね?
と思い先生に聞いたら、結核に感染するのと発症するのは違うらしい。
感染しても発症しないこともあるし、何年も経ってから発症することもある。
もし家族や職場の人にうつしていたら?何ヶ月も隔離入院することになったら?
恐ろしすぎる。
でも先生が言うには、結核ではなく「非結核性抗酸菌症」である可能性が高いと
見ているとのこと。
そこで初めてこの病名が出てきたけど、全く聞いたことのない名前で
何度も聞き返し、忘れないようにスマホにメモした。
結核とは違い、人にうつることはないと言われて安心したし、
寧ろそうであってくれと願った。
この検査をしても、原因菌を特定できないこともあるから
検査をしてよかったと思いますよと先生。
検査結果については次週また外来で。となったけど、もし結核だったら
その前に電話しますと言われていたので生きた心地がせず、電話の着信が
怖くて怯えていた。
無事に?電話が来ないまま外来診察になった。
結核ではないけど、原因菌の特定は培養検査の結果が出てからと言われ
結果がわかったのが9月の下旬。検査入院から約1ヶ月後のことだった。
診察室に入ると、先生が「ちょっと厄介な菌なんです」と告知。
治療をするには入院が必要で、まだ軽症の内にしっかり治療した方が良い
との話だった。
暗い気持ちで帰宅して、そこからネットで調べまくる。
「予後が悪い」「完治するかわからない」「再発の恐れもある」
悪いことしか書いていない。
私はこの病気で死ぬ可能性があるんだ。
もし治療して治らなかったら、結構早めに死んじゃうのかな。
子供が大人になるのを見れないのかな。
とにかく落ち込んだ。
1ヶ月の入院は、家のことも仕事のことも、何よりも子供のことが心配で。
だけど今治療すれば治る可能性もあると信じて覚悟を決めた。
最繁忙期の10月を避け、1ヶ月間仕事に集中しながら入院準備も少しずつ
進めて行った。少しでも子供に寂しい思いをさせないように、色々準備した。
そして11月になって、いよいよ入院生活が始まるのだけど
出だしは最悪のスタートになった。。。