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骨髄移植について

骨髄移植は、血液の病気の際に血液が造られる場所である骨髄にある骨髄液(正確には骨髄液に含まれる造血幹細胞)を正常な他人のものからわけてもらう治療法です。

完治が見込みずらい難病の場合などに使われる方法です。

長年使われている手法であり、実績があり万が一のことが起きても対策がとれる所が利点と言えます。

今回はこの骨髄移植について解説します。

移植準備(ドナー探し)

まずドナー(骨髄を提供してくれる人)を探さないといけません。

しかもHLAと呼ばれる遺伝子が一致している人でないと副作用の起こる可能性が高くなります。

血縁者であればHLAが一致している可能性は高くHLA適合血縁者はドナー優先度では最も高いです。

しかしこのHLAが一致する確率は兄弟などの同胞で25%、非血縁者になると1万分の1以下とかなり低くなります。

このくらいドナーを見つけるのは大変なのです。

ドナー側の負担

骨髄移植は読んで字の如く、骨髄を移植するためドナー側も骨髄を採取される準備をしなければなりません。

一般的には入院し全身麻酔をして採取します。

もちろん患者も大変ではありますが、このようにドナー側もなかなか大変です。

副作用

代表的な副作用としてGVHD(移植片対宿主病)があります。

これはドナー側のリンパ球が患者側を非自己(要するに敵)とみなし攻撃してしまう病態です。

骨髄移植の場合20~40%の確率でこれが生じます。

これの治療としては免疫抑制薬やステロイドで治療します。

しかし逆に患者側に残存している白血病細胞を非自己とみなし攻撃するので再発を防ぐという効果もあります。これをGVL効果と呼びます。

まとめ

近年、骨髄移植に代わり末梢血幹細胞移植などの件数も増えてはきましたが、やはり骨髄移植の件数が未だ圧倒的に多いです。

移植に対するメリットデメリットをしっかり理解しておきましょう。

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