すべてを完璧に満たす賃貸物件なんて存在しないのさ、という話
色々悩んだけど新居が決まった。
最終的な候補は、家賃込み込み3DK約6万円のお部屋と、家賃込み込み2LDK約9万円のお部屋。
ココだけの話、お風呂も広くて、洗面所も広くて、キッチンもカウンターで、築年数も新しいから結構きれいな9万円のほうを選びたかった。
でも夫は、お風呂も、洗面所も、キッチンも、内装も気にしない。
だから9万円のほうを魅力的に感じない。
むしろ「間取りが使いにくい」「収納が少ない」「この価格でこの内容なら、探せばまだ他にいい物件はある」
6万円のほうは「日当たりが気になる」「ゴミ捨て場が遠い」「洗面所がめちゃくちゃ狭い」「それ以外は文句がない」
私は今回の賃貸の部屋探しにおいて、調べたりせず殆どノータッチだった。働いておらず稼ぎを生まない私があんまりワガママを言うのもどうなんだろうという負い目もあった。勿論彼は私が働いていないからと言って、黙っていろと言うような人ではないし、月9万円の家賃の支払いは出来る程度には稼いでいる。夫も私に気を使ってくれていることは重々承知している。
しかし、彼はあんまり人の言うことを聞くほうではないことはここ数年の付き合いで分かっていた。だから彼の意見を変えられるような”強烈な”意見を言えない限りは何を言っても無駄だと思っていた。
2部屋の内見を終えた感触として、夫は9万円のほうは好みではないのだろうなと感じていたが、意見を聞かれたので「正直に言うと私は9万円のほうが好みだが、今は無職だし、決定権は支払いをしてくれる夫にある」と伝えた。
そして6万円のほうになった。私の読みは当たっていた。
在宅勤務の夫が優先であることは間違いないので、夫の意見を優先しておいて正解だろう。特に毎日暮らす部屋に対して「間取りが使いにくい」と思いながら過ごして欲しくない。ネックになっている日当たりも彼は日中ずっとカーテンを閉めているもやしっ子だし、ゴミ捨ても95%の確率で私が捨てている。洗面所が狭くて困るのはドライヤーをかけたり化粧をしたりする私を気にしたもので、彼にとっては問題ないだろう。
え、私?
私は仕方ないと思っている。すべてを完璧に満たすお部屋なんて存在しないのだ。夫の意見を優先した結果がこれなら仕方ないで我慢できる。
今はせめてもの楽しみで、あてがわれるであろう自分の部屋のレイアウトを考えている。
自分の部屋を持たせてもらえるのだ。感謝しないと。
それに9万円のお部屋にせず6万円のお部屋にして浮いたお金でディズニーランドに連れて行ってくれるという話も出た。夫は私をよく分かっているなと思った。
そして新居
恐らく私にあてがわれる部屋は6畳の部屋になるだろう。
恐らく、というのは夫は計画が苦手な人、というのはここ数年の付き合いで分かっており、直前まで決まらないだろうと思ったからだ。実際に聞いてみてもまだ何も考えられないと言う。そうだと思っていたよ。
仮・新マイルームは南をバルコニーに出られる窓、東を押入れ、北と西を玄関と隣の部屋を行き来できる引き戸になっており、壁がない。
壁がないので家具の設置が難しい。
内見した時にこの事に思い至らなかった。しかも写真も適当に1枚しか撮っていなかったため、コンセントがどこの面にあるのか分からない。少なくとも壁2面を写した写真にはコンセントが写っていない。
大失敗だ。コンセントが1つしかない部屋になりそうな予感である。
私がミニマリストだったら何も問題ないだろうが、今の部屋にはマルチディスプレイ環境のパソコン、スピーカー、デスクライト、スマホやカメラの充電用、外付けHDDの電源などなど、コンセントの穴の数を数えたら10個以上あった。どーすんのこれ。
部屋の真ん中にデスクを置くアイランド型にするか、とか、いっそ突っ張り棚で部屋を区切って壁を作ろうか、とか、配線どうしよう、とか考える日々が始まった。ちゃんと引越しまでにレイアウトを決めることができるのだろうか。
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