Sabana REIT,運用会社クビを決議
Sabanaは、2023/8/7の臨時投資主総会で、ESR系の運用会社の更迭して内部運用への切り替えと、Trusteeに新AMを雇用する権限を付与することを決議しました。
ESRは、元々ESR REITと合併させるために20%のユニットと運用会社の過半持分を取得したのですが、大口投資家の反対に遭い否決されました。その後そのまま運営していたのですが、当局からは複数の物流REIT支配を解消するよう言われていたようです。
今回公開買い付け含め10%強握ったQuarzという投資家が内部運用(REITがスタッフを雇用する形式)への切り替えを求め、今回の総会、ESR更迭に至ったのですが、1)株主も過半を握る後ろ盾と言える存在がない中で、CEOを引き受ける者がいるのか(シンガポールのAM会社役員の給料はべらぼうに高いので、無責任に引き受ける人はいるかもしれませんが)、2)パイプラインを失った今、REITの価値を上げることができるのか、について、懸念が広がります。
翌日は取引停止だったのか、売買ができませんでしたが、ESRもこうなった以上は20%を処分するでしょうし、一般株主には「余計なことをしてくれた」と思う方が多いのではないでしょうか。
米国REITは内部運用が一般的で、シンガポールでもCroesus Retail Trust(結局、その後買収され非上場化)が運用会社を買収して内部運用に切り替えた事例がありますが、日本では確か内部運用にはできなかったような気がします。
元々いたアクティビスト、そして今回の仕掛け人Quarzともに含み損状態と思われる中ですが、今後の推移をフォローしたいと思います。
写真はハゲタカ、で検索しました。