子供たちのトラブルが減少:遊びの選択肢を増やした効果
自己紹介はこちらの記事をご覧ください。
https://note.com/marumaruniko/n/nd8074346424f
これまでの経験から書いています。
こういう考え方もあるんだと参考程度に見ていただければ嬉しいです。
”ふざけ遊び”が横行していた・・・。
ある5歳児クラスでの初日。
私が室内で見たものは、
走り回っている園児。
散らかったまま放置されているおもちゃ。
追いかけ合いからの引っ張り合い。
作ったものでの戦いごっこからの壊れても放置。
室内を見渡すと、机や椅子、ままごとコーナーや積み木コーナーなど、遊びの場所は一応あるけど、遊びの道具が少なすぎる…。
遊び込めない環境という印象。
走り回っている様子が、やんちゃで元気いっぱいだね。ではダメなのか。
ダメではないです。しかし、長時間過ごす保育園だからこそ、楽しい豊かな遊びを子どもたちに提供したいものです。
また目的のない遊びがエスカレートすると、子ども間のトラブルが多くなったり、秩序感のない状態が普通になっていきます。
なぜ"遊び込み"ができていないか考えた。
5歳児は、周りの友だちと協力した遊びやストーリーのある遊びができるようになる年齢です。
そのため、この保育園での遊び方は何か遊ぶ環境に問題があるのではないかと感じました。
走り回るよりも楽しい遊びがない。
遊びの楽しさに気づけていない。
遊びの選択肢が少ない。
ストーリー性のある遊びを提案できていない。
遊びを提案してみた。
乳児期から遊び込むという経験があれば、保育士から提案する必要はないのかもしれません。
ただ、今の状態を変えるために私は遊びに介入しました。
どうやって介入したかというと。
① おもちゃを見直した。
子どもの遊びの選択肢を増やすために、おもちゃを出しました。
どんなおもちゃを出したかというと
ルールがある
友だちと関わる
子どもにとって魅力がある
上記の項目で、年齢にあったものを選択しました。
具体的には、保育と環境 理論と実践を参考にしました。
② 関わりを工夫した。
子どもが遊びの楽しさに気づくためには、保育士自身が遊びを楽しむ気持ちが大切です。
これは家庭にも言えることで、大好きな大人が楽しそうに行動していたら、子どもも真似してやってみたいと思います。
例えば、
出しっぱなしで誰も使っていなかったけん玉。
まずは私が、子どもたちにいろんな技をやって見せました。
そこで興味をもってもらえたので、けん玉検定表と、もしかめの記録表を用意しました。
これにより、けん玉という遊びに楽しさと目的を持たせました。
他には、
絵本棚に並んでいるだけの絵本。
保育士が選んだ本を本棚に置いておくだけだったものを、
私が魅力的だと思う絵本を選んで、子どもたちと一緒にたくさん読み合いました。
その後に絵本棚に置くという順番に変更したことで、みんなと共有した楽しいものに変えていこうとしました。
変わってきた"ふざけ遊び"。
遊びへの介入を開始して、5ヶ月くらいたった経過報告です。
室内で走り回ったり、作ったおもちゃでの戦いごっこが少しずつ減っていきました。
遊びの選択肢が増えたので、自分の好きな遊びを見つけて遊ぶ子どもが増え、これまであった子ども同士のトラブルは減っていきました。
一つの遊びに真剣に取り組む姿も増えてきました。
まだふざけ遊びがゼロになったわけではありませんが、こういった遊び込む子どもが増えることによって、クラス全体が楽しい豊かな遊びに変わっていくことを期待しています。
これからどんな風に子どもたちが変わっていくのか楽しみに見ていきたいと思います。
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