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子どもの創造力を最大限に引き出す:ままごと遊びのアプローチ
子どもたちが暮らしの中で見た物や食べた物、してもらったことなどの体験をままごと遊びの中で再現するための道具として、
具体的にどのようなものを用意し種まきしていったのかを紹介しようと思います。
具材を使って生活体験を再現する
みなさんの園ではままごとの食材としてどんなものを用意しているでしょうか。
私は、ままごと遊びの楽しさは役になりきったり作ったりする過程にあると考えています。
例えばお母さんが家で作ってくれるホットケーキ。お母さんがフライ返しで上手に裏返す姿を見て「自分もやってみたい」と憧れを抱くと思います。
また、家族で出かけた際に入ったお店では、ラーメンの湯切りをする姿やお寿司を握る姿など、店員さんの姿を真似したくなると思います。
保育園では、保育士が子どもたちに絵本を読み聞かせをする姿や子どもたちに言葉かけたり優しく関わる姿を見て、模倣して再現している子どもをよく見かけます。
そんな家庭や園での生活の中で、憧れに感じたこと、体験したことを再現するためには道具が必要です。
それも役になりきったり作る過程を楽しめるものが良いと考えます。
料理の道具やエプロンなどの身につけるものを用意してあげると、身につけた子どもはスイッチが切り替わったように、生活の中で体験したことをその子の感覚で再現してくれると思います。
さらに必要で大切なのが具材です。
子ども一人ひとり感覚が違うのでそれぞれ自由に再現ができるよう、できるだけ具体的でなく抽象的なものが良いと思います。
例えばこちら。
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100円ショップでも購入できる手芸クラフトテープというもので作りました。
クッキーにも見えたりコーンフレークにも見えたりすると思います。
例えばこちらを使って、
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カレーライスのルーやジャガイモに見立てることができました。
続いてこちら。
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白い毛糸を指編みした後ドーナツ状にしたものです。
この穴に具材を詰めて握ると、
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梅干しおにぎりに見立てることができました。
握ったり、具材を中に入れる過程を楽しめるようにこのような形状にしてみました。
具材を色々と用意してあげれば、いろんな種類のおにぎりができて楽しいと思います。
このような抽象的な具材がたくさんあれば、子ども一人ひとりの違う感覚で、体験したものを自由に再現してくれると思います。
まとめ
ままごとの道具や食材を見直し環境を整えてあげることで、自然と子どもの遊ぶ姿に変化が出てくると思います。
ままごと遊びの過程部分である、見立てることや役になりきることを楽しめるようになると、
家庭や保育園や出かけ先のお店などで、子どもはより一層好奇心を持ち、興味を持って物事を観察しようとすると思います。
ままごと遊びの環境を整えることは、保育者の間接的な援助であり直接的な関わりではないですが、裏方としての役割もすごく大切な保育士の仕事なのだと思います。
少しでも興味を持った方は、ぜひ参考にしてみてください。