おめでとう、カメレオンより
中学の頃から、比較的誰とでも仲良くなれるような子供だった。
友人関係はどんな感じかと聞かれると、「親友と呼べるような人はあまり思いつかないけど、広く浅くって感じです。」と答えるのが模範解答だろう。
そのことがコンプレックスだった中学時代、つかず離れずで仲良くしていた友達がいた。
落ち着いていて静かで、何でも許してくれる、優しい友達。
付き合う人によって自分を変化させる、カメレオンみたいだった私は、その子の前では天然な妹キャラだったのではないかと思う。
しっかり者キャラ、おふざけキャラ、にこにこキャラ、と色々な姿に変身していた私にとって、彼女の前でいられるキャラはとても居心地がよかった。本来はこうでいたい、と思う姿でいさせてくれた。
そんな友達が先日、入籍した。
そして本日、彼女の旦那さんと新居を初めて訪ねた。
あのころと変わらず、穏やかで優しくて、聡明で、芯の強い彼女がいた。
そんな彼女の、天然なところを優しく包み込んでくれるような、旦那さんが隣にいた。
あの頃、心地よい居場所を与えてくれてありがとう。
どうか二人でいる時間がそんな空間になりますように。