夫が「父親」になった日
担当者コラムも今回で3回目。転職組のこじおさん、新米管理職のざみーときて、今回は私、入社21年目のねえさんが書いていこうと思います。よかったらお付き合いください。
■夫と子どもの距離
私は小学生の娘と、保育園に通う息子を育てるいわゆるワーママです。一回り以上年が離れた夫(え?)は同じく丸井の社員で、お互いが働く環境はよく理解していると思います。
私は第一子の育休中に第二子を授かったため、産休・育休を合わせて3年ほど休職させていただきました。休職中の3年間は慣れない育児と家事に追われ、必死に毎日を過ごしていました。特に第一子出産後は、生活リズムを崩さないようにと何時には食事してお昼寝させて、午後はお散歩、夕方にお風呂入れて、19時には寝かしつけないとなんて、毎日のタスクを時間までに完了することで頭がいっぱい。
夫はマルイ店舗の所属の管理職。家事をまったく手伝ってくれないタイプではありませんでしたが、帰宅時間は子どもたちがとっくに寝たあとなので、当たり前のように育児はワンオペでした。ですが私自身、不安なことがあったり困ったことがあったりしたら同じく都内に住んでいた実家の母を頼っていたため、夫が沐浴ができなくても、寝かしつけができなくても、正直そんなに困っていませんでした。
そのころの夫と子どもの関係性は、「親子」というより、私を中心に「夫とその妻が産んだ子」という感じに思えていました。子どもに何を食べさせるか、何を着せるか、極端に言えばいつおむつを替えるか、病院に連れて行くべきか、すべて私の判断がないと手を出せない、そんな雰囲気でした。(あくまで私から見た印象!夫よ、ごめんw)
そうなると子どもとのコミュニケーションも増えず、なかなか夫に懐かない。「ママがいい!」と言って結局、夫が休みの日も寝かしつけやお風呂は私の役目となり、ますますそのループが連鎖していました。どうしたものかと思いつつも、仕事を休んでいるうしろめたさもあって、毎日忙しい夫に家事や育児をやってもらうのは申し訳ないと思っていました。
(今思うと、大切な命を24時間体制で守っている「育児」という役割を担っているって思えるんですけど、その時は「社会に出ていない=無職」みたいな感覚でした。)
■いよいよ変わり始めた夫
夫は私の仕事を産休前からずっと応援してくれていたので、復職も早い段階から勧めていました。それもあって、無事に子どもたちの保育園入園が決まると、夫の方が「共創経営レポートは読んだ?」「事前にやれることはない?」と前のめり。
「そりゃ仕事も心配だけど、それよりも私は育児と家事の方が心配だよ」ということで、起床から登園・出社までのタスクを夫婦で分担しました。
夫は「これをやって」と決められるのが得意ではないタイプなので、まずは自主的にやってくれることを任せつつ慣れるまで一緒にやってみることに。すると、夫の行動が大きく変わりました。
自分の身支度をしながら子どもの食事の介助をし、朝食の後は食器を洗ってくれ、子どもたちの着替えを手伝い、歯の仕上げ磨きもやってくれるように!私が言わずとも率先してやってくれることが増えました。
「え?復職したらこんなやってくれるの??」と、うれしい驚きでした。
私が復職したのは2020年6月。
コロナ禍の緊急事態宣言により当初の予定より2カ月遅れたものの、3年半ぶりに社会に戻りました。配属は現職である広報室。初めての部署でしたし、社会生活3年半のブランクも相まって初日はかなり緊張しました。それでも、久しぶりに抱っこひもも着けず、手をつなぐ子どもがいない外出にうきうきして、子どものことを気にすることなく自分のペースで昼食をとって、温かいコーヒーを飲んでいることに感動すらありました。
(子どものお世話の合間に、キッチンで立ったまま納豆ごはんを搔っ込んでいる全国のママさんに全力でハグしたいし、拍手を送りたい!!あなたは頑張っているよ!)
夫はマルイ店舗の所属なので、どうしても帰宅時間は遅いのですが、朝のわずかな時間でも子どもたちと触れ合うことが格段に増えたので、親子の関係性もガラリと変わったように感じました。それまで常に夫と子どもの真ん中にいた私の存在がなくても、ちゃんと「父と子」になったというか…。(もちろん実の子ですw)
お世話を通してスキンシップが増えると子どもとの心の距離も必然的に近くなって、子どもが夫に甘えることも増えました。
お休みの日に「パパとお風呂入りたい!」「今日はパパと寝る」とご指名される度に、ますます夫の子どもへの愛情も増していくように見えました。
浴室で子どもと夫がキャッキャとはしゃいでいる声や、寝室のドア越しにコソコソ話ししている声を聞いて、夫が「父親」になったことをあらためて実感しました。
■復職したことで家族も成長
我が家にとって私の復職は、経済的なメリットだけでなく、家族としてのつながりがより強くなるきっかけになったと思います。
復職してからまもなく4年。
子どもが熱を出せば夫も率先して休みをとって看病してくれますし、私が昇進試験の前には勉強する時間をしっかりとらせてくれました。誰よりも私のことを応援してくれていると思います。
今では、仕事だけでなく私の推し活(BE:FIRST全力応援♡)を黙認してくれ、ライブ参戦や女子会など、ママ以外の時間もしっかりと楽しめるようになりました!
復職前、美容院に行く2時間ですらわざわざ往復2時間かけて実家に預けていたのに…。家族もパパも成長したな(泣)
この前、娘に「パパと結婚してよかったね。なんで優しいってわかったの?」って聞かれたので、今のところ子どもとパパの関係はとても良いみたいです。
とはいえ、いまだに洗濯機は回せないし、娘の髪の毛も結べないパパだけど(笑)