皿洗いと自尊心
皿洗いが苦手だ。
正確に言うと、皿洗いを始めるのが苦手だ。
ちょっとお茶を飲んでひと休憩挟んでから。
先に洗濯物を干してから。
YouTubeで再生している動画が一区切りついたら。
(何をもって一区切りとするかは私の独断。)
そんなふうに、毎度何かしら言い訳を作っては後回しにしている。
鍋とかフライパンが残っているとなおさら。
お風呂や歯磨きにも同じことが言える。
毎日やっていることだし、やってしまえばスッキリするし、やって後悔したことなど一度もないのに。
どうにも億劫。だらだらと後回しにしてしまう。
こういう態度が自分の自信を少しずつ削っていることに、最近気付いた。
簡単なタスクをすぐに達成できない自分。自分に言い訳ばかりしている自分。
小さなことだが、そんな自分を生活の中で何度も繰り返し感じていると、少しずつ自尊心がすり減っていく。
仕事で大失敗をしたとか、夢を諦めたみたいに、だいそれたことではないのだが、塵も積もれば何とやらで、これがあながち馬鹿にできない。
人の印象って、笑顔で挨拶をするとか、いつも清潔でいるとか、そういう小さなことを毎日積み重ねることによって、「あの人はいつも気持ちの良い、良い人ね」となるわけで。
自分に対する自分の印象も、結局毎日の積み重ねなのだと思う。
皿洗いを始めるのにグズグズしてしまうことで、なんとなく自分への印象が悪くなっていく。
エイヤッと始めてさっさと終わらせてしまうに限ると気付いた。