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ノーマル選手におけるチームスタイル数値と各能力の相関性について 序論

はじめに

論文のようなタイトルですねw
先日、フォロワーの方に「ポゼッションでの選手育成を教えてほしいです!」とリクエストをいただき、「ポゼッションだからどう育てるとかあんまり考えてなかったなぁ。システムに合いそうな人を選んでるけど、少し考えてみよう!」となりました。

そこで注目したのが、ノーマル選手たちのチームスタイル数値です。
どんなチームに所属しているかに関わらず、個々で各チームスタイルの数値が決まっています。
例えばイニエスタの場合、明らかにポゼッションの数値が高いですよね?

ノーマルのイニエスタ

そしてショートカウンターとロングボールはかなり低く、その2つのチームスタイルで使おうとすればチームスタイルに振る数値が多くなるのであまり相性が良くないように思われます。
イニエスタといえばバルサでのポゼッションのイメージがあるので、なんとなく納得感がありますね。

同様に、シティで今シーズン大爆発したホーランドを見てみると、ポゼッションの代名詞とも言えるグアルディオラが率いるシティの選手にも関わらず、ポゼッションの数値はかなり低いです。

ノーマルのホーランド

明らかにロングボールやサイドアタックに向いてるという感じですが、確かに高身長で抜群の決定力なのでロングボールを競り合ったりサイドからのクロスに合わせるのが得意そうな気がしますね。

以上のようなことから、「チームスタイル数値は、ポジションごとにいくつかの能力やスキルから算出され、各チームスタイルに向いてるかを表している」と考えることが出来そうです。
それはつまり、「各チームスタイルによってポジションごとに重要な能力がある」ということになります。
ゲームの中では、攻めでも守りでも基本的にカーソルの当たった選手だけを使うことが出来ます。
それ以外の選手はチームスタイルのプログラムに沿って動くので、そのプログラムに適した能力が高い方が円滑に動かせるということです。

今回は序論として、経緯と分析方法について説明させていただき、次回以降で各チームスタイルに対しての分析結果と、それを踏まえた育成や攻め方、守り方について語っていきます。

先に書いておきますが、次回以降の分析結果を用いた考察は有料にします。
誰にでも知識を共有したいわけではないですし、それなりに手間もかかってるのでご理解ください。
その代わり、お金を出していただくだけの価値ある内容になるとは思います。

分析方法の模索


まずは、ダイレクトにチームスタイル数値の算出を試みました。
各チームスタイルで数値が高い選手を数名ピックアップし、共通する能力に目をつけてなんとか四則演算で導くというアプローチです。
しかしながら、結論としてはダメでした。

というのも、コーナーキック時に攻撃参加する選手を選ぶ時、数値化されて表されますよね?
あれは「(フィジカルコンタクト+ジャンプ+ヘディング)÷3+エアバトル補正10)」で計算されるそうです。
このエアバトルのようにチームスタイル数値の算出にスキルの補正がかかってくるとしたら膨大な可能性を考慮しなければいけないため、諦めざるを得ませんでした。

そこで、各能力値と各チームスタイルの相関性だけでも調べてみようと思いました。
例えばイニエスタから考えると、ドリブル系やパスの数値が高いとポゼッション数値も高くなりそうな気がしますよね。
そこを数値化して、本当に関係があるのかを求めたという感じです。

相関性の求め方


計算によって「相関係数」というものを導き出し、その数値によって相関性を判断することが出来ます。
計算式は高校数学でも習うものですが、面倒くさいので省きますね。
面倒な話なので、数学苦手とか嫌いな方はここの内容はスルーしてくださいw

相関係数の見方としては、最大を1、最初を-1として、0から離れてるほど相関性が強いと判断出来ます。
目安として、数値の絶対値(プラスとかマイナスを除いた値)を見て、
0.7〜1:強い相関がある
0.4〜0.7:相関がある
0.2〜0.4:弱い相関がある
0〜0.2:ほぼ相関なし
という判断をします。
そのときに相関係数がプラスならば「正の相関関係」といって「この数値が上がるとこっちの数値も上がる」と判断でき、マイナスならば「負の相関関係」といって「この数値が下がるとこっちの数値が上がる」と判断できます。

例えば、AとBの要素の相関係数が0.82から始まるような数値の場合、かなり強い正の相関関係だと言えます。
分かりやすく%で言うと、約82%も関係しているということなので、Aと Bは関係性の高い要素だと判断できます。

僕の説明が分かりにくいかもしれないので、分かりやすい説明のリンクを貼っておきますねw

https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/13589.pdf

注意点として、相関係数を求めるにあたりefootballのデータサイトから能力値を抽出したんですが、使いやすかったPESMASTERはドリームチームではなく、いわゆる既存の数値となっています。
各パラメータに+3したような形でしたから相関係数を使ったデータ分析に影響はありませんのでご安心ください。

相関係数を用いたチームスタイル分析


結論から言うと、この分析によって各チームスタイルにおいてポジションごとに「どんな人選をすべきか?」「どんな育成をすべきか?」、さらに「どのように攻めたり守ったりするべきか?」が見えてきました。
今はノーマル選手もあまり使わないのでチームスタイルALL90がほとんどですが、だからと言って誰もがどんなチームスタイルにも合うわけではなく、向き不向きがあるわけです。
メッシがクロップのもとで献身的にハイプレスをかけるには不向きという感じですね。

意外な数値が重視されていたりと、なかなか面白い分析結果が出てきました。
僕自身、今はその結果に基づいて育成し直して実践で試しているところです!

もちろん、大前提として人選も育成もプレーも個人の自由です。
ポゼッションでホーランドを使えばいいし、イニエスタをショートカウンターのスカッドに入れていいんです。
あくまで、ゲームシステムとしてのチームスタイルに合ったものがどんなものかが分かったということなので、参考にしつつ自分なりのアレンジを加えてもらえたらと思います。

各チームスタイルの記事ごとに毎回相関係数の説明をしてると、5,000字以上は確実な論文になってきてしまうので事前に書かせていただきましたw
次回はまずポゼッションから書いていきます。
ご自分が興味ある記事は是非読んでみて、ご感想など頂けたら幸いです!
お楽しみに〜!

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