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雨の日の朝。 #エッセイ

朝、家を出た時は雨が降っていた。

こんなにしっかり降っているのは久しぶりで、もうかれこれ10年近く使っている赤チェックの傘を持って家を出た。

バスに乗るといつもより空いていて、日曜日だと気がついた。4回生になって授業が少なくなってから曜日感覚が少し狂っている。

7時半過ぎなのに雨のせいでまだ暗くて、ものすごく早く家を出てきた気持ちになった。

バスのおじさんはいつも通りで、聞こえるか聞こえないか分からないような感じで停留所名を繰り返す。みんな機械の音声案内の方を聞くから問題ないんだろう。

大きな駅に近づくにつれ、人が多くなってきた。

と言っても、乗車率は半分くらい。1人で2人席を使えるくらい。

ぐらぐら大きな車体が揺れながら駅に着くとお客さんがピャッと散るように降りていく。電車がもうすぐやって来るのがバスの中からでも見えた。

私はみんなが降りるのを待って、後ろからついて行く。

みんなが準急に走っていくのを見ながら普通に乗るからだ。

行先はみんなと同じ終点のもっと大きな駅。準急だと一息で行けるが、私は時間のかかる普通に乗ってぼーっとするのが好きだ。

いつも急いでいるんだから、電車くらいゆっくり乗りたい。普通だといつでもだいたい座れるのもいい。

その日に載せるエッセイを考えたりするけど、スマホを取り出すのもめんどくさい時はぼーっと窓の外を眺める。

もう見飽きた風景だけれど、道より上に線路があるから、空が広く見える。

今日の帰りは雨が上がって綺麗な夕焼けが見れた。

少しずつ暗くなるのが早くなってきて、もう少ししたら同じ時間でも星が見えるかもしれないと思うとわくわくする。

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