お局様の作り方①

 お局様と化した女性社員への対応で困っている職場は多いと思う。自身もお局様と呼ばれる立ち位置になってもおかしくない年齢に差し掛かったとき、ふとあることに気づいた。お局様は、本人がなりたくてなったわけではなく、周囲が作りあげるケースがあるということに。
 この記事では「自身が職場(自部署の管理職達)にお局様にさせられようとした」経験を基にお局様による被害を回避するためのヒントをお届けしたい。

 ベテラン社員の困ったお局様化、その被害対応に要する工数は決して小さくはないことも大きい。経営的損失である。ここではそのような社員を「キングお局」と呼ぼう。ゲームの桃太郎電鉄のキングボンビーには出現条件があるように、キングお局様もプチお局を悪い方向に育ててしまったうえ「キングお局化条件」を揃えてしまったことにより出現するケースが相当あるのではないだろうか。

 キングボンビーとキングお局の相違点として、一度立派なキングお局が出現するとその場に止まり続ける特徴がある。キングボンビーや台風のように静まるのを待ったところで状況が改善することは稀で、組織が一丸となって対応しないとますます状況が悪化する。この特徴はマネージャー層には以外と認識されていない気がする。
 その理由として被害を受け続けるのは常に低地に住む平民(若手平社員)であり、高台に住むマネジャークラスはある程度大きな被害にならないと把握できない。例えば、“少し時間差のある若手社員2人の退職”を一つの事象として捉えることは非常に難しい。退職者が退職理由を明確に言うメリットがないこと、マネジメント層に「察して欲しい」と願ったところで憶測では動けない事情があることや、調査しようにも社内動静の把握に優れたお局様の行動がノイズとなることも全体像の把握を困難にしている。

 これらの特徴を考慮すると、お局化は出現したら対応するものではなく予め予防する必要があるものだと言える。が、そのような観点をもってマネジメントされている職場がどの程度あるだろうか。

 この一連のNOTE記事を通して管理職の職場のマネジメントや、女性社員自身の働き方の参考になれば幸いである。

いいなと思ったら応援しよう!