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高齢出産

39歳で出産した。
今でこそあまり珍しくないかもしれないけれど、そこそこ高齢だ。
妊活時期からピラティスを継続してやっていたので妊娠経過、出産ともに順調だったし、順調になるように調整した。

体重は4kg増、4時間の安産。
どちらの実家も高齢で頼れず、夫は2週間の産休。
計画無痛分娩で夫婦協力して乗り越えた。

だけど、その後のほうがずっと長かった。




転勤族だった我が家は、子どもが生まれてから3回引っ越しをした。
その度に子ども関係の手続きとか人間関係作りをする必要がある。
要は社会とのつながりが多く濃くなるのだ。

わかっていたことのようだけど、思っていたよりしんどかった。
体力と思考力、精神力が持っていかれるのだ。

正直1〜3歳は暗黒時代と言っても大袈裟ではなかった。

『子育て』ならぬ『孤育て』にはならないように自分で気をつけて、自分から声をかけていく行動が必要になる。
そうなると必然的に社会や人とのつながりを持たざるを得なくなる。
私にとってはマルチタスクもいいとこ。

毎日グッタリ。

これが2日続いたらもはや永遠にこのままのような気がするくらいだった。



子どものお世話をしながら『食』と『わんこ』
この2つを考えるのが息抜きだった。

当時、ほったらかし調理ができる家電が人気で、夫に2か月間プレゼンをして手に入れた。
私の大好きな粒あんが手間をかけずに出来るという。

イチから手作りすると2日ほど時間をかけないとたどり着けない『粒あん』
市販のものは甘すぎて口に合わなかったので手作りしていたけど、非常に大変だった。
だから却下されてもめげずに日常のメリットを根気強く説明して、ようやく買ってもらった。

もうひとつ、夫が帰宅した後の夜に犬の散歩をする時間。
きつねに追いかけられたり、エゾシカの群れに出会ったり、スリリングだったけれど子どもと離れる貴重な時間だった。




29歳のころ、親友に「相手だれでも良いから早く子ども産みなー!」と言われた意味がちょっとだけ分かった。
時間も脳も体も『きっつい』からだ。

私が特に負担に感じていたのは『決めること』
・朝何時に起こそう
・何食べさせたら良いか
・どんな服着せたら暑かったり寒かったりしないか
・今日はどこに行こう。明日は…

日常のことを『決める』作業が大変だった。


今こういう内容を書けているってことは、おそらくそこは抜けたのかな、と思う。


「自分は子どもを好きじゃないのかもしれない」なんて当時は本気で思っていたし、鬱々とした時期もあったけど子どもは大きくなるもんだ。

私ももう少し人に頼るスキルを身につけたい。
上手なひとを見習って。


ではまた。
読んでくれてありがとうございました^ ^

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