壊れた鳥籠
前木ミー
偏った見方もりもりで
超絶長い、前木スリル・ミーの各曲に対するコメント文。
※長文注意
※偏った見方注意
※日本語下手注意
※ネタバレ注意
※ところどころ記憶なし注意
▼総論
果てのない欲望の終着点を自ら作ってしまった「私」の物語
▼注意がき
特にこのペアは毎回エンディングが変わるので印象的なものをかきます。
概ね以下ですがとにかく「私」の話でした。
①壊れた私が写真ほしさに自供した話(9/21頃)
②彼を超えた人ではないものになってしまった私の話
③自分のしでかしたことで彼を喪ったけれど、ある意味手に入れた私の話(10/1)
▼「現在」の「私」
糸が切れたような私
暗闇から現れるの、ひんやりしてて怖い。
最初の段差を登ることすら危なげ。
達成さんの私は、彼の言葉によって強く光輝くような側面が随所にあって、だからこそ彼がいない今、もはや生に関わる動作が出来ないのかなと感じる。
「お話します」の歌い出し、事故と思ったけど毎回早かった。どんな意図だろう。意図せず物語に無理矢理引き込まれる感覚がつよいのは確か。
語り始めると目に光が戻ってくる。
前にもそんなことがあったことを、懐かしむように柔らかく微笑む。
けれど「戻ってきました」の顔は狂気。
きっとこの時から私は、もう二度と彼を手放さないと決めていたのかも。
▼バードウォッチング
時計をみて小さく微笑む私も、あとから「待ってたよ」で触れようとした手を躱されたときも、たぶん、まぁ想像はできてたんだろう。
基本は拗ねた感じが多かったけれど10/1夜は、すっごい寂しそうだった。
木村私はすっごいニコニコしながらメモしてる、可愛い。
前田彼は忍びよったあとちょっと私の背中眺めてる。感情を押さえ付ける癖がある彼なので、わかりにくいけど、割と私のこと観察してるし、随所に愛情に似たなにかをもってるところがある感じはする。
「孤独で~」のやり取り、なんというか恋人感がつよい。放置プレイですね。対する私は「弟」の話で拗ねたり「お前ならわかるだろ」でちいさく頷いたり彼のひとつひとつを拾い集めようとしてるのが可愛い。とにかくちゃんと可愛い。
足ガン。怯えるように身体を大きくふるわせたあとそっと眼をそらす私。このあたりの表情は本当に繊細だし、キングオブ睫毛。
ニーチェ。彼の口から出てくるとは思わなかった、みたいな。
マッチを目を合わせずに取るところ、彼には私がどんな顔してるのかわかってるんだろうなと。あえて私の要求をみてみぬふり。
「どけ」の演出がアート的になってたけど、この二人が一番自然だった気が。力入れなくても私は退く時は退く。
ご褒美シーン。
掬うようにキスするのずるいよね、身長差。
フリーズしてる私の顔みてちいさく笑ったあとに頭ホールドして情熱的なキスするのもずるいし、口半開きで追い掛ける私もエロい。前田彼の場合情欲とかより前に、「こうするのが当然」感があるし、そこに関しては常識とか持ち合わせてるはずなのに、そう思わないところに愛を見出だそうとするオタク。
10/1は「満足か」で全然満足じゃなさそうな私。欲深いね
▼やさしい炎
彼は「触ってください」まで一度も私を見ないんだけど、立ち方とか穏やかな表情から「見なくていい」んだなと思う。わりと見られてることを意識している彼なので珍しい。
初期(21日頃)のレイは触られてることに夢中で「慰めてくれる」あたり、息もあがってとろとろでこの子ドエッチね?と思ってた。
後半に向けてそのあたりはだいぶ落ち着いた感じはある。その代わり彼が触れてる右肩の近くの腕をぎゅ、と握ってるの可愛い。触れたいけど「大人」見せるために我慢してるのかな、可愛い。でもたぶんほぼ彼の優しい炎は聞こえてないし「消防車がくるよ」が嬉々としてて隠しきれてない。可愛い。
10/1の前田彼はここくらいしか、落ち着いてなかったんじゃないかな(可哀想)。 度々私の首筋に手を這わすんだけど性的であり本能的。
あと、木村私はちゃんと毎回見張りしてくれるのすごい可愛いね可愛いよ(可愛いしか言ってない)
それでふと振り返った彼の背中と高揚感に瞳を奪われる。ストーリー性がちゃんとある。
火の粉弾けてからはもう木村私のターンで、彼から何かを受けとることでこの子はこんなにも強く強く輝くんだなあと感じる。
一方の前田彼はこのときほぼ私のことを見ていないけれど…
普段見られてるからこそ見られてないときが落ち着かないというのはあるかもしれない。けど、それはあまりに強欲だよ…木村私…
▼契約書
ここボタン止めながら来るから、お前弟と致して、いれてもらったの?と思う。
前田彼寝るまでの手の動き(指先)が一定でマイルール多そう。
「見てればいい」と言われてちゃんと見るのが木村私。あと君はどうしてそんなに誇らしげに眼鏡をかけるの?眼鏡してる自分が可愛いって思ってるの?(その通り)
※まじめな話をすると、その眼鏡が買ってもらった色々都合いいものという自覚ある
特に②のエンディングで活きてくるやつ
「わかっていないようだな」「残りの夏を」の塩対応に、私同様こちらも半泣きになるが「お前じゃなきゃダメなんだ」「がっかりだな」「得意だろ学んだかいがあるだろ」のあたり、前田彼の機嫌は直ってて、レイが思うとおりの反応してくるか観察してる感がある。
「正式に結ばれる」あたり、木村私はワンテンポ遅い。前田彼に合わせるようにしてちゃんとしたり、契約しようとしてる。これ、演技なら怖すぎる。
21公演はわりとあわあわしながらタイプしてた。がしょんてやつしようとしたら彼が続けるので慌ててまた打ちはじめたり。
契約書渡してなにも言われないことで木村私は微笑むのよね。とにかく、ほめられたいんだなあと。ほぼよんでないけどね、前田彼。信じすぎ。
痛いの嫌いなんだね。ぎゅーって目を閉じてるし、背中の方も握りしめてるの可愛い。
(そういえばどこかの回で裾で拭いて注意されて裾もふいてる私いたな…どのペアだろ…)
ハンカチを、渡そうとするんだけど、諦めてぎゅって、握ってからしまう。
彼が傷付くところをぎゅ、と目を閉じて見ないようにする私。このあとの彼への加虐心みたいなものを考えると、矛盾のあるシーンだけど、その割に「僕だけじゃないよね?」で手を出すので、彼の自傷(あるいは自分以外の手で傷がつくの)が見てられないだけなのかもしれない…
後半ふたりのパワーバランスがとれてきてたの良かった。ここは対等な方が。とはいえ、彼いなくなってしまうので、途端に不安そうな焦れったいような顔をする私。
▼スリルミー
彼の異常な笑い方がはじめて見られるシーン。高音の笑いが異常性を表していて、子供のよう。普段感情が表にでない分、余計に興奮を感じるし、そこから無に戻るんだけど無表情すぎて逆に彼の焦燥感みたいなものが見えるのは上手だなと思いました。
前田彼は小道具の扱いが滅茶苦茶かっこいい。ジッポの一連まじでかっこいい。普通と逆向きに開けて点ける。そこまでの物の投げ捨てかたで徐々に余裕を失うのもいい。
木村私が手を伸ばして、触れる。首筋にそっと這わすのが前田彼イズム感じるし、たぶん前にもそれでその気にさせて抱いてもらったんかな?という意思を感じる。力を込めないけどしっかり剥がす前彼。
どこの回からか「今は(ちゃんと愛せないから)だめだ」と聞こえるようになったのは前田彼ならではな感じ。余裕なくて苦しそうでもちゃんと伝えようとしてるし、むしろいつも以上に感情を出しているところに木村彼への甘えを見出だす。親父のオフィスの話題も、ちゃんと要望を理解して、無視する自分を認識しているような視線のそらしかたをする。
「破り捨ててほしい?」は頑張って強気な感じもあり緊張感と、「従う」と言われたときの思い通りになった安心感。もしかしたら彼を従わせる悪い方法を学んでしまったのかもしれない…
どこかの回で木村私「もう逃がさない」で顔をつけてたのそこそこに気持ち悪くて良かったです。
事後シーン、前半は割と満足げだった気がするけど、後半はずっと寂しそうだったり物足りなそう。ネクタイをしめる達成さんが見れて成仏します。
▼計画
「一生のうちにとてつもなくでかいこと」
21日頃は触れられてることに気を取られてた。ここでも前田彼は首筋触るので、要求を聞かせるのはやはり性的なことなのかも。
このあたりか、影がゆらゆらつよくなったり弱くなったり、呼吸が苦しくなりました。
「金に困ってる訳じゃないだろう」が近いし力強いし、彼の指の方が先に折れそう。人差し指じゃ勝てないって…。うしろにしゃがみこむ私、毎回ひやっとする。
▼戻れない道
21の途切れ途切れな感じ、個人的には衝撃でした。後悔とか恐怖とか。ここは手を握ってるので「今」の私なのかなと思うのだけれど「当時」の感覚がつよい。
ただ②の場合はこのあたりからやばくて、「信じてた」はサイコホラーの様相。
どなたかが膝の信頼…って呟いているのをみてから、極力彼の方はみないようにしていた。。
車で待ってろ、が、ちゃんと抑えようとしてる言い方が印象的。私はぎりぎりまで止めようとしてたんだろうね。
▼スポーツカー
ライターの合図から、目をそらす私。
めちゃめちゃ優しいじゃーん。執事みたいな仕草とかしちゃって子供が喜ぶ目線わかってるなぁ。個人的にはここ、別に声とか表情かえなくてもふつうに照明だけで怖い…鍵取り上げたあたりの笑い声、高いやつで興奮漏れてて、いい。いい名前だね、はわりと普通に普段から言ってそう。
声を続けない分、笑い声とかが入るのだけれど、これはこれでいい。あと子供の手の持ち方からすでに怖い。兎の耳つかんでもつのと同じ持ち方。
▼超人達
21日の呆然感、以後のぼんやりした感じ、良かったです。すごく静かで、リアル。どんなに目的があっても、普通のひとはきっとこうなる。
前田彼ロープの扱いが上手すぎて音出しのプロ感すごい笑ちゃんと木村私もびっくりできます。あとわりと身体にかかるように投げるので、そりゃびびるよね(蛇か)と思う。
前田彼が強強すぎるし高揚感マシマシだしこちらが興奮しました。押さえつけるという感じはなくて、この人が言うから大丈夫、とちゃんとおもえる。
木村私は触れられてくるくる変わる感情がとにかくすごい。揺れ動いてる。怖くなったり彼の言葉で気持ちを持ち直したり。超人に勇気付けられているのは一貫してる。戻れない道の「力への意思」に導かれてないミーが多い印象なので…。10/1は本当に震えてた。
「もう戻れない」のあとの前田彼のこぼれ落ちたような笑いがすきです。あとけっっこう木村私から離れるの頑張ってる、それも厭わないくらいの高揚。そして導くように暗闇に溶ける顔面が耽美…木村私は最後の分岐点かのごとく留まっている。
▼脅迫状
タイプする前田彼、結構姿勢悪かったイメージ笑
こちらは私の怖い顔見てるし、彼に話しかけられても思案顔なので「レイ?」がもはやこどものようで、かわいい。特に前田彼はとてもフラット。というかここだけは自然に出るレイなんだよね。他は意図的につかうけど。
実は今回いっちばんうわこれすきーって、なったのがこのナンバー。前田彼が肩に置いた手をすがるように掴むんだけど、ちゃんと前田彼は返してくれる。指先だけだけどぎゅ、って、絡み合ってるの愛しすぎる…こういう些細な(あえていう)幸せが見えなくなってしまったんだな木村彼は…
前田彼はご機嫌なんだけど「完璧だ…」の私は怖い顔してる。前田彼もちゃんといつもみたく私のこと見てれば気づけたのにね。そういえば随分ともう全然見てなくて彼は彼で余裕がなかったんだと痛々しい。
▼僕の眼鏡/おとなしくしろ
戦わないのはじめてかも。わりと淡々と諭している彼とそのせいで余計燃え上がる私。
受話器耳遠ざけたり鼻で笑ったりするけど前田彼はなんだかんだ面倒みてやらなきゃなと思ってそう。
▼あの夜の事
驚きましたって顔がこわい(こわい)
最後の様子うかがう感じまじで小賢しいし意地汚い感じ(こわい)
21「一緒にいてくれたらよかったのに」でなかなかはなれないもんだから結構頑張って剥がしてた気が
▼戻れない道
ここもすごくすき。怒りのあまり言葉を喪う前田彼よすぎませんか?あとわりとへらへらしてる木村私。このふたり、とにかく喧嘩シーン良かった。ちょっとどこまで突き飛ばされるのとか背中傷めてない?みたいな不安はありますが…。
契約は!の仕草がだだっこ。後半の前田彼が激おこですごくすき。
声の不調ではない安心してみられる心許なさの表現の強かった21。
私は、一体どれを後悔してるのだろう…。
▼俺と組んで
取調室に突き飛ばされ入れられてもちゃんと一呼吸して、仮面をまとうのが前田彼。
それでも私を責めてるあたり甘えてるんだけどね…私は気づかないんだよね、、
私は毅然としてるんだけど「俺を嵌めて嬉しいか」に「いや…」と消え入りそうな声で答えるから可哀想になる
彼の誘惑を拒絶するシーン、二人の手が震えているようにも見えるけど、普通にふたりともえらい力で拮抗しているように見えた。
▼死にたくない
すごく人間味のある彼。ちゃんと苦しんでる。
21のとき気づかなかったけど、皆さんご存知、達成私はここどえらい顔してます。どんな神経よ、と考えてしまう
▼九十九年
▼スリル・ミー
落ち着かないのは計画がおわるから。
「そうだったの」に背筋が冷えたのははじめてです。この私は弁護士の答弁すら指図してそうだし、それを褒められたから喜んでる感じ。褒められたい私だから。
そして恐怖劇場。21ではなかったはずなんだけど「もぉ~、(わかってただろ)」が増えてて余計怖い。
で、このあたりから解釈が分岐する訳です
というのも
とにかく達成私は最後の顔が違いすぎる。
21はわりと後悔ミーを感じたというか(死にたくない時の顔をみてなかっただけかもしれないけど)
今も囚われていて苦しそうで会いたいと思ってそうで、でも計算高い子だから、自供で写真取り戻したかったのかな…くらいしか結論づけらず
逆に多くみたのはめちゃ怖い顔しておわるミーで、これは文字通り「一本のマッチが火をつけて」なんとか彼に近付きたくて、彼に同化しようとして、彼の怖いところ全部吸収して自分の一部になってしまった正真正銘の恐怖ミー。
たぶん自供も、嘘いっぱい言ってそう
そして10/1は、最後、寂しそうに微笑んだ、微かな良心あるミー。たぶん自分がしたことで彼を喪ったことを自覚して、そのうえで「ゲームが終わった」安堵と、「自由」になっても写真という形で結局戻ってくる彼に一生勝てないんだという諦め、切なさ。
たぶん伝わらない部分多々あると思うのですが、とにかく私主体のミーははじめてかもだし、ここまで定まらなかったミーははじめてで、ただただ心に刻まれた感覚だけがあって、いつかふと腑に落ちるのだろうか…また新しい形をみたなとは思いました。役者さんって、すごい
覚え書き↓
永遠に、を毎回含みもたせてるなと感じたのと、「信じてたよね君は」がこんなに可哀想ミー久しぶりだなと思った。あと史実要素もつよいなと(意見割れ感とか)。
ちょこちょこ小出しにしてる背景問題。
個人的には99終わりが赤→青なのが、「私のなかでまだ彼は死んでない」「私は彼を殺した罪悪感がない」と捉えた。
そしてラスト、目潰しホワイト(どの席でも痛すぎた)。青という「甘酸っぱい過去み」が排除されて、写真という客観性が上がったことで、結論の余地がひろがった気がする。もしかしたら私にとってももういい思い出ではないのかもしれないし、もう思い出せないのかもしれない。
まとまってませんが、この辺で。ありがとうございました。
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