お局様の作り方②

台風のようにTVが現地の被害状況を映像や取材付きで逐一伝えるシステムが職場にない限り、マネージャー層が「キングお局による一連の被害」と認識できることはない。

キングお局による被害が甚大なものとなり、会社として動かなくてはならなくなった場合、すでに職場は崩壊している。マネージャー層は「早く言ってくれれば良かったのに」と言うだろう。
【なぜ情報が上がってこないのか?】
ネガティブな情報を目上の人に伝えのはリスクを伴う。あなたにリスクを犯して伝える価値があるのかどうか、また被害者自身に対する心理的安全性が確保できているのか、自分を守れるだけの証拠があるのか、それらの要素がクリアできないと被害者側は情報を上に上げることはない。
さらに大きなポイントは「お局を押し除けてまでそこにいたいか」。仕事は好きだけどお局のせいで退職、というケースは実は「お局を除外してまでその職場にいる価値がない」と言い換えることができる場合も多い。キングお局を作り上げたという負の実績を含めて、価値がないと判断したと考えることもできる。

また、多くのキングお局には、会社を潰そうとする意図はない(少なくとも本人には)ため、仕事はそれなりにしているはずだ。仕事を独占していることも多い。それが魅力のある仕事で、下克上で仕事を奪うことができたら、日曜劇場並のドラマになるだろう。ただ、実際はそのようなケースは少ない。得られるものに対してリスクが大きすぎるからだ。

ここに、キングお局が誕生するヒントがあるのではないか。

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