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マレーシアで物件探し②~度重なる内覧拒否の記録

9月某日、ロックダウン下での物件探し、過去に付き合いのある不動産エージェントから内覧の予約を取り付けた。

マレーシアにおける2021年9月は、ロックダウンの規制が少しずつ緩和されはじめたばかりの頃。外国人が住むようなセキュリティの厳しいコンドミニアムではまだまだ、外部からの訪問者を許可しないというところが大半だった。

さて、エージェント同伴での内覧、無事にできるのだろうか?

この記事は、マレーシアのMCO(移動制限令)期間中における、コンドミニアム内覧で起こったすったもんだを書き殴ったものであり、個別のコンドミニアムのお部屋の間取りがどうで中がどうなっていたかを写真付きで紹介するような記事ではありませんので悪しからずご了承ください。

1件目はオーナー同伴で案内していただいたこともあり、何の問題もなく内覧完了。
(ただしこのコンドは車で入るゲートのところにしかセキュリティスタッフがおらず、ロビーはすっからかん。これはこれで大丈夫か?と若干不安になる)

その後エージェントさんの車で2件目へ移動。

2件目の内覧コンドで事件勃発:入れないのはなぜ?

2件目のコンド、駐車場は入れたものの、G階(地上階)ロビーのセキュリティさんに「ビジター不可だよ!」と止められる。

エージェントとセキュリティの押し問答の末、「オーナーのみ入室可」ということに。

オーナー代理(なりすまし?)のエージェントのみが部屋に入り、ビデオ通話でバーチャル内覧するという形で決着。

あぁ、これ現場まで来た意味はなかったなぁ・・・

いやいや、いいネタができたじゃないか!

とポジティブな方向に考えを向けつつ、部屋へ向かうエージェントを見送る・・・

見送る・・・

見送る・・・

・・・

いつまで経っても視界から消えないエージェント。

何やらエレベーターホールに入るためのドアにカードをかざしてるものの開かない様子・・・

その様子を見かねたさっきのセキュリティさん、エージェントに近づく。

そして判明。


「カードの番号なんか違うよそれ。うちのコンドはXXから始まるハズ」

・・・

・・・

そう、コンド間違えてた。

ここに向かう車の中で言ってたんだよね、エージェントさん。

「この辺は地域名を冠したコンドが何件も並んでて、みんな名前似てるんですよねぇ」

と。

フリだったのかな。


気を取り直してお隣の正しい方のコンドに向かったものの、着いたところはさっきのコンドとは比べ物にならないくらい古びた外観。
物件知ってたら間違えようがないだろうというくらい、共用設備の見た目に違いがみられて、もうこの時点でココはなしだな、と自己決着。

実際、見せてもらったお部屋もだいぶ古く、壊れた家電がそのまま、手入れも放棄されたようなお部屋でとてもじゃないけどそのままでは住めない感じ。

まあロックダウン期間中だし手入れも事前の内見もできないのだろうから、仕方ないですよね。

ゲートさえくぐれなかった3件目:内覧できず

3件目は車で敷地に入る時点で止められる始末。
(でも当時のSOP<ロックダウン下での行動ルール>ではそれが正しいんだと思う!本来はね。)

このコンドは、車で敷地に入る際にアクセスカードをかざすことでゲートが開く仕組みになっているっぽくて、エージェントもオーナーから借りたアクセスカードをかざしてゲートを開けようと試みたものの・・・

うまくゲートが開かず、それを見てたセキュリティの人からチェックが入る。(たぶんゲートの開け方でまごまごしてる時点で怪しまれたんだろう)

どうやらここでもオーナー・テナント以外の部外者は立ち入り禁止になっているようで、セキュリティさんがエージェントを問い詰めてる。

簡単なマレー語だからわかってしまったんだけど、エージェント、こんなことを言っていた・・・

「私はオーナーです」
「エージェントではありません」


・・・ウソをついている。


でもその嘘は簡単に見破られることになる。

不運なことに(セキュリティ的には素晴らしいことだが)、そのコンドのアクセスカードは顔写真付き。

マレーシア人エージェントが一生懸命かざしていたそのアクセスカードの写真はどう見ても別人の日本人のおじちゃん。

たくさんの住人の顔を覚えるのが仕事といっても過言ではないセキュリティガードさんにとっては「どっからどう見ても違う人」だったことでしょう。

かくして、私たちの引っ越し先内覧3件目はすったもんだの押し問答を10分近く繰り広げた末、ゲートで追い返されるという結果に終わったのです。

2021年9月のコンド内覧は満身創痍の2勝1敗に

ちなみに、3件目で嘘つきの烙印を押されたエージェント、ただ「入れない」だけでなく、マネジメントオフィスのエライ人まで来ちゃって、アクセスカード没収されちゃう始末。

たぶん私たちがいたからその場はそのまま帰ったけれど、そのあとカードを返してもらうためにマネジメントオフィスに再び足を運ばなければならなくなったっぽい。

そう考えると不動産エージェントって大変な仕事だよね。

自分が入れるかどうかわからない、どこにトラップ(カードとか鍵とか使わなきゃいけないチェックポイント)があるかわからない、下手したら初めていくような不慣れな場所にお客さんを連れて行かなければならないのだから。
きっとオーナーは鍵貸すだけで細かい入場規則とか教えてくれないんだろうし。

私だったら不安で不安で前夜眠れなくなりそう。。。

もうマレーシア3年住んでて、「コトがうまく運ばないのは当たり前、仕方なし!とりあえずやってみよう!」という考え方(あきらめ?)にもだいぶ慣れてきたから、今回のことも正直「エージェントさん大変だなぁ。でもこっちとしてはいい話のネタができたなぁ」と家族と笑いあっているのだけれど…
来馬直後の自分だったら相当イライラしただろうし、「あー、やっぱり事前にコンドのマネジメントに問い合わせるように念押ししておけばよかった!」などと後悔しちゃってたかも。

物件探しという意味ではほぼ成果なし(住みたいと思える部屋がなかったという意味で)の一日だったけど、記憶に残るであろう事件と自分の成長を感じられた経験にはなったかな、そんな一日でした。

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