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優しいメキシコのひとたち
メキシコではよくあることなんだけれど、
駅でエスカレーターもエレベーターも止まっていて、
長い階段を歩くしかない。
疲れてへとへとな時、それに加えて子どもがぐずった時なんか、
もう勘弁してー(涙)な状況。
子どもを抱っこしている人も、車いす・松葉づえの人も、
この長い階段、どうすんの・・と思うことが、よくあります。
不便なことは日常茶飯事。
そんな中、私がよく感じることがあります。
それは困った時に、いつも助けてくれる人が現れるということ。
駅の階段を上らないといけない車いす利用の人を
3人くらいで担いで上まで登る姿を何度も見ました。
白杖を持った女性に駅で道を聞かれたことがあります。
私と子どもで案内したんだけど、
私たちは改札を出る前までしか一緒に行けない。
どうしようかと思っていた時に、
声をかけてくれた若いお兄ちゃんが、
「次は自分が案内するよ」と気軽にバトンタッチ。
その女性は、短くさわやかに「ありがとう!」と私たちに言って、
改札を出ていきました。
なんて、すごい国なんだろう~と感心した出来事でした。
たまたま子どもと一緒に満員電車に乗らないといけない日があります。
何度電車を見送っても満員が続いて、しゃあなし。
思い切って乗ってみる。
そんな時、近くの人、遠くの人いろんな人が「ここに座って」と
声をかけてくれる。
もしくは、荷物を持とうか?とか子どもを膝に座らせようか?とか。
子どもが泣いても騒いでも、誰も気にしない。
あやしてくれたり、あめちゃんくれたりすることも。
誰かが気にかけてくれる。
私は、人に助けてもらった時、ごめんなさい・・
という気持ちがわくことがよくありました。
人に迷惑をかけたり、煩わせたんじゃないかと思って。
でもここでは、
もっと気軽に助けてと言えるし、
助けるよと言える社会がある。
助けてということで、縮こまる必要もないし、
助けてあげる、みたいな対等じゃない感じもない。
こういう出来事に出会うと、
豊かな社会ってなんだろうなぁと考えさせられるのです。
不便を感じること以上に、
メキシコの人のやさしさを感じる、そんな日常です。