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思い描く学校③先生という仕事

教師の数が不足しているという記事、
学校の仕事がブラックという記事、
指導の仕方が適切でないという記事、
目にするたびに心が暗くなってしまいます。

①学校の先生の仕事量はとても多い。
これは、本当です!
②勤務時間終了時刻になっても仕事を続けている。
これも本当です!

でも・・ブラックと敬遠されると悲しくなります。
学校の仕事は、
子どもたちの成長を身近で感じることができるやりがいのある仕事です。

③指導の仕方が適切でない教師がいる。
これも、本当です!
でも、
真摯に子どもたちと向き合い
日々奮闘している先生の方が圧倒的多数です。


④教員の数が不足している。
これも、本当です!

なぜ・・このような時代になったのでしょう。
学校の先生に魅力を感じていただけなくなったのでしょうか。

定年退職後再任用で勤めている方が多い現状なのに、
先生が足らないってどういうことでしょうか?
この頃の学校を覗いてみたことはないのだけれど
若い先生は少ないのでしょうか?

教員免許更新制度ができたとき思いました。
休眠免許がいけないというけれど、
それを無くすことは、いざというとき活用してもらえないということだと。
講座内容は現職を育てるにはイマイチだな。と
でも、この制度は廃止になりましたね。
見通しの甘くスタートさせた結果だと秘かに思います。

学校の様子も徐々に徐々に変わりました。
児童生徒指導が円滑にいくように
ひとりひとりに行き届いた教育ができるように工夫されています。

・1学級40人から35人とする低学年少人数学級ができました。
・教科によりTT指導もできるように教師の加配もしています。
・カウンセラーも配置されました。
・特別な配慮ができるように学習支援員さんがどの学校にもおられます。
・再任用の先生も数多くおられます。
子どもたちを見守り育てる環境は手厚くできています。

育て!胡瓜さん

でも、でも、でも・・と思います。
後、少し工夫の余地はないでしょうか。

1学級の人数を減らしたら
教育の質はよくなるのでしょうか?

教員の数を増やしたら
教育の質はよくなるでしょうか?

支援する人がいたら
個に寄り添った支援ができるのでしょうか?

どちらも
いい案ではあるけれど
解決策にはならないと思います。

なぜなら
それが必ずしも教師の力量の向上とはならないからです。

学校の先生は採用されると
1年目から学級担任や教科担任になります。

教育実習をしてきましたが、たった4週間ほど
経験というには程遠いものと考えていいでしょう。

どちらも、大学を出てすぐ1学級を1人で任されます。
私事で言うならば、45人(当時)を抱えて右往左往しておりました。
立ち尽くしてしまう心境になったこともありました。

私はもちろん、どなたもどなたも授業中で
参考にする日々の教室の中のお手本は、
見に行く時間さえありませんでした。

試行錯誤で日々をこなし、
研究授業という特別に企画されたお手本を参考にしておりました。
先輩教師に何度も質問して教えを乞うておりました。

経験もないのに子育てや学習について相談され、座学で学んだ知識をえらそうにも右から左へ伝えているようなこともありました。
自信ありそうに見せてはいても、
自信なんて、これっぽちも持ち合わせてはいませんでした。

今は
採用されたら初任者の方には指導員がつきます。
いろいろと相談できる体制ができてきました。

初任採用された方には手厚い指導があるけれど
運悪く採用とならず、
期限付き講師として採用された場合は、その指導の恩恵はありません。

何年も講師でお願いしているということは、
力量あってのことと理解しているからのことだと思うのですが
何年も本採用になっていない方も・・不思議です。

よくぞ!育ってくれました。

時が経ち、年齢も経て
いろいろな学級にお邪魔する機会を得ました。
担任によって、学級形成事情がいろいろあることは
十分承知しているはずでしたが、想像を超えました。
それぞれの学級経営の小さな違いに驚かされました。

教育大学の学生さんがボランティアで学校にきたこともありました。
学生さんにとっては、
教室で支援をしながら学級経営を学ぶチャンスだと私は思いました。
赴任以来、私が思い描き必要だと考えていたことだったからです。

でも、周りの反応は違いました。
「教室に必要な時はお願いするので、空いている時間は採用試験の勉強をしていいですよ」でした。

学級経営参考のチャンス!日常の学習指導の見学機会!失うじゃん!!!
マイノリティな私はがっかりしました。

学生さんも採用試験合格のための手段だったのかもしれません。
私が若かりし頃、リアル学習!と心の中で希望してやまなかった思いも
人それぞれということです。

学校の先生にもインターンシップがあり
座学ではない、日常リアルな学級経営、教科指導の学びができると
いいなあと思います。

柔軟な学びの姿勢を育て、
悩める教師や不適格と言われる教師を少なくしていきたいですね。

様々なタイプの日常の学級経営を目にしているのは
今なら、支援員の方だと思います。
支援員の先生は、微妙に違う学級経営に合わせて支援しておられます。
それも十分な連絡や共有事項がないままに・・
打ち合わせる時間の余裕がないままの支援や指導はたいへんです。
支援員さんも担任も!

美味しかった頂き物のメロン


時間の確保や分業といえば、こんなこともありました。
退職後、そのまま3年ばかり非常勤の支援で入ったことがあります。
担任の先生が、2~3か月のお休みで講師が見つからないので
急遽、授業を受け持ちました。困っているときはお互い様です。

問題は労働時間です。
時間内すべて、学級指導と授業に使うので教材研究の時間はありません。
もちろん、テスト採点などは論外、時間外になります。

非常勤は時間給、いわゆるパートの契約労働です。
加えて学校は時間外労働という概念が乏しい職場です。
教職経験者であれ無かれ、
サービス時間外労働の見本を作ってはならないと考えました。


残業をせずにすむ方法を考えました。
プリントやテストの採点は、
教師経験者の支援員さんの時間を工夫しました。
短時間に十分な打ち合わせをしておいたので、
思った以上に、見事な連携プレーができました。
方法を確認し合っておけば分業でも大丈夫なこともあります。

分業が上手にできれば、
時間の余裕もでき、打ち合わせの時間もとれるようになります。
先生の心身の余裕は
児童生徒に接する気持ちの余裕へとつがります。



この頃は
学年担任制とかチーム担任制とか
モデル校での試行が進んでいますね。

学級王国をつくらず、教師の持てる力を出し合うという点で賛成です。
しかし
チーム運営は様々な問題点やコミュニケーション力の上に成り立つものなので、どこまで進めていけるのか気になります。

未来のお子様たちのためにも
がんばってほしいです。









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