
僕の好きな本屋さん・・・祖父江 大吉
僕の好きな本屋さん僕が小学生の頃は、新刊を取り揃えた本屋さんが家の近所にあった。何年も前の話だけど、その本屋さんは僕の町の主要道路沿いにあって、ゴリラの親子が仲良く本を読んでいる絵が描かれた大きな看板が目印だった。店の前にそんな目立つ看板が立っていたので、僕や友達はその本屋さんのことを「ゴリラの本屋さん」とか「ゴリ本」なんて好き勝手に愛称をつけていた。
でも当時、その本屋さんは僕たちにとってすごく貴重なお店だったんだ。市の図書館は家からとても離れた場所に位置してたし、当時はまだインターネットなんてない時代だったから。僕たちにとっての「本」の情報は、そのゴリラの本屋さんが全てだった。小学生なんて暇のかたまりみたいなものだったので、時間があると、じゃあゴリ本でもいくか、と言って自転車を飛ばした。
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