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3bet potのターンオールイン戦略

こんにちは。みなさんキャッシュゲームしてますか。3bet potはスタック全てを賭けた戦いになることも多く、ドキドキするスポットですよね。例えば
・AAでOOPから3bet
・フロップ、ターンとベットするもコールされる
・リバーで怖いカードが落ちてチェック、IPはオールイン…
というように、ドキドキというか悶絶した回数は数え切れません。

そこで思いつく対策の一つが、「ターンでオールイン」です。今回はBB対BTNのzoomagaのソリューションを使ってpio solverの集合分析をします。その結果から、ターンでオールインできる状況を調べていきます。

想定状況とソルバーの設定

状況:
BB対BTNの3bet potで、BBの33%サイズのCBにBTNがコールした状況を考えます。
スタック:
フロップ時点でポットが20.5BB、残りのスタックが90BBです。ターン時点でポットが約34BB、残りのスタックが約83BBです。
プリフロップのレンジ:

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集合分析の対象とするフロップ、ターンの組み合わせ:
zoomagaのソリューションでは、フロップは33%、57%、80%の3種類のベットサイズが設定されています。今回は3種類のサイズの中で33%のベット頻度が最大となり、かつ33%ベット頻度が20%以上のフロップを対象にしました。全1755種類のうち939種類が該当します。ターンのカードは49種類あるので、939×49で46011種類の組み合わせが存在します。

集合分析の結果 アクション頻度

46011種類の各ボードに対して、チェック、33%、57%、240%(オールイン)の頻度を計算した結果が得られました。まずは分布を確認します。

画像2

各軸は以下を表します。
横軸:33%bet頻度
奥行軸:57%bet頻度
高さ軸:オールイン頻度
例えば3個の値が(60, 10, 1)なら、BBはレンジ全体の60%で33%bet、10%で57%bet、1%でオールイン、残りの29%はチェックすることを表します。
右手前の33%bet=100から左奥の57%bet=100に引いた破線は、33%bet頻度と57%bet頻度の合計が100になる点を表しています(例えば(0,100)、(30,70)など)。すべてのアクションの合計は100%なので、破線よりも右奥に点は存在しません。
色はターンカードで分けています。例えばターンがKのときは、破線の近くに点が多い事がわかります。これはチェックとオールイン頻度が低く、33%betと57%betの頻度が高いことを示しています。

オールイン頻度が高い状況

上の図で、点が領域の上側にあるほどオールイン頻度が高いことを表します。ほとんどの点はオールイン頻度=0のように見えますね。
46011種類のボードをオールイン頻度5%以上と5%未満に分けると、1124:44887となりました。約1:40なので、ターンでオールインが選択肢になるボードは多くありません。しかし、これらのボードにはオールイン頻度が30%程度のものもあり、有力な選択肢であることも見て取れます。

どのような状況だとターンのオールインが有力になるのでしょうか?オールイン頻度5%以上と5%未満のボード群で特徴の違いを調べることで、理解を深めていきます。具体的には以下を確認しました。

・スートの組み合わせ
・ボードのコネクト
・フロップのハイカード
・ターンのカード

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