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マギーの当たりと一番優しかった彼

ハートのマギー

マギーブイヨンに当たりってあるのかな…。
夫のおばあちゃんは、コンソメよりマギー派で、帰省した際にマギーで作ったかぼちゃのポタージュを大喜びで飲んでいた娘に、と大量にマギーをいただきました。

その中から出てきたのがハートマークのマギー💓
初めて見つけたので、ちょっと☺️ってなりました。いいことあるかな。いいことありますように。

先日書いた「東大の彼」を読み返して、ちょっとした林真理子さん風になっている私。笑
昔の色恋沙汰を書いてみると、平凡な私でもネタってあるもんだなあ、なんて思う。
作家さんとかnote見たら色んなフィクションが生み出せるのではないかと思う、ほんと。
世の中にはたくさん文章が溢れているけれど、noteは「note」というブランドがついた本棚な気がする。
作家さん向けのネタ提供サービスいかがかしら。もうあるのかしら。

見なかった大曲の花火

彼は、入社当初からではなく、会社の合併とともに同期となった。
学生の時にうちを受けて落ちて、一年たたずして合併してうちの社員になった。人生とは奇遇だ。

私が配属された部署の隣の部署に配属された彼。185cmはある大きな身体がどこにいてもニョキっと目立っていた。
中肉だけど、顔だけは大きなおにぎりを握ったかのようにころんと大きかった。

隣の部署だったからか、厳しいちょっと癖のある先輩に、何かと怒られている私を見てはいつも気にかけてくれた。
仙台の田舎の三男坊の末っ子で、みんなに可愛がられて育った彼は、外見はおにぎりだったけれど、何かと優しく私を「〇〇ちゃん〇〇ちゃん」と呼んでくれた。

きっかけはグループ会社の飲み会だった。ぐでんぐでんに酔わされた同期に目が当てられず「やりすぎだよ」と怒った時、彼は私と一緒に同期を介抱してくれた。

それから、デートの誘いを受け、三回目の読売ランドのイルミネーションを眺める中、付き合った。

彼には男も恋愛するなら努力するものなのだと学んだ。彼の1人部屋には恋愛に関する本やダイエットのためのダンベルなどがあった。
自信のない外見を整えるために、私と知り合う前に20kgの減量とレーシックで眼鏡を外したらしい。
努力は無駄にはならない、とは本当だ。現に私は今の彼ならよしと付き合った。

彼との別れのきっかけは正直、よく覚えていない。外見は大きかったと思う。これは好み。
そして、私は社内恋愛に憧れていただけな気もする。

ただ彼はとことん優しかった。歴代彼氏の中で一番優しかった。仕事に対しては得意の人懐っこい末っ子気質で、おじさん上司に気に入られ、お客さんにも可愛がられていた。
彼は真ん中のお兄さんが結婚したばかりで、その幸せオーラに憧れてか「結婚したい」と口癖のように言っていた。
そして、私を実家に連れていきたがった。彼の実家は花火で有名な大曲から車で1時間ほどのところらしい。
毎年、家族みんなで大曲の花火を観るから、〇〇ちゃんがきた時はいい席をとってあげると約束された。

結局、私は花火を観ることなく彼と別れた。
そして、彼は同期の別の女性とその後すぐに結婚した。「〇〇ちゃんに振られてたら、Aちゃんに告白しようと思ってた」と付き合っている時に言われたAちゃんだったので、私は大して驚きはしなかった。ただ私と彼が付き合っていたことを知っているAちゃんが、承諾するのは少し意外だった。

程なくして、Aちゃんは寿退社、彼は転職。
今は、名古屋にいると風の便りで聞いた。
きっと今でも優しい彼なのだと思う。
彼と別れてしばらく彼氏ができなかった私は、彼は優しかったなあ、なんで別れたのだろう、と思ったりした。
でも、きっとこれが相性とタイミングなのだろう。

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