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絵柄の原点回帰


4年前の絵→最近の絵

昔の方が上手い!!!!

そう思いませんか?!僕はそう思います。
あ〜昔の絵が可愛く見える〜…。エネルギッシュでわんぱくで、のびのび描いていることがよーくわかります。そう見えませんか?
だから、
昔の絵柄に戻したいと思います!
なぜそう思ったのか、それは可能なのか…。
この記事では僕の過去を掘り返して絵柄の原点回帰へと至った思考を書いていきたいと思います。


昔の絵柄への憧れ

昔といっても今から4、5年前です。その頃はまだ僕は大学生でした。二次創作をTwitterやpixivに初めて掲載してから日が浅く、まだまだひよっこでした。そのひよっこ絵柄の何に憧れるかって、自由さです!なんのしがらみにもとらわれず、自由にお絵描きをしていることが僕にはわかります。のびのび、好きな絵柄を追求している様がわかります。見ていて気持ちがいいライン、均一な塗り面、キャラクターの表情や仕草にはその人らしさが出ています。今でもそこは気をつけているとはいえ、段違いで良いのです。どうして描けなくなった?泣くぞ。
また、楽しく描いている様子も羨ましい。え?じゃあ今は楽しんで描いてないのかって?半分YESです。それは後で書くとして…。4、5年前の絵はすごく楽しそうですね。ツイステにハマってましたが、ツイステの新しい章が更新されて新しい情報を得るたびに嬉々として描いていたのを覚えています。描かなきゃ!というより描きたくて止まらない!のような感覚です。そのため、たくさんのイラストをカッコよく描くうちに絵が洗練されていったように思います。
最終的には人物イラストはパズルだと思っていました。人物の構図やポーズを一本の線で書いたら、そこに丸と箱を2個置いて、あとはそれに沿って具体的に描いて行けば完成です。そうすると、より早く正確に、描きたいものが描けたのです。今でもその方法は続けています。パズル感は薄れたけどね。
それに、当時の僕はかなり神経質だったので、生み出す線が全て美しくなくてはならないと思っていました。1つの線が全てを物語るように、2つの線が交わればリズムが生まれて目が踊るように。
そんなことばかり考えて、そのことに集中して描いていました。これは強迫っぽくて、それやって楽しいの?って思いますが、これが楽しいのです。快感に近いですね。綺麗な線が引ければ、気持ちがいい。気持ちよさを追求した結果、生み出す線が美しくないといけないという考えにどうしてかなっていました。わからんね。

絵柄が変わった理由

さて、どうして絵柄が変わったのでしょうか?今までもこれからも、僕という存在は続いているはずなので、急に変わったりしません。
変わったとすれば、当時大学生の時から4、5年も経つと、僕は社会人になりました。そう、全てはそこが悪かったのです……!
労働です……!
いや、労働が全部悪いわけではないです!いい点もあります。お金がもらえるとか……。これから働く人は気を悪くしないでね。
労働は僕から体力と時間と気力を奪っていきました。それまでは気にしたこともなかったのですが、絵を描くにはその3つが必然だったのです。
それらを失った結果、僕の絵柄は変わりました。より早く、何が描いてあるか伝えるための、簡素で雑なイラストを量産するようになりました。さらに疲れているので丁寧なイラストを描けないのです。もう一本の線を美しくする執着も、2本の線でリズムを楽しむ余裕もなくなってしまいました。悲しい……。
労働をしながら絵を描いてはや2年半……心の調子を崩し仕事をやめました。そうしたら、毎日が暇になりました。何もすることがないので体力も時間もあります。なので、昔のように絵が描ける!と喜びましたが、描けなかったのです。
理由は体調を崩したため、気力がなくなってしまったからでした。机に向かっても1時間ほどで集中力が切れて疲れてしまう。日常的に不安定な体調で気分も落ちていて、楽しいという感情がわからなくなっていました。イラストを描いても以前のように楽しいと感じることが少なくなりました。楽しく感じないため、一本の線への執着も薄れていくのです。それに、働きながらもたくさん絵を描いてきたので、その描き方の癖がついていました。
思うように描けないながら、描くことには執着していきました。鬱で暇で何もすることがないため、絵を描いていないと気が狂いそうだったのです。上手く描けなくても、描き続けました。理想的でなくてもいい、今この瞬間の心のざわつきを抑える頓服のような役割でした。この頃はイラストを描く理由が、楽しいからではなくて、精神安定のために必要だったから描いていたのでしょう。描き続ければ続くほど、昔の絵から離れていきました。
でもいい点もありました。メッセージ性です。
精神安定のために描いていたイラストには、自己救済のためのメッセージをたくさん含ませていました。自分が今欲しい言葉、態度などを描いていたため、作品により深みが出たのだと思います。
僕も働いてからの作品を見て、絵柄は劣れどメッセージ性にはいいなと思うものもありました。

今の状況


現在僕は無職をしながらイラストでちょっとお金をいただいたり、短期バイトをしたり、障害年金をもらったりして生きています。この生活にも慣れて少し余裕ができてきました。余裕が出てくると、絵をもっと頑張りたいな!という気になってくるのです。
最近では、イラストで稼いでいるため、商業っぽいイラスト(コラボカフェとか)のミニキャラを目指して絵を勉強、練習しています。少し商業ミニキャラを描く界隈にいて思ったことは、商業っぽいイラストを上手に描く人はたくさんいる!ということです。そして、自分はどう頑張って寄せても商業イラストっぽく寄せ切れない!ということもわかりました。悔しい……。僕だってコラボカフェに自分の絵を使っていただきたい野望があるのに……!どうしても白黒でのイラストしか描けないのです。もちろんカラーのイラストを描いてもみました。頭痛がするのです。あと下手。絶望しました。誰から見ても一目瞭然、カラーで頑張るより、まだマシな白黒に専念して伸ばして行ったほうが希望があるのです。頭身も絶妙に描けないものもあります。2頭身が描けません。2.5頭身が一番しっくり描けます。制約がありすぎる…。しかも、自分の絵柄を捨てて商業っぽく描いたとしても上には上がいるし……絵描くのが辛くなってきた……なんのために描いてたんだっけ……絵描くのって楽しいんだっけ……?
そんなことを考え悩んでいたところ、昔楽しく絵を描いていた時のことを思い出しました。昔の絵柄は、商業っぽくはないけれど洗練されていてオシャレに見えます。何より自分がこの絵柄が大好きなんです。この絵柄でお仕事ができたらいいなぁ……。と思いました。じゃあ仕事にしちゃえばいいのです。
今は働いていた頃や仕事をやめたばかりとは違い気力も戻ってきました。美しい線を選びとる感覚も戻りつつあります。最近の仕事で培った商業イラストの描き方と、昔の絵柄を上手く融合させれば、最高に楽しく最高に可愛い商業イラストになると思いませんか?!もういっそのこと売れなくていいのです。売れるとかは二の次でいいのです!きっといいことが起こる。Luck may yet come!

試み

ということで、昔のように描くにはどうしたらいいのでしょうか?「昔の絵柄への憧れ」では、自由に、パズルのように、線に執着してかいているようでした。まだ慣れないけれど、少しずつやっていこうと思います。
手っ取り早いのは昔の絵の模写ですね。

今描いた昔の模写


並べてみた

どうでしょうか?描いてみてわかったことは、昔の自分にはたくさんのものが見えているということです。キャラクターらしい立ち振る舞い、服の装飾、仕草……描きながら瞬時に判断してアウトプットしていることに恐れ慄きました。う、上手い……。今の絵は悪くはないです。地面との設置はしっかりしているし、ある程度しなやかさもあります。頭が大きいのは、最近ミニキャラを頑張って描いているからでしょう。

前のアカウントから引っ張ってきました。
描き方がメモしてありました。(ありがたい)
シルエットとして全体の動きをラフに取ってから描き始める。そうすると動きのある絵が描けるようです。そういえば自分は動きのあるイラストを描くことが楽しくて仕方がなかったような気がします。今では一本の線で体のラインを決めることはあっても、シルエットとして考えることは少ないなと感じました。これからシルエットを意識して描いてみようかな?と思います。
体に関する把握もふんわりですね〜。お腹の部分はよくわかってなかったようです。でもこれくらいふんわりの方が可動域を広く取れるのだと思います。ふむふむ、勉強になりますね。

原点回帰しようかな〜

最後になりました。ここまでお読みいただきありがとうございます。
最近常々自分の絵柄のことが気になってはいたのです。今回このnoteを書くことで、問題を真正面から見ることができました。ありがとうnote……。
いつも僕の絵を楽しみにしていてくれている人からすると、これから絵柄が不安定になったりするかもしれないから不安かもしれません。ちょっと待っててね、多分1年くらいしたら安定します。そしてより良いイラストを提供できるように頑張ります!僕も見たい!その未来。
それでは、今日も1日ゆるやかに落ち着いて、あなたのペースで大丈夫ですよ。ゆっくり確実にこなしていきましょうね。

まるくに

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