再開の前夜
(明日から年中さんか…..)
自粛で、鈍りまくった脳みそをフル回転させて
幼稚園の身支度。
足りないものはないか。
かっくんの歯を磨きながら
何度も何度も、考えた。
(今日は少しぐずってたなぁ)
ふと、入園前の2週間のことを思い出す。
入園の支度をバタバタとこなしていたとき
かっくんは、すごく落ち着きなく暴れていて
少し困り果てたことがあった。
あれは、何かを感じ取って不安だったのだ。
歯磨きを終え聞いてみた。
「ねぇ、かっくん。あした年中さんだねぇ。何組さんに行くの??」
「バラぐみさーん」
(とりあえず、年少のクラスからはぬけだしたな)
「うめさんだよねー」
「うん!うめだよねっ」
「もっかいきくねー。年中なにぐみさんですか?」
「うめーーー」
「せいかーーい!いえーい。」パチン
我が家では、いちいちハイタッチするのが習慣。
「せんせいのお名前なんだと思う?」
「りえ(年少の先生)せんせー」
「おしい!」
「おしー」
そんなやりとりをしながら床についた。
ーーー翌朝
あいにくの雨。
いつもは自分でやらない
園服のボタンを一生懸命にとめる。
なんだか得意げだ。
かっくんが選んだピカピカの靴と
使い古した靴どちらを履こうか...
かっくんに聞いてみる。
「雨だから汚れちゃうかもしれないけど、かっくんの選んだやつ履く?」
かっくんは、古い靴を指さす。
ふっと笑って一緒に靴を履く。
「かっくん何組さん?」
「うめーーー」
「せんせいのお名前は?」
「あおいせんせーーー」
「せいかーい!いえい」
パチン!!
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