コーラ色の尿が特徴~発作性夜間ヘモグロビン尿症~
発作性夜間ヘモグロビン尿症は後天的に造血幹細胞が異常をきたし血液中の赤血球が壊れてしまう【溶血】が起こる疾患です。
そんな発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)について解説していきます。
名前の由来
「発作性」とは病気が急に起こることを指します。
「夜間」とついている意味合いは夜中の睡眠中にこの【溶血】が起き
【溶血】することによって「ヘモグロビン尿」がつくられ、翌朝にコーラ色の早朝尿が認められるためこのように名付けられたとされています。
症状
症状は先ほどから挙げている「コーラ色尿」が特徴的ですが、実は日本人では30%程度しか認められません。
他には、発生機序ははっきりとはわかっていませんが「血栓症」を引き起こしたり、再生不良性貧血などの血液疾患を併発するとてもやっかいな病気です。
原因
白血病などの血液疾患と同様、造血幹細胞の遺伝子変異により発症するので原因自体は明らかにはなっていません。
年齢は20代~80代までの成人の発症率が高いです。
治療法
薬物療法(エクリズマブ)を用いることが多く、比較的予後も良い
(診断後の50%生存期間は25年)また自然に治ってしまうこともあります(5%以下)
しかし、症状が重篤で生命にかかわるときは造血幹細胞移植が考慮されます。
まとめ
症状に特徴的なものがあり、発見しやすい疾患のためもあってか比較的予後は良いようです。
あまり罹患してる人をみたことがありませんが…
(日本での発作性夜間ヘモグロビン尿症の罹患者数は1000人程度、白血病は年間1.3万人の罹患者!)
とりあえず朝の尿がいつもと違う色だったら病院へ行きましょう。