”おてつぶろ”レポート2♨ 松屋さん
(読了時間:約20分)
イントロダクション.松屋さんでおてつぶろをさせてもらった経緯
今回は岩室温泉のメインストリートを曲がってすぐにある松屋さんにて、おてつぶろを実験させていただきました。
松屋の女将・みよこさんには僕が岩室に移り住んでから、一緒にイベントを計画したり、楽しくお話してくれたりと、大変お世話になっていました。
前回の濱松屋さんでおてつぶろをしたのち、ここで終わらせることなく継続していきたいと感じた僕はみよこさんに直接連絡。そして、快諾くださいました。
お手伝いは玄関の「草取り」。
しかし、手伝いに難しさも。
その後充実感を感じる。
その日のお手伝い内容は「玄関の草取り」でした。玄関以外にも裏手の駐車場付近や脇道の雑草も時間があればやってほしいとお願いされたのですが、時間的にも体力的にも全部は厳しいかなと感じました。前回、濱松屋さんで行った際に感じたのは、丁度いい時間量は1時間ちょい~多くても2時間弱だな、ということ。2時間を超えてしまうと集中力が切れてつらく感じてしまいました。
僕は断るのが苦手なため、お願いされると断りづらい。その点で、おてつぶろは少し大変。理由は、僕がお風呂に入らせていただくために与えられるのは労働力だけだからだ。お手伝いは、やった後でないと成果が分かりづらいものだ。おてつぶろは構造的にお手伝いを”しなければならない”側を作る。だからお手伝いをする前、お手伝い側は微妙な気負ってしまう感覚を感じたり、自分に無理をしても相手に配慮せざるを得ない状況になってしまう危険性がある。それはお手伝いする側がかわいそうだな…。
この点は非常に難しかったです。
しかし、とりあえずは一番最初に頼まれた玄関の草取りをしました。
結果はこんな感じ。
玄関の草取りに掛かった時間は約2時間!この日の天気は快晴で屋根が多少あったが、だいぶ暑かった…!でも、やり始めるとスイッチが入って夢中で草取りをしました。女将さんが日陰に氷水とあめ玉を用意してくださり、適宜水分補給(ありがたい…)。思ってた通り、玄関以外の場所は手が回りませんでした💦しかし、時間があればとのことだったし、これで良いかな😌
このときに思ったのは、草取りの仕方。
なにせ、旅館さんの玄関を整えるのだから、素人の僕が草取りをしてもよろしいのだろうかと、素人ながらの心配をしながらのお手伝いでした。そのため、なるべくこまめに切り具合の確認を女将さんにしていただいたり、自分なりにかっこいいと思う感性を働かせながら草取りをしました。
思えば、どんな旅館さんも、「旅館」のプロではあるけれど「草取り・園芸」のプロというわけではない。お客様として訪れる旅館さんはいつも洗練されていたけれど(というかそこにしか目がいっていなかった…)、そのサービスを生み出していたのは紛れもない”普通”の人々。専門性を持ち合わせていなくても、その旅館の方々の日常における創意工夫と積み重ねによって、お客様として訪れたときに感じる”おもてなし”の完成度を感じるのでしょう。現場に触れ、体感したことで、完璧・潔癖な理想像である僕の”旅館像”がいい意味で打ち壊されました。
玄関を女将さんに見ていただいたらとても喜んでいらした。その様子を見て、色々な憂慮が霧散して、疲れと充実感・嬉しさが込み上げてきた。
あぁ、やって良かった…!
待望のお風呂
草取りを終えたら、待望のお風呂!”入りたさ”がMAX!(笑)正午過ぎのお風呂を独り占め…とっても贅沢…(ウットリ)。
岩室温泉は“黒湯”といって硫黄と鉄でお湯が真っ黒なのが有名。中でも松屋さんのお風呂はとにかく成分が濃い”純温泉”。その証拠に湯舟には結晶した成分がこんなに。ちょっとだけ触ってみるとトロッとしてすぐお湯に溶けた。これのおかげか、お湯がとても柔らかい。窓から差し込む木漏れ日を感じながら湯船に入ると、心身ともに疲れが和らいだ。
そして、最高な空間でお昼ご飯&至れり尽くせりTIME
お風呂から上がると、予想だにしなかったことが!それは冷房が付いた梅の間でお昼ごはんタイム…。いやもうほんとにこれが最高で…(ウットリ)。
そうめんは氷がのって涼しげで、丁寧に束ねて重ねられていた。そうめんを束ねる発想を持ってなかった僕は松屋さんのおもてなしに脱帽した。そして、更に驚くべきはその量。なんと、男子大学生にとって完璧な量で盛られていたのだ。食べ応えも感無量…!
窓際に一人席を用意してくださり、窓から望む庭園を眺めながらいただいた。聞こえるのは夏の足音、自然の音が耳に心地よかった。口も、目も、耳も、肌も、全てが最高な空間で、これ以上のことはないな、と椅子に背もたれながら思った。
昼食をペロリと平らげた後、お客さんがチェックインする3時までまだだいぶあったが、迷惑にならないようにそそくさと帰ろうとした。しかし、そんな杞憂もつかのまで、女将さんはすかさずアイス🍦を召喚。食後のデザートも楽しんだ。それと、女将さんが「お昼寝してく?!お昼寝してく?!」と、小休憩も勧めてくださった(笑)。あぁ、自分が思うほど僕はここにいてはいけない存在ではなさそう(笑)。お言葉に甘えたら、お布団を敷いてくださいそうだったので、さすがにそれは大変だと思い、座布団を4枚頂いて畳で横になった。労働・風呂・満腹ご飯・甘味を食べた僕の体は必然、最も睡眠を求めている状態になっており、15分のアラームをかけた甲斐もなく、気づけば1時間ほど寝ていた😓。いやぁ、でも最高に気持ちよかった。
帰り際も女将さんと軽くお話をさせていただいた。女将さんが言うには、なんとまたぜひともお手伝いに来てほしいとのこと。えぇー嬉しい!
女将さんいわく、普段はちょっとした合間に草取りを行うけど、この時期の草の勢いにはお手上げなのだそう。また、まとまった時間が取れても、会議や仕入れで多忙なため、草取りまでは手が回らないんだとか。草取りをする場所は玄関のほかにも広い庭園を含め様々な場所があり、家業で旅館業をやられているところは間違いなく骨が折れる作業だろう。僕はまた来週にお手伝いに来るとその場で約束。深謝してその場を後にした。
個人的な感想と振り返り
夢見心地で帰路につきながら、ぼうっと今日の出来事を思い返す。いやぁ、酸いも甘いも含め、とても充実した体験だったなぁ。
最後に一つの懸念。それは、このおてつぶろは将来的には若者・学生の誰もが利用できるシステムとして目指していたが、果たしてそれが望まれているあり方なのだろうか?今回は、女将さんとつながりがあった僕が行ったが、おてつぶろを公募形式にしたとして、僕も初対面だし女将さんも初対面な状況になっていたらどうなっていたのだろうか?確証はないけれど、何だか互いにぎこちなく、心休まらない体験になるのではないだろうか。そうではなくて、少なくとも僕やとも家の友人に限定したり、とも家の居住者だけが利用できるシステムにするのもありだ。
これも私の杞憂なのだろうか、なにはともあれ、おてつぶろが最善なカタチになるよう、これから実験していく過程で伺ってみよう。とりあえずしばらくは、僕がこの充実した体験を独り占めすることにする(笑)。
おまけ・久々のnote
実はnoteをやっていた将太。過去の投稿はもはや黒歴史となり、思わず消去ボタンにマウスが動くが、これも一つの軌跡だと自分をなだめました😌
久々に始めた理由は、おてつぶろの実践をより確実なものにしたいため。さらに言えば、僕のやっている名前も付けられない・付けようもない日々の実践を略歴としてアーカイブに残すためです。
文章を書くことは好き、しかし、やはり不得意。何かが一度気になりだすと止まらなくなり、一つ記事を書くのに(まじで)一日を潰してしまう。
今回の記事も書き方が途中で変わりすぎ(笑)。お風呂入ったららへんから文章がネットリし始めて、「夏の足音」らへんがピーク。最初は「です・ます調」、最後は「だ・である調」になっとるし…。書き方が難しい!
いろいろ試しながら、またやっていければいいな~。
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